環境材料工学実験3

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 環境材料工学実験3
科目番号 151514 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 環境材料工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 6
教科書/教材 自作の教材、鉄鋼材料 日本金属学会編 、非鉄金属材料 日本金属学会編 、金属組織写真集 日本金属学会編
担当教員 日野 孝紀,真中 俊明

到達目標

1. 実験の目的、意義を理解できること。
2. 実験テキストを読んで、計画通り実験を遂行できること。
3. 実験データを記録、整理し文章にまとめて報告書が書けること。
4. 実験結果を解析し考察をわかりやすく口頭で説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験の目的、意義を具体例を挙げて理解できる実験の目的、意義を理解できる実験の目的、意義を理解できない
評価項目2実験テキストを読み、その内容を理解し、計画通り実験を遂行できる実験テキストを読んで、計画通り実験を遂行できる実験テキストを読んで、計画通り実験を遂行できない
評価項目3実験データを記録し、図や表にて整理し、文章にまとめて報告書が書ける実験データを記録、整理し文章にまとめて報告書が書ける実験データを記録、整理し文章にまとめて報告書が書けない
評価項目4実験結果を解析し考察をわかりやすく図や表を用いて口頭で説明できる実験結果を解析し考察をわかりやすく口頭で説明できること実験結果を解析し考察について説明できない

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現在の金属材料は、多元化や複合化にて高機能化の要求に対応している。これら金属材料の使用後の再生循環プロセスには、製造プロセス時と同様に物性評価結果と状態図や冷却曲線図等の既存データを系統的に解析しプロセスの最適化やスマート化をはかる必要がある。
授業の進め方・方法:
材料工学実験3では、4年生までの状態図、金属材料に関する科目内容の知識を基礎として金属の固体内変化を熱測定、電気導電特性、硬さ測定、X線回折によって追跡するとともに、熱処理条件と組織変化の関連についても理解する。また、金属材料の物性変化が実用機能に及ぼす影響について考察を行う。
注意点:
 本科目は5年次に行う実験であるので、3年次の材料科学2、4年次の金属材料学1、材料加工学、5年次の金属材料学2の材料工学に関する総合的な知識が必要である。したがって、各テーマについて、十分予習を行ってから実験に臨むこと。実験中は実験ノートに結果や気づいたことなどレポート作成に参考となる情報を記述すること。レポート作成時には、これまでに履修した科目を復習しながら作成することとし、考察においては教科書・参考書をただ写すのではなく、自分の言葉で説明すること。特に参考文献を引用する時には、取扱に注意すること。これらに関しては、口頭試問においても同様である。なお、実験終了ごとにデ-タ整理を行うので、グラフ用紙、電卓を必ず持参のこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 1
2週 示差熱分析 1, 2, 3, 4
3週 電気抵抗測定 1, 2, 3, 4
4週 ジョミニー焼入試験Ⅰ 1, 2, 3, 4
5週 ジョミニー焼入試験Ⅱ 1, 2, 3, 4
6週 X線回折による格子定数の測定Ⅰ 1, 2, 3, 4
7週 X線回折による格子定数の測定Ⅱ 1, 2, 3, 4
8週 プレゼンテーション 1, 4
2ndQ
9週 加工と再結晶Ⅰ 1, 2, 3, 4
10週 加工と再結晶Ⅱ 1, 2, 3, 4
11週 顕微鏡組織観察(鉄鋼材料) 1, 2, 3, 4
12週 顕微鏡組織観察(非鉄金属材料) 1, 2, 3, 4
13週 溶接溶融池の観察 1, 2, 3, 4
14週 合金鋼の定量分析 1, 2, 3, 4
15週 プレゼンテーション 1, 4
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力材料系分野【実験・実習能力】材料系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し実践できる。4
レポートの書き方を理解し、作成できる。4
金属材料実験、機械的特性評価試験、化学実験、分析実験、電気工学実験などを行い、実験の準備、実験装置および実験器具の取り扱い、実験結果の整理と考察ができる。4
X線回折装置などを用いて、物質の結晶構造を解析することができる。3
光学顕微鏡や電子顕微鏡などで材料を観察し、組織について評価することができる。4
硬さ試験機や万能試験機などを用いて、材料の強度特性を評価できる。4
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭での説明またはプレゼンテーションができる。4
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性集団の中で、自身の能力を発揮して、組織の勢いを向上できる。3
チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。3
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。3
先にたって行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し、他者に対し適切な協調行動を促し、共同作業・研究をすすめことができる。3
目指すべき方向性を示し、先に立って行動の模範を示すことで他者に適切な協調行動を促し、共同作業・研究において、系統的に成果を生み出すことができる。リーダーシップを発揮するために、常に情報収集や相談を怠らず自身の判断力をも磨くことができる。3

評価割合

レポート口頭試問その他合計
総合評価割合70300100
基礎的能力70300100
専門的能力0000
分野横断的能力0000