化学工学概論(2020年度開講無)

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 化学工学概論(2020年度開講無)
科目番号 630102 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生物応用化学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書 FirstStageシリーズ 化学工学概論 小菅人慈(実教出版)/ 参考書 解説化学工学改訂版 竹内雍 他著(培風館)・入門化学工学改訂版 小島和夫 他著(培風館)・改訂版反応工学 橋本健治 著(培風館)・ 基礎化学工学 化学工学会 編(培風館)・ 化学工学入門 化学工学編修委員会 編(実教出版)・ 化学工学の計算法 市原正夫 他著(東京電機大学出版局)など
担当教員 西井 靖博

到達目標

1.三成分系抽出平衡関係を相図で読み取ることができ、単抽出、多回抽出、向流多段抽出の計算ができること。
2.主な吸着剤の特徴を説明でき、吸着等温式、回分吸着操作、固定層吸着操作の基本的な計算ができること。
3.湿度図表の使い方に習熟し、断熱増湿の基本的な問題が解けること。
4.乾燥特性曲線の説明ができ、恒率乾燥期間の乾燥速度が計算できること。
5.主な膜分離法の特徴を説明でき、分離膜の阻止率および透過流束に関する基本的な計算ができること。
6.回分反応器、連続槽型反応器、管型反応器の反応率と反応時間または空間時間との関係を導くことができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1三成分系抽出平衡を相図で読み取ることができ、単抽出・多回抽出・向流多段抽出の計算ができる。三成分系抽出平衡を相図で読み取ることができ、単抽出の計算ができる。三成分系抽出平衡の相図の読み取りができず、単抽出の計算ができない。
評価項目2主な吸着剤の特徴と固定層吸着操作の原理を説明でき、吸着等温式と回分吸着操作の基本的な計算ができる。主な吸着剤の特徴を説明でき、吸着等温式、回分吸着操作の基本的な計算ができる。主な吸着剤の特徴の説明および吸着等温式、回分吸着操作の基本的な計算ができない。
評価項目3湿度図表の使い方に習熟し、断熱増湿の手順を設計できる。湿度図表の使い方に習熟し、断熱増湿の基本的な問題が解ける。湿度図表を用いて湿り空気についての物性を・性質が読み取れない。
評価項目4乾燥特性曲線の説明ができ、乾燥全期間の乾燥速度が計算できる。乾燥特性曲線の説明ができ、恒率乾燥期間の乾燥速度が計算できる。乾燥特性曲線が理解できず、恒率乾燥期間の乾燥速度が計算できない。
評価項目5主な膜分離法の特徴を説明でき、分離膜の阻止率および透過流束に関する基本的な計算ができる。主な膜分離法の特徴を説明でき、分離膜の阻止率に関する基本的な計算ができる。主な膜分離法の特徴を説明できず、分離膜の阻止率に関する基本的な計算ができない。
評価項目6回分反応器、連続槽型反応器、管型反応器のすべてについて反応率と反応時間または空間時間との関係を導くことができる。回分反応器、連続槽型反応器、管型反応器のいずれかについて反応率と反応時間または空間時間との関係を導くことができる。回分反応器、連続槽型反応器、管型反応器の反応率と反応時間または空間時間との関係を導くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
拡散分離操作、熱・物質同時移動操作および反応操作について学び、装置およびプロセス設計・解析の基礎を習得する。
授業の進め方・方法:
プリントに基づいて学習していく形式です。都度、演習問題を授業中に行うため関数電卓を持参してください。積極的、主体的に授業に参加し双方向の学習となるようにしています。
注意点:
拡散分離操作、熱・物質同時移動操作および反応操作という化学工学の幅広い分野を学ぶので、授業中にしっかり集中して演習に取り組んでほしい。自分でもしくはグループで問題を解くことに大きな意味があるので主体的に授業に臨むこと。

本科目の区分

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 抽出:抽出の原理、三成分系相図(三角図) 1.三成分系抽出平衡関係
2週 抽出:抽出平衡、単抽出、多回抽出 1.抽出平衡、単抽出、多回抽出
3週 抽出:向流多段抽出 1.向流多段抽出の計算ができること。
4週 吸着:吸着の原理、吸着剤の種類、吸着等温式 2.主な吸着剤の特徴を説明
5週 吸着:回分吸着、固定相吸着の原理 2.吸着等温式、回分吸着操作、固定層吸着操作の基本的な計算
6週 調湿:湿度の定義、湿り空気の性質、湿度図表 3.湿度図表の使い方
7週 調湿:調湿操作と装置 3.断熱増湿
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験返却と試験直しグループワーク
10週 恒率乾燥 4.恒率乾燥期間
11週 減率乾燥 4.減率乾燥期間
12週 膜分離 5.主な膜分離法の特徴を説明でき、分離膜の阻止率および透過流束に関する基本的な計算ができること。
13週 反応工学:装置、反応率 6.回分反応器、連続槽型反応器、管型反応器の反応率と反応時間または空間時間との関係を導くことができること。
14週 反応工学:反応速度、反応時間、空間時間 6.回分反応器、連続槽型反応器、管型反応器の反応率と反応時間または空間時間との関係を導くことができること。
15週 期末試験
16週 試験返却と試験直しグループワーク

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。4
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4
基本的な抽出の目的や方法を理解し、抽出率など関係する計算ができる。4
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。4
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4

評価割合

試験グループ演習合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力80080
分野横断的能力02020