材料科学1

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 材料科学1
科目番号 151204 科目区分 専門 /  
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境材料工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 James Newell 材料科学・材料工学ー基礎から応用までー  滝澤ほか訳東京化学同人
担当教員 當代 光陽

到達目標

1. 原子の結合様式について基礎的な説明ができる。
2. 基本的な結晶構造の単位格子とその特徴について説明できる。
3. 四面体と八面体空隙について基礎的な説明ができる。
4. 金属の変形について基礎的な説明ができる。
5. 結晶構造の調べ方(X 線回折法)について基礎的な説明ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目114種類のブラベー格子の原理を理解し、その特徴について説明できる。基本的な結晶構造の単位格子とその特徴について説明できる。基本的な結晶構造の単位格子とその特徴について説明できない。
評価項目2基本的な結晶構造におけるミラー指数(面と方向)の原理を理解し、それらを求めることができる。基本的な結晶構造におけるミラー指数(面と方向)を求めることができる。基本的な結晶構造におけるミラー指数(面と方向)を求めることができない。
評価項目3ミラー・ブラベー指数(面と方向)の原理を理解し、それらを求めることができる。ミラー・ブラベー指数を求め ることができる。ミラー・ブラベー指数を求め ることができない。
評価項目4結晶中の八面体と四面体位置とその空隙の理論を理解し、それらについて説明できる。結晶中の八面体と四面体位置とその空隙について説明できる。結晶中の八面体と四面体位置とその空隙について説明できない。
評価項目5金属の変形に関する理論を理解し、具体的な材料試験法を例に挙げて基礎的な説明ができる。金属の変形について基礎的な説明ができる。金属の変形について基礎的な説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
固体(結晶)材料について、微視的な立場、この授業では原子レベルから光学顕微鏡観察レベルで、その構造と性質を関連づけて理解する基礎的な力を養う。材料の示す性質の多様性や不思議さ、そしてその構造との関連に目を向け、材
料への関心を高める。
授業の進め方・方法:
板書による講義形式で授業を進め、レポートにて理解度を確認する。
注意点:
本科目は次に学習する「環境材料工学実験1」、「材料科学2」などを理解するための基礎となる。このことから基礎的事項についての演習を行うので、確実に理解をしてほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 材料の定義, 材料の分類, 様々な金属材料 1
2週 化学結合論の基礎と材料物性 1
3週 結晶の定義、基本格子、ブラベー格子 2
4週 実際の金属結晶-体心立方格子と面心立方格子- 2
5週 実際の金属結晶-稠密六方格子- 2
6週 ミラー指数I -定義と立方晶系結晶の面の記述法- 2
7週 ミラー指数II -立方晶系結晶の面および方位の記述法- 2
8週 中間試験
4thQ
9週 ミラーブラベー指数I -六方晶系結晶の方向、ベクトル法と垂直射影法- 2
10週 ミラーブラベー指数II -六方晶系結晶の面の記述法- 2
11週 結晶中の格子欠陥の種類-八面体および四面体位置と空隙- 3
12週 材料試験法の概論-引張り試験と応力ひずみ線図を中心にして- 4
13週 金属のすべり変形-すべり系とシュミット因子- 4
14週 X線結晶構造解析の基礎-結晶構造の調べ方について- 5
15週 期末試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野材料物性金属の一般的な性質について説明できる。4
原子の結合の種類および結合力や物質の例など特徴について説明できる。4
結晶構造の特徴の観点から、純金属、合金や化合物の性質を説明できる。4
陽子・中性子・電子からなる原子の構造について説明できる。4
ボーアの水素原子模型を用いて、エネルギー準位を説明できる。4
4つの量子数を用いて量子状態を記述して、電子殻や占有する電子数などを説明できる。4
周期表の元素配列に対して、電子配置や各族および周期毎の物性の特徴を関連付けられる。4
結晶系の種類、14種のブラベー格子について説明できる。4
ミラー指数を用いて格子方位と格子面を記述できる。4
代表的な結晶構造の原子配置を描き、充填率の計算ができる。4
X線回折法を用いて結晶構造の解析に応用することができる。4
無機材料原子の構成粒子を理解し、原子番号、質量数、同位体について説明できる。4
材料組織弾性変形の変形様式の特徴、フックの法則について説明できる。4
環境地球温暖化の現象を科学的に説明できる。4
エネルギー資源問題について説明できる。4

評価割合

試験レポートノート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力3015000045
専門的能力4015000055
分野横断的能力0000000