化学工学概論

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 化学工学概論
科目番号 630102 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生物応用化学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書 解説化学工学改訂版  竹内雍 他著  (培風館) 補助プリント(西井教員作成)  参考書入門化学工学改訂版  小島和夫 他著  (培風館) 基礎化学工学  化学工学会 編  (培風館) 化学工学入門  化学工学編修委員会 編  (実教出版) 化学工学の計算法  市原正夫 他著  (東京電機大出版局)
担当教員 西井 靖博

到達目標

1. 平面および円筒状複合壁の一次元定常熱伝導問題を解くことができること。
2. 壁を隔てた流体間の伝熱について理解し、二重管熱交換器の伝熱面積の計算ができること。
3. 簡単な放射伝熱量の計算ができること。
4. 蒸発缶の物質収支とエネルギー収支を立てて、伝熱面積との関係を計算できること。
5. 湿度図表の使い方に習熟し、断熱増湿の基本的な問題が解けること。
6. 乾燥特性曲線の説明ができ、恒率乾燥期間の乾燥速度が計算できること。
7. Stokes の法則を利用して、単一粒子の沈降速度を計算し、分級操作に適用できること。
8. Kozeny-Carmann の式を利用して、粒子層中の流体の圧力損失を計算し、集塵操作に適用できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
平面および円筒状複合壁の一次元定常熱伝導問題を解くことができること。平面および円筒状複合壁の一 次元定常熱伝熱についての応用的な問題を解くことができる。基礎的な平面および円筒状複合壁の一次元定常熱伝熱問題を解くことができる。平面および円筒状複合壁の伝熱公式が使えない。
壁を隔てた流体間の伝熱について理解し、二重管熱交換器の伝熱面積の計算ができること。壁を隔てた流体間の伝熱につ いて理解し、二重管熱交換器の伝熱面積と最小所用流量ができる。壁を隔てた流体間の伝熱につ いて理解し、二重管熱交換器の伝熱面積の計算ができる。二重管熱交換器の原理、熱収支を理解できない。
簡単な放射伝熱量の計算ができること。相対する2つの壁間の放射伝熱量を放射率も考慮し計算できる。簡単な放射伝熱量の計算ができる。放射伝熱量の計算公式が使えない。
蒸発缶の物質収支とエネルギー収支を立てて、伝熱面積との関係を計算できること。蒸発缶の物質収支とエネルギー収支を立てて、伝熱面積を計算し設計できる。蒸発缶の物質収支とエネルギー収支を立てて、伝熱面積との関係を計算できる。蒸発缶の物質収支とエネルギー収支を立てられない。
湿度図表の使い方に習熟し、断熱増湿の基本的な問題が解けること。湿度図表の使い方に習熟し、断熱増湿の手順を設計できる。湿度図表の使い方に習熟し、断熱増湿の基本的な問題が解ける。湿度図表を用いて湿り空気についての物性を・性質が読み取れない。
乾燥特性曲線の説明ができ、恒率乾燥期間の乾燥速度が計算できること。乾燥特性曲線の説明ができ、乾燥全期間の乾燥速度が計算できる。乾燥特性曲線の説明ができ、恒率乾燥期間の乾燥速度が計算できる。乾燥特性曲線が理解できず、恒率乾燥期間の乾燥速度が計算できない。
Stokes の法則を利用して、単一粒子の沈降速度を計算し、分級操作に適用できること。Stokes の法則を利用して、単一粒子の沈降速度を計算し、分級操作に適用できる。Stokes の法則を利用して、単一粒子の沈降速度を計算できる。Stokes の法則が使えず、単一粒子の沈降速度を計算できない。
Kozeny-Carmann の式を利用して、粒子層中の流体の圧力損失を計算し、集塵操作に適用できること。Kozeny-Carmann の式を利用 して、粒子層中の流体の圧力損失を計算し、集塵操作に適用できること。Kozeny-Carmann の式を利用して、粒子層中の流体の圧力損失を計算できる。Kozeny-Carmann の式が使えず、粒子層中の流体の圧力損失を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
伝熱操作および機械的分離操作、調湿、乾燥について学び、装置およびプロセス設計・解析の基礎を習得する。
授業の進め方・方法:
本科目は専攻科1 年の概論科目であり、本科4,5 年の生物工学コースで学んだ学生が専攻科で応用化学をより深く学ぶために必要な専門基礎知識を身につけることを目的としている。伝熱、調湿、乾燥、機械的分離という化学工学の幅広い分野を学ぶので、着実に習得してほしい。自作プリントを中心に進める。なお本科目はすべて英語にて行う。
注意点:
本科目の理解のためには数学(微分積分)、物理(力学)、化学工学基礎(収支計算)に関する知識と計算力を必要とする。教科書および配布プリントの内容の予習と、前回の授業内容の復習をするようにしよう。また課題として演習問題を課すので解答を提出すること。本科目は本科4年生の化学工学1 と5年生の化学工学2、専攻科2年生の化学工学特論と関連する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 伝熱:伝熱機構の分類、平面壁の伝導伝
2週 伝熱:複合壁・円筒壁などの伝導伝熱
3週 伝熱:総括伝熱係数と境膜伝熱係数
4週 伝熱:熱交換器の設計
5週 伝熱:放射伝熱、黒体と灰色体の熱放射
6週 蒸発:蒸発缶の設計
7週 中間試験
8週 試験返却
2ndQ
9週 調湿:湿度の定義、湿り空気の性質
10週 調湿:湿度図表、調湿操作と装置
11週 乾燥:含水率の定義、乾燥特性曲線、乾燥速度と乾燥時間
12週 粉粒体:粒径と粒度分布、粉粒体の性質
13週 粉粒体:粉砕、分級
14週 粉粒体:集塵、濾過
15週 期末試験
16週 試験返却・総まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価レポート課題ポートフォリオその他合計
総合評価割合80002000100
基礎的能力0000000
専門的能力80002000100
分野横断的能力0000000