無機化学特論

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 無機化学特論
科目番号 630010 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生物応用化学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 工学のための無機化学[新訂版]  橋本和明 他著  (サイエンス社)
担当教員 中山 享

到達目標

1. 固体化学から見た原子構造、化学結合、化学反応、触媒機能が説明できること。
2. 無機結晶、格子欠陥、非化学量論組成が説明できること。
3. 1~17 族元素を族ごとに整理して、その特性とそれから得られる化合物(製品化されているもの)について説明できること。
4. 複数の金属元素からなる無機材料において、それぞれの組成、構造、特性および用途について説明できること。
5. 無機材料の一般的は合成法が説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1固体化学から見た化学結合、酸塩基、酸化還元が説明でき、それを応用した内容についても説明できる。固体化学から見た化学結合、酸塩基、酸化還元が説明できる。固体化学から見た化学結合、酸塩基、酸化還元が説明できない。
評価項目2無機結晶、格子欠陥、非化学 量論組成が説明でき、それを 応用した内容についても説明 できる。無機結晶、格子欠陥、非化学 量論組成が説明できる。無機結晶、格子欠陥、非化学 量論組成が説明できない。
評価項目31~18族元素を族ごとに整理 して、その特性とそれから得 られる化合物(製品化されて いるもの)について説明でき、 それを応用した内容について も説明できる。1~18族元素を族ごとに整理し て、その特性とそれから得ら れる化合物(製品化されてい るもの)について説明できる。1~18 族元素を族ごとに整理 して、その特性とそれから得 られる化合物(製品化されて いるもの)について説明でき ない。
評価項目4複数の金属元素からなる無機 材料における、それぞれの組 成、構造、特性および用途に ついて説明でき、それを応用 した内容についても説明でき る。複数の金属元素からなる無機 材料における、それぞれの組 成、構造、特性および用途に ついて説明できる。複数の金属元素からなる無機 材料における、それぞれの組 成、構造、特性および用途に ついて説明できない。
評価項目5無機材料の一般的は合成法が 説明でき、それを応用した内 容についても説明できる。無機材料の一般的は合成法が 説明できる。無機材料の一般的は合成法が 説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は企業で機能性セラミックスの研究開発を担当していた教員がその経験を活かし、無機化学を企業における活用例などを紹介しながら、無機材料化学(セラミックス、ガラス、単結晶)を中心に学習する。特に、無機材料と環境との係わりに重点を置く。
授業の進め方・方法:
個人こどに与えられたテーマについて教科書の内容と調べた内容を課題提出物(A4-2枚、発表時の資料)にまとめる。
質疑応答を30分程度行う。
受講学生間での相互評価を実施する。担当回数は1名が5回以上とする。
回答できなかった内容については次回の授業までに調べる。
注意点:
無機材料(セラミックス、ガラス、単結晶)は先端技術の核をなすもので、その応用範囲は高温・構造材料や電磁気材料から光学、環境、生体材料の多岐にわたり、みなさんが生産現場および開発現場に出た場合に一度は係わる可能性の高い材料である。
難しい理論よりも、セラミックスを中心とした無機材料の種類およびその特性などを系統付けて理解してほしい。本科の第3 学年と第4 学年で学習した無機化学1、2 の知識をベースとして、環境と無機材料の係わりについても勉強してもらうため、学生に与える課題では必ず環境に触れた内容を盛り込んでもらいます。この無機化学特論で学習した無機材料の知識は、専攻科第2 学年の後期で学習する機能性材料学1 にとって大切である。
この科目は学修単位科目(2単位)であり、総学修時間は90時間である。(内訳は授業時間30時間、自学自習時間60時間である。)単位認定には60時間に相当する自学自習が必須であり、この自学自習時間には、担当教員からの自学自習用課題、授業のための予習復習時間、および試験準備のための学習時間を含むものとする。

本科目の区分

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 基礎化学:  化学結合、酸塩基、酸化還元、無機結晶、格子欠陥、非化学量論組成 評価項目1, 2  キーワード:配位, 構造
2週 元素と化合物(1):  水素、1 族、2 族、17 族、18 族元素とその化合物 評価項目3, 4, 5  キーワード:アルカリ金属, アルカリ土類金属, ハロゲン, 希ガス
3週 元素と化合物(2):  13 族元素とその化合物 評価項目3, 4, 5  キーワード: ホウ素, アルミニウム, ガリウム, インジウム, タリウム
4週 元素と化合物(3):  14 族元素とその化合物 評価項目3, 4, 5  キーワード:炭素, ケイ素, ゲルマニウム, スズ, 鉛
5週 元素と化合物(4):  15 族とその化合物 評価項目3, 4, 5  キーワード:窒素, リン, ヒ素, アンチモン, ビスマス
6週 元素と化合物(5):  16 族とその化合物 評価項目3, 4, 5  キーワード:酸素, 硫黄, セレン, テルル
7週 中間試験 評価項目1, 2, 3, 4, 5
8週 元素と化合物(6):  3 族とその化合物 評価項目3, 4, 5  キーワード:希土類
2ndQ
9週 元素と化合物(7):  4、5 族とその化合物 評価項目3, 4, 5  キーワード:チタン, ジルコニウム, ハフニウム, バナジム, ニオブ, タンタル
10週 元素と化合物(8):  6、7族とその化合物 評価項目3, 4, 5  キーワード:クロム, モリブデン, タングステン, マンガン
11週 元素と化合物(9):  8、9、10族とその化合物 評価項目3, 4, 5  キーワード:鉄, ニッケル, コバルト
12週 元素と化合物(10):  11、12族とその化合物 評価項目3, 4, 5  キーワード:銅, 銀, 金, 亜鉛, カドニウム, 水銀
13週 先端材料と技術(1):  無機材料リサイクル、光電エネルギー変換材料、生体材料 評価項目3, 4, 5
14週 先端材料と技術(2):  YAG、レアメタル、ペロブスカイト、超伝導体、エコマテリアル 評価項目3, 4, 5
15週 期末試験 評価項目1, 2, 3, 4, 5
16週 先端材料と技術(3): 環境汚染 評価項目3, 4, 5  キーワード:有害物質, 放射能

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価発表資料合計
総合評価割合6051025100
基礎的能力00000
専門的能力6051025100
分野横断的能力00000