化学工学概論

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 化学工学概論
科目番号 630102(2年) 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生物応用化学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 化学工学概論 小菅人慈 監修 (実教出版)/参考書:解説化学工学 竹内雍 他著 (培風館)・よくわかる化学工学 石井宏幸 他著 (森北出版)・化学系学生のための化学工学 森秀樹 他共編著 (培風館)・ベーシック化学工学 橋本健治 著 (化学同人) など
担当教員 衣笠 巧

到達目標

1.二成分系気液平衡の相図を読み取ることができ、相対揮発度の計算ができること。
2.単蒸留と連続単蒸留の基本的な計算ができること。
3.マッケーブ-シール法により、連続蒸留塔の理論段数が求められること。
4.三成分系抽出平衡関係を相図で読み取ることができ、単抽出、多回抽出、向流多段抽出の計算ができること。
5.主な吸着剤の特徴を説明でき、吸着等温式、回分吸着操作、固定層吸着操作の基本的な計算ができること。
6.主な膜分離法の特徴を説明でき、分離膜の阻止率および透過流束に関する基本的な計算ができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1二成分系気液平衡の相図を読み取ることができ、比揮発度の計算ができる。二成分系気液平衡の相図を読み取ることができる。二成分系気液平衡の相図を読み取ることができない。
評価項目2単蒸留と連続単蒸留の原理が説明でき、計算ができる。単蒸留と連続単蒸留の基本的な計算ができる。単蒸留と連続単蒸留の基本的な計算ができない。
評価項目3マッケーブ-シール法の原理が説明でき、連続蒸留塔の理論段数を還流比と関連づけて計算できる。マッケーブ-シール法により連続蒸留塔の理論段数を還流比と関連づけて計算できる。マッケーブ-シール法により連続蒸留塔の理論段数が求められない。
評価項目4三成分系抽出平衡を相図で読み取ることができ、単抽出・多回抽出・向流多段抽出の計算ができる。三成分系抽出平衡を相図で読み取ることができ、単抽出の計算ができる。三成分系抽出平衡の相図の読み取りができず、単抽出の計算ができない。
評価項目5主な吸着剤の特徴と固定層吸着操作の原理を説明でき、吸着等温式と回分吸着操作の基本的な計算ができる。主な吸着剤の特徴を説明でき、吸着等温式、回分吸着操作の基本的な計算ができる。主な吸着剤の特徴の説明および吸着等温式、回分吸着操作の基本的な計算ができない。
評価項目6主な膜分離法の特徴を説明でき、分離膜の阻止率および透過流束に関する基本的な計算ができる。主な膜分離法の特徴を説明でき、分離膜の阻止率に関する基本的な計算ができる。主な膜分離法の特徴を説明できず、分離膜の阻止率に関する基本的な計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物質移動に基づく拡散分離操作の原理を理解し、蒸留、抽出、吸着、膜分離を取り上げて装置設計の基礎を習得する。 拡散分離操作は、化学工業において反応操作と並んで重要な操作である。本科目では、その装置設計計算の最も基礎的で重要な事項を含んでおり、確実に習得してほしい。
授業の進め方・方法:
ビデオ教材による自宅での予習を前提とし、授業中は演習を中心に進める(反転授業)。演習では学生同士なるべく話し合いながら解いていくこと。
注意点:
この科目は専攻科講義科目(2単位)であり、総学修時間は90時間である。(内訳は授業時間30時間、自学自習時間60時間である。)単位認定には60時間に相当する自学自習が必須であり、この自学自習時間には、担当教員からの自学自習用課題、授業のための予習復習時間、理解を深めるための演習課題の考察時間、および試験準備のための学習時間を含むものとする。
本科目の理解のためには物理化学(平衡)、化学工学1(収支計算)に関する知識と計算力を必要とする。

本科目の区分

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 物質の分離精製
2週 蒸留:二成分系の気液平衡 1.液相線、気相線、x-y曲線
3週 蒸留:理想溶液の気液平衡 1.比揮発度、ラウールの法則
4週 蒸留:単蒸留 2.レイリーの式
5週 蒸留:連続単蒸留 2.フラッシュ蒸留
6週 蒸留:連続蒸留の原理と物質収支 3..段塔、濃縮線、回収線
7週 蒸留:連続蒸留塔の理論段数 3.マッケーブ-シール法
8週 中間試験
2ndQ
9週 抽出:抽出の原理、三角図 4.三角図
10週 抽出:液液平衡、単抽出 4.液液平衡、単抽出
11週 抽出:多回抽出、向流多段抽出 4.多回抽出
12週 吸着:吸着の原理、吸着剤、吸着等温式 5.吸着剤、吸着等温式
13週 吸着:回分吸着、固定層吸着の原理 5.回分吸着、固定層吸着、破過曲線
14週 膜分離:膜分離の原理 6.多孔質膜と均質膜、ふるい分け機構と溶解拡散機構
15週 膜分離:精密沪過、限外沪過、逆浸透 6.精密沪過膜、限外沪過膜、逆浸透膜
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験提出物合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力80080
分野横断的能力02020