1. 材料の強さの評価において使われる基礎的な用語について説明できる。
2. 結晶のすべり変形について転位と関係づけて説明できる。
3. 材料の強化方法について転位論的観点から説明できる。
4. 材料の破壊について説明できる。
概要:
材料に外力が負荷された場合の材料の変形、強さ、破壊というマクロな立場から示される現象をミクロな構造(結晶構造)と結びつけて理解する。
授業の進め方・方法:
板書による講義形式で授業を進め、レポートにて理解度を確認する。
注意点:
材料に外力が負荷された場合の力学的特性、変形や破壊をミクロな構造と結びつけて理解して欲しい。
「材料科学1」、「材料科学2」で学んだ結晶学と熱力学が基礎知識として必須である。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 材料系分野 | 材料物性 | 金属の一般的な性質について説明できる。 | 4 | |
原子の結合の種類および結合力や物質の例など特徴について説明できる。 | 4 | |
代表的な結晶構造の原子配置について説明でき、充填率の計算ができる。 | 4 | |
結晶構造の特徴の観点から、純金属、合金や化合物の性質を説明できる。 | 4 | |
化学結合の種類および結合力や物質の例などを説明できる。 | 2 | |
結晶系の種類、14種のブラベー格子について説明できる。 | 4 | |
ミラー指数を用いて格子方位と格子面を記述できる。 | 4 | |
14種のブラベー格子について説明でき、描くことができる。 | 4 | |
材料組織 | 点欠陥である空孔、格子間原子、置換原子などを区別して説明できる。 | 4 | |
線欠陥である刃状転位とらせん転位を理解し、変形機構と関連して説明できる。 | 4 | |
面欠陥である積層欠陥について説明できる。 | 4 | |
弾性変形の変形様式の特徴、フックの法則について説明できる。 | 3 | |
塑性変形におけるすべり変形と双晶変形の特徴について説明できる。 | 4 | |
刃状転位とらせん転位ならびに塑性変形における転位の働きを説明できる。 | 4 | |
降伏現象ならびに応力-歪み曲線から降伏点を求めることができる。 | 4 | |
加工硬化、固溶硬化、析出硬化、分散硬化の原理を説明できる。 | 4 | |
格子間原子型および原子空孔型の拡散機構を説明できる。 | 4 | |
拡散第1法則および拡散第2法則の基本式を導出できる。 | 3 | |
拡散係数の物理的意味を説明できる。 | 3 | |
相互拡散係数の意味を理解し、固有拡散係数との違いを説明できる。 | 3 | |
カーケンドール効果を説明できる。 | 2 | |
活性化エネルギーの物理的意味を理解し、拡散係数と温度の関係を説明できる。 | 3 | |
回復機構および回復に伴う諸特性の変化を説明できる。 | 3 | |
1次再結晶過程ならびに再結晶温度に影響を与える因子を説明できる。 | 2 | |
力学 | 荷重と応力、変形とひずみの関係について理解できる。 | 4 | |
応力-ひずみ曲線について説明できる。 | 4 | |
フックの法則を用いて、縦弾性係数(ヤング率)、応力およびひずみを計算できる。 | 4 | |
荷重の方向、性質と物体の変形様式との関係について説明できる。 | 4 | |
引張、圧縮応力(垂直応力)とひずみ、物体の変形量を計算できる。 | 4 | |
引張、圧縮を受けた物体の変形量を計算できる。 | 4 | |
縦ひずみと横ひずみを理解し、ポアソン比およびポアソン数を説明できる。 | 4 | |
せん断応力(接面応力)とせん断ひずみ(せん断角)を計算できる。 | 4 | |
せん断応力、せん断ひずみ、横弾性係数の関係を理解できる。 | 4 | |
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。 | 2 | |
工作 | 塑性加工法の種類を説明できる。 | 2 | |