1. 材料の強さの評価において使われる基礎的な用語について説明できる。
2. 結晶のすべり変形について転位と関係づけて説明できる。
3. 材料の強化方法について転位論的観点から説明できる。
4. 材料の破壊について説明できる。
概要:
材料に外力が負荷された場合の材料の変形、強さ、破壊というマクロな立場から示される現象をミクロな構造(結晶構造)と結びつけて理解する。
この科目は学修単位科目(2単位)であり、総学修時間は90時間である。(内訳は授業時間30時間、自学自習時間60時間である。)単位認定には60時間に相当する自学自習が必須であり、この自学自習時間には、担当教員からの自学自習用課題、授業のための予習復習時間、理解を深めるための演習課題の考察時間、および試験準備のための学習時間を含むものとする。
授業の進め方・方法:
板書による講義形式で授業を進め、レポートにて理解度を確認する。
必要に応じて確認テストを行う。
注意点:
材料に外力が負荷された場合の力学的特性、変形や破壊をミクロな構造と結びつけて理解して欲しい。「材料科学1」、「材料科学2」で学んだ結晶学と熱力学が基礎知識として必須である。
この科目は学修単位科目(2単位)であり、総学修時間は90時間である。(内訳は授業時間30時間、自学自習時間60時間である。)単位認定には60時間に相当する自学自習が必須であり、この自学自習時間には、担当教員からの自学自習用課題、授業のための予習復習時間、理解を深めるための演習課題の考察時間、および試験準備のための学習時間を含むものとする。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 材料系分野 | 材料物性 | 金属の一般的な性質について説明できる。 | 4 | 後1,後2 |
原子の結合の種類および結合力や物質の例など特徴について説明できる。 | 4 | 後1,後2 |
結晶構造の特徴の観点から、純金属、合金や化合物の性質を説明できる。 | 4 | 後1,後2 |
結晶系の種類、14種のブラベー格子について説明できる。 | 4 | 後1,後2 |
ミラー指数を用いて格子方位と格子面を記述できる。 | 4 | 後1,後2 |
金属材料 | 点欠陥である空孔、格子間原子、置換原子などを区別して説明できる。 | 4 | 後3 |
線欠陥である刃状転位とらせん転位を理解し、変形機構と関連して説明できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後7 |
面欠陥である積層欠陥について説明できる。 | 4 | 後11 |
弾性変形の変形様式の特徴、フックの法則について説明できる。 | 4 | 後10,後11 |
塑性変形におけるすべり変形と双晶変形の特徴について説明できる。 | 4 | 後10,後11 |
刃状転位とらせん転位ならびに塑性変形における転位の働きを説明できる。 | 4 | 後9,後10 |
降伏現象ならびに応力-歪み曲線から降伏点を求めることができる。 | 4 | 後10 |
加工硬化、固溶硬化、析出硬化、分散硬化の原理を説明できる。 | 4 | 後10 |
格子間原子型および原子空孔型の拡散機構を説明できる。 | 4 | 後3 |
拡散係数の物理的意味を説明できる。 | 3 | 後3 |
回復機構および回復に伴う諸特性の変化を説明できる。 | 4 | 後12,後13 |
再結晶粒の核生成機構および優先核生成場所を説明できる。 | 4 | 後12,後13 |
再結晶粒の成長機構を説明できる。 | 4 | 後12,後13 |
有機材料 | 荷重と応力、変形とひずみの関係について理解できる。 | 4 | 後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
応力-ひずみ曲線について説明できる。 | 4 | 後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
フックの法則を用いて、縦弾性係数(ヤング率)、応力およびひずみを計算できる。 | 4 | 後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
許容応力と安全率を説明できる。 | 4 | 後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
荷重の方向、性質と物体の変形様式との関係について説明できる。 | 4 | 後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
引張、圧縮応力(垂直応力)とひずみ、物体の変形量を計算できる。 | 4 | 後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
縦ひずみと横ひずみを理解し、ポアソン比およびポアソン数を説明できる。 | 4 | 後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
せん断応力(接面応力)とせん断ひずみ(せん断角)を計算できる。 | 4 | 後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。 | 4 | 後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
工作 | 塑性加工法の種類を説明できる。 | 4 | 後10,後11,後12,後13,後14 |