エネルギー材料工学

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 エネルギー材料工学
科目番号 151520 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境材料工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布プリントを用いる
担当教員 坂本 全教

到達目標

1. ミクロな電子の挙動について,数式化し理解する。
2. 波数空間や状態密度の概念を習得する。
3. 振動の量子化されたもの=フォノンについて,統計力学の基礎とともに理解する。
4. デバイモデルについて理解し,固体の比熱を導出できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ミクロな電子の挙動について理解し,発展的な演習問題が解ける。ミクロな電子の挙動について理解し,標準的な演習問題が解ける。ミクロな電子の挙動について理解できず,演習問題が解ける。
評価項目2波数空間・状態密度について理解し,発展的な演習問題が解ける。波数空間・状態密度について理解し,標準的な演習問題が解ける。波数空間・状態密度について理解できず,演習問題が解ける。
評価項目3フォノンについて理解し,発展的な演習問題が解ける。フォノンについて理解し,標準的な演習問題が解ける。フォノンについて理解できず,標準的な演習問題が解けない。
評価項目4デバイモデルについて理解し,発展的な演習問題が解ける。デバイモデルについて理解し,標準的な演習問題が解ける。デバイモデルについて理解できず,標準的な演習問題が解けない。

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
我々の取り扱う材料は主に「固体」である。この固体について理解し,省エネルギーな低環境負荷材料を設計することは人類全体の課題である。また,エネルギーと熱の関係は,その設計思想の土台となる重要なものである。低学年の熱力学では主に気体を対象にその基礎概念を習得した。本講義ではその対象を「固体」ならびに固体中の「電子」にうつし,固体物理学の観点から,熱エネルギーと固体の関係について学ぶことを目標とする。
授業の進め方・方法:
板書による講義形式で行う。この科目は学修単位科目であるので、(45時間-講義時間)以上の自学自習を必要とする。したがって、科目担当教員が課した課題の内、{(45時間-講義時間) ×3 /4}時間以上に相当する課題提出がないと単位を認めない。(各課題ごとの時間は担当教員が設定する。)成績は、定期試験80%、課題・小テスト等20%として評価する。
注意点:
これまでに学習した関連周辺分野(とくに物理化学,材料科学)の復習が必須である。これらの内容を統合して講義を行う。

本科目の区分

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 必要な熱力学の復習 1
2週 電子移動度μの導入 12
3週 k空間と状態密度の導入 12
4週 フェルミエネルギーの導出 12
5週 電子比熱の導出 12
6週 ゾンマーフェルト展開 12
7週 自由電子の熱伝導率 12
8週 中間試験 12
4thQ
9週 固体の原子モデル1  振動の数式化 34
10週 固体の原子モデル2  ブリルアンゾーンの導出 34
11週 固体の原子モデル3 固体の比熱と格子振動 34
12週 デバイモデル1 34
13週 デバイモデル2 34
14週 これまでの演習1 1234
15週 これまでの演習2 1234
16週 期末試験 1234

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力301040
専門的能力301040
分野横断的能力20020