1. 実験の目的、意義を理解できること。
2. 実験テキストを読んで、計画通り実験を遂行できること。
3. 実験データを記録、整理し文章にまとめて報告書が書けること。
4. 実験結果を解析し考察をわかりやすく口頭で説明できること。
概要:
現在の金属材料は、多元化や複合化にて高機能化の要求に対応している。これら金属材料の使用後の再生循環プロセスには、製造プロセス時と同様に物性評価結果と状態図や冷却曲線図等の既存データを系統的に解析しプロセスの最適化やスマート化をはかる必要がある。
授業の進め方・方法:
材料工学実験3では、4年生までの状態図、金属材料に関する科目内容の知識を基礎として金属の固体内変化を熱測定、電気導電特性、硬さ測定、X線回折によって追跡するとともに、熱処理条件と組織変化の関連についても理解する。また、金属材料の物性変化が実用機能に及ぼす影響について考察を行う。
注意点:
本科目は5年次に行う実験であるので、3年次の材料科学2、4年次の金属材料学1、材料加工学、5年次の金属材料学2の材料工学に関する総合的な知識が必要である。したがって、各テーマについて、十分予習を行ってから実験に臨むこと。実験中は実験ノートに結果や気づいたことなどレポート作成に参考となる情報を記述すること。レポート作成時には、これまでに履修した科目を復習しながら作成することとし、考察においては教科書・参考書をただ写すのではなく、自分の言葉で説明すること。特に参考文献を引用する時には、取扱に注意すること。これらに関しては、口頭試問においても同様である。なお、実験終了ごとにデ-タ整理を行うので、グラフ用紙、電卓を必ず持参のこと。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 材料系分野【実験・実習能力】 | 材料系【実験実習】 | 実験・実習の目標と心構えを理解し実践できる。 | 4 | |
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し実践できる。 | 4 | |
レポートの書き方を理解し、作成できる。 | 4 | |
金属材料実験、機械的特性評価試験、化学実験、分析実験、電気工学実験などを行い、実験の準備、実験装置および実験器具の取り扱い、実験結果の整理と考察ができる。 | 4 | |
X線回折装置などを用いて、物質の結晶構造を解析することができる。 | 3 | |
光学顕微鏡や電子顕微鏡などで材料を観察し、組織について評価することができる。 | 4 | |
硬さ試験機や万能試験機などを用いて、材料の強度特性を評価できる。 | 4 | |
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭での説明またはプレゼンテーションができる。 | 4 | |
分野横断的能力 | 態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 集団の中で、自身の能力を発揮して、組織の勢いを向上できる。 | 3 | |
チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。 | 3 | |
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。 | 3 | |
先にたって行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し、他者に対し適切な協調行動を促し、共同作業・研究をすすめことができる。 | 3 | |
目指すべき方向性を示し、先に立って行動の模範を示すことで他者に適切な協調行動を促し、共同作業・研究において、系統的に成果を生み出すことができる。リーダーシップを発揮するために、常に情報収集や相談を怠らず自身の判断力をも磨くことができる。 | 3 | |