有機合成化学

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 有機合成化学
科目番号 630009 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生物応用化学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 ビギナーのための有機合成反応 新版  太田博道、西山繁 共著  (三共出版)および配布プリント
担当教員 中川 克彦

到達目標

1.有機反応を分類する概念を説明できる
2. 代表的な人名反応についてグリーンケミストリーの概念を用いて説明できる
3. 計算化学ソフトを用いて単純な有機分子の合成法の概要を説明できる
4. 逆合成の概念を用いて単純な有機分子の合成法の概要を説明できる
5.グリーンケミストリーの概念を逆合成の考え方に活用し、その概要を説明できる
6.FE(Fundamental of Engineering)試験に出題される有機化学の基礎問題を説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1有機電子理論(誘起効果、共鳴効果、超共役)の概念を理解し、正確に説明できる有機電子理論(誘起効果、共鳴効果、超共役)の概念を説明できる有機電子理論(誘起効果、共鳴効果、超共役)の概念を説明できない
評価項目2代表的な人名反応についてグリーンケミストリーの概念を用い、その概要を理解し、正確に説明できる代表的な人名反応についてグリーンケミストリーの概念を用い、その概要を説明できる代表的な人名反応についてグリーンケミストリーの概念を用い、その概要を説明できない
評価項目3 計算化学ソフトを用いて単純な有機分子の合成法の概要を理解し、正確に説明できる計算化学ソフトを用いて単純な有機分子の合成法の概要を説明できる計算化学ソフトを用いて単純な有機分子の合成法の概要を説明できない
評価項目4逆合成の概念を用いて単純な有機分子の合成法の概要を理解し、正確に説明できる逆合成の概念を用いて単純な有機分子の合成法の概要を説明できる逆合成の概念を用いて単純な有機分子の合成法の概要を説明できない
評価項目5グリーンケミストリーの概念を逆合成の考え方に活用し、その概要を理解し、正確に説明できるグリーンケミストリーの概念を逆合成の考え方に活用し、その概要を説明できるグリーンケミストリーの概念を逆合成の考え方に活用し、その概要を説明できない
評価項目6 FE(Fundamental of Engineering)試験に出題される有機合成の基礎問題の内容を理解し、正確に説明できるFE(Fundamental of Engineering)試験に出題される有機合成の基礎問題の内容を説明できるFE(Fundamental of Engineering)試験に出題される有機合成の基礎問題の内容を説明できない

学科の到達目標項目との関係

JABEE A-1 説明 閉じる
JABEE C-1 説明 閉じる
JABEE D-4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
有機合成化学では、生物応用化学科の合成化学に続いて、グリーンケミストリー(環境にやさしい化学)の哲学を有機合成へ展開した実例を紹介しながら、人名反応により分類した有機合成法の基礎知識を学ぶ。さらに、単純な有機化合物をどのような化合物から、どのような方法で合成するかを決めるための、いわゆる逆合成的手法も学ぶ。計算化学ソフトを用いて有機化合物の基底状態および励起状態を比較検討する演習を行う。
授業の進め方・方法:
授業は、教科書・プリント及び演習問題を中心としたゼミ方式の講義を進め、学生は随時、授業中の課題および講義内容のまとめについて個別およびグループ討論などによる発表を行う。有機系専門用語の英語力を身に付けるため、専門雑誌からのニュースやアメリカ合衆国の技術者試験である FE(Fundamental of Engineering)試験に出題される有機合成の問題を講義中に演習するので、英語の辞書および理論有機化学の教科書は必ず持参すること。
注意点:
授業中に配布するプリントを予習し、紹介図書などを熟読しながら計算化学ソフトを活用し、単純な有機化合物の反応性などについて考えよう!

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 有機合成反応を考える時、重要な要素とは何か:反応を覚えるのではなく、反応が何故起こるのかを考えよう 1
2週 有機合成反応と電子効果について考えよう(1):イオン、ラジカル、電気陰性度、共鳴など 1
3週 有機合成反応と電子効果について考えよう(2):共鳴、分子の分極など 1
4週 有機合成反応と立体効果について考えよう(1):立体障害とは 1
5週 有機合成反応と立体効果について考えよう(2):分子の構造、電子軌道の形、方向 1
6週 有機合成反応の反応機構の考え方(1):協奏反応、2段階反応 1-2
7週 有機合成反応の反応機構の考え方(2):隣接基効果、反応財の求電子性、求核性、塩基性、酸性 1-2
8週 有機合成反応に計算化学を活用しよう(1):単純な有機化合物の構造最適化、配座解析 1-3
4thQ
9週 有機合成反応に計算化学を活用しよう(2):単純な有機化合物の分子軌道およびフロンチティア軌道と化学反応性 1-3
10週 グリンケミストリーの概念を用いた有機合成法について考えよう:化学的な視点 1-3
11週 グリンケミストリーの概念を用いた有機合成法について考えよう:生物化学的な視点、地球としての視点 1-3
12週 逆合成の考え方(1):脆い(tender)結合と粘い(tough)結合の違いについて考えよう 1-6
13週 逆合成の考え方(2):グリーンケミストリーの概念を活用する合成法について考えよう 1-6
14週 逆合成の考え方(3):単官能基の逆合成の演習1(特別研究テーマに関連した化合物の逆合成法について発表) 1-6
15週 逆合成の考え方(4):単官能基の逆合成の演習2(特別研究テーマに関連した化合物の逆合成法について発表) 1-6
16週 期末試験 1-6

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表レポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合702010000100
基礎的能力0000000
専門的能力702010000100
分野横断的能力0000000