材料機能制御実習

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 材料機能制御実習
科目番号 610017 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産工学専攻(環境材料工学コース) 対象学年 専1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 独自の指導書を使用する
担当教員 日野 孝紀,平澤 英之,真中 俊明

到達目標

1.材料機能の発現メカニズムが理解できる。
2.所定の機能を有する材料の設計ができる。
3.設計通りに材料を作製できる。
4.材料機能評価ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1材料機能の発現メカニズムを具体的な材料を例に挙げて説明でき、理解できる。材料機能の発現メカニズムが理解できる。材料機能の発現メカニズムが理解できない。
評価項目2所定の機能を具体的に説明でき、その機能を有する材料の設計ができる。所定の機能を有する材料の設計ができる。所定の機能を有する材料の設計ができない。
評価項目3設計通りの材料を選択でき、それらの材料の基本的性質を説明できると共に、それらの作製ができる。設計通りに材料を作製できる。設計通りに材料を作製できない。
評価項目4 材料機能評価についてどのような測定機器が必要か説明でき、その評価ができる。材料機能評価ができる材料機能評価ができない。

学科の到達目標項目との関係

デザイン能力 (C) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
粉末冶金法による磁性材料の作製と金属材料のミクロ組織・水素挙動制御を通して、材料における機能性の発現機構や開発の手法について理解する。
授業の進め方・方法:
材料のもつ機能には様々な因子が複雑に関係しており、その特性を制御するのは非常に難しい。材料の作製法・機能発現に至る手法など、自身の力で見出せるよう思考し、実際に材料を作製することで、理論的な材料設計能力と問題解決能力の向上を期待する。
注意点:
磁性の発現機構や磁性材料に関する分野および金属材料のミクロ組織制御に関する分野について、事前学習を行うことが望ましい。自己学習では、材料機能を向上させる手法について考えるため、磁性材料の諸特性および金属材料のミクロ組織と機能性について学ぶ必要がある。また、本科目による材料設計・課題解決能力の涵養は『特別研究』の科目に関連する。

本科目の区分

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス:強磁性体について
2週 原子の磁気モーメントと磁化過程
3週 フェライト磁石の作製 2.3
4週 物性評価と残留磁化の測定
5週 磁性の向上に関する方法の検討 1.4
6週 フェライトを基本とする強磁性体の設計 1.2
7週 総括(中間発表) 1.2.3.4
8週 高保磁力を有するフェライト磁石の作製 1.2.3
2ndQ
9週 粉末試料の熱分析
10週 組織観察と機械的性質の評価
11週 粉末XRD回折による構造評価
12週 結晶状態の解析および粒子性状評価
13週 着磁および残留磁束密度測定装置の検討
14週 フェライト磁石のプレス加工と残留磁化の測定
15週 残留磁化の測定及び考察
16週 プレゼン
後期
3rdQ
1週 ガイダンス:金属材料のミクロ組織と特性について
2週 金属材料の水素脆化 1.2.3
3週 水素脆化の評価方法
4週 水素脆化試験用試料の作製1 1.2.3
5週 水素脆化試験用試料の作製2 1.2.3
6週 水素脆化試験用試料の作製3 1.2.3
7週 中間発表 1.2.3.4
8週 水素脆化感受性が高くなる熱処理 1.2.3
4thQ
9週 ミクロ組織観察 1.3
10週 機械的特性の評価 1.3
11週 水素脆化感受性評価試験1
12週 水素脆化感受性評価試験2
13週 水素脆化感受性評価試験3
14週 水素脆化感受性を低減する熱処理 1.2.3
15週 水素脆化感受性評価試験4
16週 総括・プレゼン 1.2.3.4

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

材料設計能力発表成果物(提出物)ノート合計
総合評価割合25252030100
専門的能力25252030100