材料機能制御実習

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 材料機能制御実習
科目番号 610017 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 生産工学専攻(環境材料工学コース) 対象学年 専1
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 独自の指導書を使用する
担当教員 日野 孝紀,平澤 英之

到達目標

1.材料機能の発現メカニズムが理解できる。
2.所定の機能を有する材料の設計ができる。
3.設計通りに材料を作製できる。
4.材料機能評価ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1材料機能の発現メカニズムを具体的な材料を例に挙げて説明でき、理解できる。材料機能の発現メカニズムが理解できる。材料機能の発現メカニズムが理解できない。
評価項目2所定の機能を具体的に説明でき、その機能を有する材料の設計ができる。所定の機能を有する材料の設計ができる。所定の機能を有する材料の設計ができない。
評価項目3設計通りの材料を選択でき、それらの材料の基本的性質を説明できると共に、それらの作製ができる。設計通りに材料を作製できる。設計通りに材料を作製できない。
評価項目4 材料機能評価についてどのような測定機器が必要か説明でき、その評価ができる。材料機能評価ができる材料機能評価ができない。

学科の到達目標項目との関係

デザイン能力 (C) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
代表的な合金の作製法である溶解法と粉末冶金法を用いて材料における機能性の発現機構や開発の手法について理解する。また、溶融接合法の接合プロセスの物理的現象および溶融接合部の材料挙動について理解する。
授業の進め方・方法:
材料のもつ機能には様々な因子が複雑に関係しており、その特性を制御するのは非常に難しい。材料の作製法・機能発現に至る手法など、自身の力で見出せるよう思考し、実際に材料を作製することで、理論的な材料設計能力と問題解決能力の向上を期待する。
注意点:
磁性の発現機構や磁性材料に関する分野および溶融加工分野について、事前学習を行うことが望ましい。自己学習では、材料機能を向上させる手法について考えるため、合金および磁性材料の諸特性および溶融・凝固現象について学ぶ必要がある。また、本科目による材料設計・課題解決能力の涵養は『特別研究』の科目に関連する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス:強磁性体について
2週 原子の磁気モーメントと磁化過程
3週 フェライト磁石の作製 2.3
4週 物性評価と残留磁化の測定
5週 磁性の向上に関する方法の検討 1.4
6週 フェライトを基本とする強磁性体の設計 1.2
7週 総括(中間発表) 1.2.3.4
8週 高保磁力を有するフェライト磁石の作製 1.2.3
2ndQ
9週 粉末試料の熱分析
10週 組織観察と機械的性質の評価
11週 粉末XRD回折による構造評価
12週 結晶状態の解析および粒子性状評価
13週 着磁および残留磁束密度測定装置の検討
14週 フェライト磁石のプレス加工と残留磁化の測定
15週 残留磁化の測定及び考察
16週 プレゼン
後期
3rdQ
1週 ガイダンス:溶融加工について 1.2.3.4
2週 溶融接合法の種類 1.2
3週 溶接装置、開先加工
4週 シールドガス、安全管理 1.2
5週 溶接冶金
6週 溶接欠陥と検査法
7週 溶融現象の観察1
8週 溶融現象の観察2
4thQ
9週 溶融現象の可視化
10週 溶融部の数値解析1
11週 溶融部の数値解析2
12週 観察用試料の準備
13週 組織観察1
14週 組織観察2
15週 溶接部の機械的性質評価
16週 総括・プレゼン 1.2.3.4

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

材料設計能力発表成果物(提出物)ノート合計
総合評価割合25252030100
専門的能力25252030100