物理化学特論

科目基礎情報

学校	新居浜工業高等専門学校	開講年度	令和02年度 (2020年度)
授業科目	物理化学特論
科目番号	630013	科目区分	専門 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	学修単位: 2
開設学科	生物応用化学専攻	対象学年	専1
開設期	後期	週時間数	2
教科書/教材	アトキンス　物理化学（上）第10版　中野　元裕他　訳　（東京化学同人）
担当教員	橋本 千尋

到達目標

1. 活量と活量係数について説明できること。
2. 非イオン性溶液の活量係数について説明できること。
3. イオン性溶液の取り扱い、特にデバイ・ヒュッケルの極限則について説明できること。
4. 電気二重層の概念を説明できること。
5. ギブズの吸着の式を説明できること。
6. コロイド分散系の熱力学について説明できること。
7. 界面の熱力学について説明できること。
8. 気体分子の衝突について説明できること。
9. 衝突理論を理解してアレニウスプロットを説明できること。
10. 活性錯合体理論を理解してアイリングプロットを説明できること。
11. 様々な化学反応の速度式を導けること。
12. 束一性を化学ポテンシャルの観点から説明できること。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	活量と活量係数について式と言葉を用いて論理的に説明できる。	活量と活量係数について言葉で説明できる。	活量と活量係数について説明できない。
評価項目2	非イオン性溶液の活量係数に ついて式と言葉を用いて論理的に説明できる。	非イオン性溶液の活量係数について言葉で説明できる。	非イオン性溶液の活量係数について説明できるない。
評価項目3	イオン性溶液の活量係数につ いて式と言葉を用いて論理的に説明できる。	イオン性溶液の活量係数について言葉で説明できる。	イオン性溶液の活量係数について説明できない。
評価項目4	電気二重層について式と言葉を用いて論理的に説明できる。	電気二重層について言葉で説明できる。	電気二重層について説明できない。
評価項目5	ギブズの吸着式について式と言葉で論理的に説明できる。	ギブズの吸着式について概念的に説明できる。	ギブズの吸着式について説明できない。
評価項目6	コロイド分散系の熱力学について具体的な例をあげて論理的に説明できる。	コロイド分散系の熱力学について概念的に説明できる。	コロイド分散系の熱力学について説明できない。
評価項目7	界面の熱力学について式と言葉を用いて論理的に説明できる。	界面の熱力学について言葉で説明できる。	界面の熱力学について説明できない。
評価項目8	気体分子の衝突について式と言葉を用いて論理的に説明できる。	気体分子の衝突について説明できる。	気体分子の衝突について説明できない。
評価項目9	衝突理論を理解してアレニウスプロットを式と言葉を用いて論理的に説明できる。	衝突理論を理解してアレニウスプロットを説明できる。	衝突理論を理解してアレニウスプロットを説明できない。
評価項目10	活性錯合体理論を理解してアイリングの式を式と言葉を用いて論理的に説明できる。	活性錯合体理論を理解してアイリングの式を説明できる。	活性錯合体理論を理解できない。
評価項目11	様々な化学反応の速度式を導け、その積分形の速度式も導ける。	様々な化学反応の速度式を導ける	様々な化学反応の速度式を導けない。
評価項目12	束一性を化学ポテンシャルの 観点から式と言葉を用いて論理的に説明できる。	束一性を化学ポテンシャルの観点から説明できる。	束一性を化学ポテンシャルの観点から説明できない。

教育方法等

概要:

活量の概念を理解し、実在溶液の熱力学についての理解を深めさせる。また近年進歩が激しいナノ粒子の挙動についての理解させる。最後に化学反応の速度論までを物理化学の観点から総括的に理解させることを目的とする。

授業の進め方・方法:

授業の進め方は受講生との対話を交えた講義形式で行う。

注意点:

ナノ粒子や反応速度論などは各々のトピックスを関連性を持たせつつ、熱力学の総論的な講義になっている。しかし、そのどれもが重要なものであり、しっかりと理解して自分のものにしてもらいたい。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	活量と活量係数・非イオン性溶液の取り扱い	1，2
		2週	イオンの活量とデバイーヒュッケルの法則(1)	3
		3週	イオンの活量とデバイーヒュッケルの法則(2)	3
		4週	電気二重層とDLVO 理論	4
		5週	界面の熱力学	5
		6週	コロイド分散系の熱力学	6
		7週	乳化と表面層の熱力学	7
		8週	中間試験
	4thQ
		9週	気体の分子運動	8
		10週	衝突理論(1)	9
		11週	衝突理論(2)	9
		12週	活性錯体理論	10
		13週	活性錯体理論の熱力学的解釈	10
		14週	様々な化学反応	11
		15週	束一性と化学ポテンシャル	12
		16週	期末試験

評価割合

	試験	レポート	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	70	30	0	0	0	0	100
基礎的能力	0	0	0	0	0	0	0
専門的能力	70	30	0	0	0	0	100
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0