材料プロセス工学

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 材料プロセス工学
科目番号 151511 科目区分 専門 / 選択必修・学修単位
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境材料工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 授業ごとにプリントを配布する
担当教員 日野 孝紀,真中 俊明

到達目標

1. 構造物の製造工程における接合技術の位置付けとその重要性を理解できる
2. 材料の接合がどの様な仕組みで行われるのかを理解できる
3. 信頼性の高い接合部品質を得るためにはどんなことに留意する必要があるのかを理解できる
4. 接合部材の強さを理解し、構造物の接合部の設計ができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1構造物の製造における溶接・接合技術の重要性を理解し、溶接施工管理、品質保証、検査体制の重要性を加味した体制の提案ができる構造物の製造における溶接・接合技術の重要性を理解し、溶接施工管理の重要性が説明できる構造物の製造における溶接・接合技術の重要性が理解できず、溶接部の品質管理の重要性が説明できない
評価項目2各種接合方法の原理・特徴を理解し具体的な応用例を提示できる各種接合方法の原理・特徴を理解し、用途に応じた提案ができる各種溶接方法の原理・特徴の理解が不足し、用途に応じた提案ができない
評価項目3被溶接物に欠陥を抑制するための溶接施工法を提示できる。被溶接物に欠陥を抑制する施工法の要点を説明できる。被溶接物の特性に関する知識が不足し、欠陥を抑制する施工法の要点を具体的に説明できない
評価項目4溶接継手品質保証のための強度評価方法を理解し、溶接継手への最大許容荷重算出などの継手設計ができ、非破壊検査技術を用いた欠陥を検出する方法を提案できる溶接継手品質保証のための強度評価方法を理解し、簡単な溶接継手設計ができる溶接継手品質保証のための基礎知識が不足し、溶接継手設計ができない

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 各種工業製品の製造にあたって、接合技術は材料加工技術の一つとして欠くことのできない技術である。
 本講義では、各種溶接・接合方法の原理、溶接熱による材料の熱影響、接合部の欠陥と非破壊検査、接合部の強度とその評価方法、接合部の設計など、材料プロセス技術としての溶接・接合技術全般について学ぶ。
 講義は、紙面だけではなく実際の映像をできる限り用い、視覚的に理解できるように行う。
授業の進め方・方法:
 溶接・接合技術は小さな電子部品から、大型タンカーや東京ツカイツリーなどの巨大構造物に至るまで、身近なところで使われているもの造りに必要不可欠なコア技術である。この授業では、接合原理から始めて産業界での実用例に至るまで、広く接合技術全般について学ぶ。授業を受けるにあたって、参考となる「新版 溶接・接合技術入門」は(社)日本溶接協会のホームページ(http://www-it.jwes.or.jp/we2/index.jsp)から閲覧できるので、予習・復習に用いること。
 本科目は、金属材料学1、金属材料学2、環境材料工学実験3および材料加工学と関連があり、これらの科目を復習しながら学習効果を高めて欲しい。
注意点:
 適宜、小テストを行います。関数電卓を使う場合もあるので、毎回持参すること。
 この科目は学修単位科目であるので、(90時間-講義時間)以上の自学自習を必要 とする。したがって、科目担当教員が課した課題の内、{(90時間-講義時間)×3 /4}時間以上に相当する課題提出がないと単位を認めない。(課題ごとの時間は 担当教員が設定する。)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 もの造りと接合技術 1
2週 各種接合方法の原理 1 2
3週 各種接合方法の原理 2 2
4週 アークプラズマと溶接現象 2
5週 熱伝導による溶融と熱影響 2
6週 鉄鋼材料の溶接 1
3
7週 鉄鋼材料の溶接 2 3
8週 中間試験
4thQ
9週 欠陥の発生と防止 3
10週 ステンレス・アルミの溶接 3
11週 非破壊試験技術 3
12週 継手の性能試験と溶接性試験 4
13週 溶接在留応力と溶接変形 4
14週 接合形式と継手設計 4
15週 総まとめ 1234
16週 期末試験
試験返却、復習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野工作ガス溶接やアーク溶接の接合方法とその特徴を説明できる。4
溶接における欠陥について理解し、溶接に適した材料選択ができる。4

評価割合

試験小テスト合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050
分野横断的能力000