環境材料工学入門

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 環境材料工学入門
科目番号 151104 科目区分 専門 / 必修
授業形態 (前)実習 (後)講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境材料工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント
担当教員 高見 静香,志賀 信哉,松英 達也,日野 孝紀,松原 靖廣,平澤 英之,當代 光陽,真中 俊明,坂本 全教

到達目標

1. 地球環境と材料工学との関わりについての基礎的な知識を身につけること
2. 金属材料、セラミックス材料、高分子材料の基礎的な知識を身につけること
3. 実験・実習における安全(機器の取り扱いなど)に注意できること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地球環境と材料工学との関わりについて具体的に説明できる。地球環境と材料工学との関わりについて例を挙げることができる。地球環境と材料工学との関わりについて例を挙げることができない。
評価項目2金属材料、セラミックス材料、高分子材料の機能や地球環境との関わりについて説明できる。金属材料、セラミックス材料、高分子材料の代表的な機能をについて例と挙げることができる。金属材料、セラミックス材料、高分子材料の違いが分からない。
評価項目3実験・実習において、機器の取り扱いや作業を安全に実施できる。実験・実習において、機器の取り扱いや作業について注意事項を挙げることができる。安全な実験・実習ができない。

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【前期】1/4期づつ順次、テーマを交代しながら、ものづくりや実験、観察を通して物質や材料に触れることができる課題に取り組む過程を通して、材料工学および地球環境に対する興味、関心を持たせる。

【後期】①工業材料と環境 ②材料と光 ③高分子材料の3テーマについて教室での講義を実施してこれらの基礎知識を修得する。
授業の進め方・方法:
【前期】実験・実習
1.環境エネルギー実験
 電気エネルギー発生のしくみ・自然エネルギーの利用方法を学ぶとともに、それらに関連した
 各種のエネルギー実験を行う。
2.金属、合金の組織観察と性質
 身の回りに使われている「合金」にはどのようなものがあり、我々の生活にいかに役立っているかを
 紹介する。実際に青銅鏡合金を作製する実習では、材料の強さや硬さを体感したり顔(組織)を
 光学顕微鏡で観察することで様々な特徴があることを実感する。
3.銀の指輪づくり
 銀が延性に富んだ金属であることを利用、銀をハンマと金床を用いて細い棒、もしくは板に成形する。
 その後、リングにする。その際に、銀ロウによる接合(溶接)を体験する。指輪の形を整え最後に研磨し
 オリジナル銀の指輪を作成する。鍛造、溶接、研磨といった一連の金属加工を体験しものづくりの
 楽しさを感じ取る。また銀に関する知識も同時に習得する。
4.金属、無機、有機材料について
 金属、無機、有機材料の簡単な実験演習を行う。具体的には七宝焼き、ガラスの性質、
紫キャベツの色変化などを体験する。実験後には、それぞれの材料についてレポートでまとめる。

【後期】講義
1.工業材料と環境
2.材料と光
3.高分子材料

また、前期中間、前期末、後期中間、学年末試験前の授業時には各アドバイザー教員のもとで学習する。
注意点:
授業初回に配布される年間予定表とシラバスをノートに貼り、毎回の授業時に持ってくること。前期では体験実習を行うので教員の注意をよく聞き、事故に遭わないように気をつけること。後期は講義を行い、材料の基礎を学ぶ。

授業内容」に対応する配布プリントの内容を事前に読んでおくこと。
 積極的に授業に参加し、エネルギー実験やものづくり、そしていろんな材料にふれることにより、材料の持つさまざまな性質に興味を持って欲しい。また、地球環境と材料工学との関わりを理解し、材料工学の重要性を感じ取って欲しい。
 本科目は材料工学の入門となり、2年生以降の専門科目の基礎となる。

本科目の区分

Webシラバスと本校履修要覧の科目区分では表記が異なるので注意すること。
本科目は履修要覧(p.9)に記載する[④選択科目」である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験実習①~④ 1,2,3
2週 実験実習①~④ 1,2,3
3週 実験実習①~④ 1,2,3
4週 実験実習①~④ 1,2,3
5週 実験実習①~④ 1,2,3
6週 アドバイザー教員のもとで学習 1,2
7週 中間試験期間 1,2,3
8週 実験実習①~④ 1,2,3
2ndQ
9週 実験実習①~④ 1,2,3
10週 実験実習①~④ 1,2,3
11週 実験実習①~④ 1,2,3
12週 実験実習①~④ 1,2,3
13週 実験実習①~④ 1,2,3
14週 アドバイザー教員のもとで学習 1,2
15週 期末試験期間 1,2,3
16週 アドバイザー教員の下で学習
後期
3rdQ
1週 工業材料と環境 1,2
2週 工業材料と環境 1,2
3週 工業材料と環境 1,2
4週 工業材料と環境 1,2
5週 工業材料と環境 1,2
6週 アドバイザー教員のもとで学習 1,2
7週 中間試験 1,2
8週 試験返却
材料と光
1,2
4thQ
9週 材料と光 1,2
10週 材料と光 1,2
11週 高分子材料 1,2
12週 高分子材料 1,2
13週 高分子材料 1,2
14週 アドバイザー教員のもとで学習 1,2
15週 期末試験 1,2
16週 試験返却・総括

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2前1,前2,前3,前4,前5,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前15
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2前1,前2,前3,前4,前5,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前15
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2前1,前2,前3,前4,前5,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前15
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2前1,前2,前3,前4,前5,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2前1,前2,前3,前4,前5,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前15
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2前1,前2,前3,前4,前5,前8,前9,前10,前11,前12,前13
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2前1,前2,前3,前4,前5,前8,前9,前10,前11,前12,前13
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2前1,前2,前3,前4,前5,前8,前9,前10,前11,前12,前13
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2前1,前2,前3,前4,前5,前8,前9,前10,前11,前12,前13

評価割合

課題提出取組姿勢受講状況試験合計
総合評価割合4015540100
基礎的能力201552060
専門的能力20002040
分野横断的能力00000