流体力学

科目基礎情報

学校 弓削商船高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 流体力学
科目番号 0078 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 わかりやすい機械教室 流体の基礎と応用:森田泰司(東京電機大学出版局)
担当教員 Davaa Ganbat

到達目標

我々の周りを見渡すと、空気などの気体や水などの液体などの流体がいたるところにあり、私たちは流体の中で暮らしている。本講義は、その流体の性質、流体の静止状態および運動状態の力学、管路内の流れ、流れの中の物体に作用する抗力および揚力を理解し、設計・製作・使用できることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
流体力学の基礎について説明し、問題を解決することができる。流体力学の基礎を説明し、問題を解決できる。流体力学の基礎を説明できる。流体力学の基礎を説明できない。
流体の性質、流体の静力学、流体の動力学、管路内の流れ、抗力と揚力について説明し、問題を解決することができる。流体力学の各種物理量の定義と単位を説明し、問題を解決できる。流体力学の各種物理量の定義と単位を説明できる。流体力学の各種物理量の定義と単位を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

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専門 E1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
流体の性質、流体の静止状態および運動状態の力学、管路内の流れ、流れの中の物体に作用する抗力および揚力を理解する。
本科目の履修により,本校のディプロマポリシーにおける「機械設計に欠かせない流体力学と熱力学の幅広い知識を身につける」能力を習得する。
授業の進め方・方法:
座学の講義を基本とする。
注意点:
1単位当たり30時間の自学自習を必要とする。
関連する専門科目も合わせて学習すること(応用物理、熱力学)。

実務経験のある教員による授業科目

この科目は、発電所で熱や流体を用いた発電システムの業務を担当していた教員が、その経験を活かし、流体力学に関する基本的な考え方や解析などについて講義形式で授業を行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 流体力学ガイダンス、重力単位とSI単位 流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を説明できる。
2週 流体の重さと密度 比重量と密度を理解し、式を用いて計算できる。
3週 流体の圧縮性 圧縮性流体と非圧縮性流体の違いを説明できる。完全ガスの状態式を理解し、計算できる。
4週 流体の粘性、その他の性質 流体の粘性、粘度、動粘度について説明できる。その他の性質について理解できる。ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。
5週 流体の圧力、圧力計 絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。計算できる。
6週 パスカルの原理と油圧 パスカルの原理を説明できる。油圧の原理を使って計算できる。
7週 壁面に働く流体の力 平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 浮力、浮揚対体の安定 物体に作用する浮力を計算できる。
10週 層流と乱流 層流と乱流の違い、レイノルズ数と臨界レイノルズ数を説明できる。円管内層流および乱流の速度分布を説明できる。
11週 連続の法則 連続の式を用いて流速と流量を計算できる。オイラーの運動方程式を説明できる。
12週 ベルヌーイの定理 エネルギー保存則とベルヌーイの式を説明できる。式を用いて計算できる。
13週 トリチェリの定理 トリチェリの定理を理解し、計算できる。
14週 流体摩擦 流体摩擦を理解し、説明できる。
15週 直管の損失 直管の損失を理解し、損失を求める式を用いて計算できる。
16週
後期
3rdQ
1週 管路の形状変化による損失 管摩擦損失を計算できる。ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。
2週 実際の送水管、水路の流れ 有効落差、ウォータハンマーを理解し、推力水深を求める式を用いて計算できる。
3週 流量計 質量流量、重量流量、体積流量を理解し、単位の変化ができる。
4週 ベンチュリ計 ベンチュリ―管を用いた流量や流速の測定原理を説明できる。
5週 オリフィス オリフィスを用いた流量や流速の測定原理を説明できる。
6週 ピトー管 ピトー管を用いた流量や流速の測定原理を説明できる。
7週 噴流が平板に当たる力 運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 噴流が曲面板に当たる力 噴流が曲面板に当たる力を計算できる。
10週 ジェット機の推力 ターボジェットエンジンを理解し、ジェット機の推力を計算できる。
11週 流線形と形状抵抗 境界層、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。流れの中の物体に作用する抗力および揚力について説明できる。抗力係数、揚力係数を用いて抗力、揚力を計算できる。
12週 境界層と摩擦抵抗 境界層、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。
13週 抗力と揚力 流れの中の物体に作用する抗力、揚力を説明できる。抗力係数、揚力係数を用いて計算できる。
14週 キャビテーション キャビテーションについて理解し、説明できる。
15週 高速気体の特色 マッハ数を求める式を用いて計算できる。亜音速、超音速、遷音速について説明できる。
16週

評価割合

試験発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合800001010100
基礎的能力0000000
専門的能力800001010100
分野横断的能力0000000