細胞工学特論

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 細胞工学特論
科目番号 630107 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生物応用化学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 参考書:細胞工学の基礎 永井和夫・富田房男・長田敏行 (東京化学同人), 細胞工学 永井和夫 他著(講談社),  Essential 細胞生物学 原書第4版 Bruce Alberts 他著・中村佳子・松原謙一 監訳 (南江堂), バイオ研究イラストマップ 佐々木博巳 編(羊土社),  ゲノム編集入門: ZFN・TALEN・CRISPR-Cas9 山本卓 編(裳華房)
担当教員 喜多 晃久

到達目標

1. 植物細胞の培養法について説明できること
2. 植物細胞培養による物質生産について説明できること
3. 植物細胞への遺伝子導入による形質転換と遺伝子組み換え植物について説明できること
4. 植物の耐寒性機構について説明できること
5. 動物細胞の培養法とその応用について説明できること
6. 動物細胞への遺伝子導入法と有用物質生産への応用について説明できること
7 細胞分裂等の仕組みにおける情報伝達の「狂い」の例として、発ガン機構について説明できること
8. ゲノム編集技術の原理とその応用例について説明できること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1植物細胞の培養法について、植物ホルモンの働きについても解説しながら詳細に説明できる植物細胞の培養法について説明できる植物細胞の培養法について説明できない
評価項目2植物細胞培養による物質生産について複数の例を挙げて説明できる植物細胞培養による物質生産について例を挙げて説明できる植物細胞培養による物質生産について例を挙げて説明できない
評価項目3植物細胞へ遺伝子導入による形質転換について複数の方法について説明できる植物細胞へ遺伝子導入による形質転換について説明できる植物細胞へ遺伝子導入による形質転換について説明できない
評価項目4遺伝子組み換え植物について複数の具体例を挙げ説明できる遺伝子組み換え植物について説明できる遺伝子組み換え植物について説明できない
評価項目5植物の耐寒性機構について具体的な化学物質も挙げながら論理的な説明できる植物の耐寒性機構について説明できる植物の耐寒性機構について説明できない
評価項目6動物細胞の培養法と応用例について、その原理と具体例を挙げて説明できる動物細胞の培養法と応用例について説明できる動物細胞の培養法と応用例について説明できない
評価項目7動物細胞への遺伝子導入法と有用物質生産への応用に関して具体例を挙げて説明できる動物細胞への遺伝子導入法について説明できる動物細胞への遺伝子導入法について説明できない
評価項目8細胞分裂等の仕組みにおける情報伝達の「狂い」の例として、ガン細胞について複数の具体例を挙げながら、発ガン機構について説明できる細胞分裂等の仕組みにおける情報伝達の「狂い」の例として、発ガン機構について説明できる細胞分裂等の仕組みにおける情報伝達の「狂い」の例として、発ガン機構について説明できない
評価項目9ゲノム編集技術の原理とその応用例について、複数の具体例を挙げて説明できるゲノム編集技術の原理を説明できるゲノム編集技術の原理を説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は企業で機能性食品の研究開発を担当していた教員がその経験を活かし、現代の細胞研究の分子生物学的発展を理解するための基礎的素養を身につけることを目標とする。そのため、企業における活用例などを紹介しながら、まず前半は植物細胞の培養法、遺伝子操作による育種法を中心に植物細胞工学の学習を行う。後半は動物細胞への遺伝子導入法と有用物質生産への応用、さらに細胞増殖や細胞分裂の仕組みと発ガン機構についての学習を行う。最後に、近年細胞工学における革命的技術として注目されているゲノム編集技術に焦点を当て、その現状と医療や産業に対する可能性について学習していく。
授業の進め方・方法:
スライドおよび黒板を用いた講義、適宜質問形式。
注意点:

本科目の区分

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 植物細胞培養法、植物ホルモンと細胞分化、クローン植物 1
2週 植物細胞培養を用いた有用物質の生産 2
3週 植物細胞への遺伝子導入法 3
4週 除草剤耐性遺伝子と植物への導入 3, 4
5週 耐病性・耐虫性遺伝子と植物への導入 3, 4
6週 植物の耐寒性機構 5
7週 動物細胞の培養、細胞増殖と細胞増殖因子 6
8週 動物細胞への遺伝子導入法 7
4thQ
9週 動物細胞による有用物質生産:モノクローナル抗体   7, 8
10週 細胞増殖因子と受容体、チロシンキナーゼ型受容体、MAPキナーゼ、がん原遺伝子とがん遺伝子 8
11週 ガンと細胞分裂; サイクリンとCDK、がん抑制遺伝子(Rb、p53)とアポトーシス 8
12週 幹細胞とクローン動物 6, 7
13週 ゲノム編集とは何か 9
14週 CRISPR-Cas9システムによるゲノム編集 9
15週 ゲノム編集技術の応用と可能性 9
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80002000100
基礎的能力000200020
専門的能力800000080
分野横断的能力0000000