エネルギー材料工学

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 エネルギー材料工学
科目番号 151504 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境材料工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 放射線の科学、小澤・安西・松本 著、東京化学同人
担当教員 朝日 太郎

到達目標

1.各種エネルギーの利用方法や代替技術について理解できること。
2.各種化学プロセスにおけるエネルギー収支について理解できること。
3.放射線の発生する原理やその種類、単位について理解できること。
4.放射線の計測方法や、計測器に使用されている材料について理解できること。 
5.放射線の工業的な利用方法について理解できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種エネルギー(熱、電気、化学など)の利用方法を省エネルギーの観点からも説明できる。各種エネルギー(熱、電気、化学など)の発生原理や利用方法について、事例を挙げて説明できる。各種エネルギー(熱、電気、化学など)の発生原理や利用方法を、種類に分けて説明できない。
評価項目2各化学プロセスにおける物質収支計算ができ、エネルギーの流れが計算できる。各化学プロセスにおける物質収支の把握ができる。各化学プロセスのおける物質収支の流れのフロー図が理解できない。
評価項目3放射線の発生する原理が理解でき、それに伴う現象について説明できる。放射線の発生する原理について理解できる。放射線の発生する原理について説明できない。
評価項目4放射線の測定手法について事例を挙げて説明でき、それが放射線と物質とのエネルギー的な相互作用から発生する現象を利用していることが説明できる。放射線の測定手法について事例を挙げて説明できる。放射線の測定手法について事例を挙げて説明することができない。
評価項目5放射線の利用について、工業・農業・医学などの各分野においてどのように利用されているか事例を挙げて説明できる。放射線の利用について、どのような分野で利用されているか事例を挙げることができる。放射線の利用について、どのような分野で利用されているか具体的な事例を挙げることができない。

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物質文明の進歩とともにエネルギー資源の枯渇が問題視されるようになり、社会・経済的な側面からもエネルギー問題を総括的に理解する必要が生じている。この授業では、持続可能な循環型社会の構築に向けて、各種エネルギーの基礎と利用技術について学ぶこととする。また、東日本震災後にともなう福島原発の事故を受けて、原子力や放射線、放射能に関する知識は不可欠なものとなっている。このような背景を踏まえ、正しい放射線や放射能の知識を理解することも目的とする。
授業の進め方・方法:
板書による講義形式で行う。この科目は学修単位科目であるので、(45時間-講義時間)以上の自学自習を必要とする。したがって、科目担当教員が課した課題の内、{(45時間-講義時間) ×3 /4}時間以上に相当する課題提出がないと単位を認めない。(各課題ごとの時間は担当教員が設定する。)
成績は、定期試験80%、課題・小テスト等20%として評価する。課題等の提出物は期限内に提出されたものについて評価する。毎週、授業に関連した内容の課題を提出するので、課題に関連したプラスアルファの内容についても調査・学習してほしい。授業で履修する内容の学習を通じて、これまでに学習した専門科目の関連する分野の復習をしてほしい。参考書も大いに活用すべきである。
注意点:
これまでに学習した関連周辺分野(無機・有機化学、物理化学、環境科学など)の復習が必須である。これらの内容を統合して、原子力発電を通じたエネルギー問題に関しても、身近な例を通じて興味・関心を持って正しい理解をして欲しい。また、X線作業主任者試験の内容とも重なる内容が多いので、資格取得にも積極的にチャレンジしてほしい

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 エネルギーの基礎(環境とエネルギー問題、エネルギーの種類と分類) 1
2週 物質収支とエネルギー①(物質収支とエネルギー収支) 2
3週 物質収支とエネルギー②(化学プロセスのおける物質収支) 2
4週 流体の流れによるエネルギー移動①(管内の流体のエネルギー収支) 2
5週 流体の流れによるエネルギー移動②(粘度の定義、層流と乱流) 2
6週 熱の流れによるエネルギー移動①(伝導、対流、輻射) 2
7週 熱の流れによるエネルギー移動②(調湿・乾燥) 2
8週 中間試験
4thQ
9週 原子核のエネルギー①(原子物理学の基礎) 3
10週 原子核のエネルギー②(半減期、核反応式) 3
11週 原子核のエネルギー③(放射線と放射能) 3
12週 原子核のエネルギー④(放射線の測定(1)蛍光作用を利用する測定)) 4
13週 原子核のエネルギー⑤(放射線の測定(2)化学作用を利用する測定)) 4
14週 原子核のエネルギー⑥(放射線の利用) 5
15週 全体のまとめ 1,2,3,4,5
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力2000001030
専門的能力4000001050
分野横断的能力200000020