私たちの日常生活、そしてこれから経験していくであろう出来事において、どのような法が関わり、どのような役割を果たすのか、地域の社会人経験者の方の経験談や身のまわりの事例などを通じて理解を深め、今後の社会生活において法に対峙したときの考え方の基礎を身につける。
概要:
講義は、生徒が自ら考え、意見を持ち、わかりやすく伝えることを重視して発表も評価に含め、私たちの社会生活に欠かせない「法」に対する理解・関心を高める場と位置づけ、知識を深めるために有用なオンライン・オフライン教材を紹介し、卒業後も役立つ自学自習のフレームワークを提供する。
さらに、複数のゲスト講師の体験談から多様な考え方・生き方を学び、柔軟な思考や広い視野を育む機会を提供する。
授業の進め方・方法:
授業を3部に分け、第1部として憲法の講義を15分、第2部として法令の講義を60分、第3部として小テストを15分、の構成で進める。
第1部は、教材に沿い、憲法の条文を確認しながら、学生が考えたことの発表を促す。
第2部は、民法その他の法律が日常にどのように関わっているか、地域の社会人経験者の方に体験談を聞いたり、事例を参照して理解を深め、多様な生きざまや考え方に触れる機会を与える。
第3部は、その日の講義をふりかえり、重要なタームを整理すると同時に、講義の印象についてフィードバックを得る。
注意点:
この科目は、弁理士事務所の代表を務める者が、その経験を活かし、法学に関する基本的な考え方や具体的な事例などについて講義形式で授業を行う。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
【憲法編】憲法と私たちの生活, 【法令編】講義の進め方、法体系、条文のよみかた |
【憲法編】基本を理解する。【法令編】身近な法について調ることができ、多様な体験・考え方に触れ自ら考え、意見を述べることができる。
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2週 |
【憲法編】自然権思想, 個人の尊重,政治, 【法令編】契約と民法(技術契約) |
同上
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3週 |
【憲法編】社会契約, 【法令編】意思表示と契約主体の能力 |
同上
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4週 |
【憲法編】立憲主義, 【法令編】契約自由の原則,不動産取引と住まいの法律知識 |
同上
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5週 |
【憲法編】国民主権, 【法令編】お金の取引(クレジットカード、連帯保証、身元保証)(金融) |
同上
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6週 |
【憲法編】国民主権と憲法改正, 【法令編】交通事故(交通法規) |
同上
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7週 |
【憲法編】復習, 【法令編】外国人と人権(米国弁護士の視点) |
同上
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
【憲法編】民主主義・参政権, 【法令編】代表民主制,立憲民主主義(選挙権) |
【憲法編】基本を理解する。【法令編】身近な法について調ることができ、多様な体験・考え方に触れ自ら考え、意見を述べることができる。
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10週 |
【憲法編】社会権, 【法令編】新しい雇用社会,労働法との出会い |
同上
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11週 |
【憲法編】基本的人権・自由権, 【法令編】企業社会とのつきあい方,雇用社会の中で(労働組合/濱田國太郎) |
同上
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12週 |
【憲法編】婚姻の自由・両性の平等, 【法令編】愛からはじまる:結婚、愛が終わるとき:離婚 |
同上
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13週 |
【憲法編】幸福追求権,法の下の平等, 【法令編】子育ては誰の責任:親子 男女の平等(男女共同参画) |
同上
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14週 |
【憲法編】復習, 【法令編】高齢社会と家族:扶養と後見, 死後の財産の行方:相続(行政書士) |
同上
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15週 |
【憲法編】平和主義, 【法令編】戦中・戦後の日本(戦争体験) |
同上
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16週 |
期末試験 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
【憲法編】生存権の保証, 【法令編】障害者基本法 令和3年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法(障がい者スポーツ地域コーディネーター) |
【憲法編】基本を理解する。【法令編】身近な法について調ることができ、多様な体験・考え方に触れ自ら考え、意見を述べることができる。
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2週 |
【憲法編】知る権利, 【法令編】企業の正体,企業の舵取り,もうけるためなら何でもできるか |
同上
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3週 |
【憲法編】思想良心の自由, 【法令編】むなしい企業「所有」, 投資家としての株主, 企業活動のつけを払う者 |
同上
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4週 |
【憲法編】信教の自由,正教分離, 【法令編】種苗法(農業) |
同上
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5週 |
【憲法編】人身の自由, 【法令編】知的財産:特許・著作権(特許調査) |
同上
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6週 |
【憲法編】刑事弁護人の役割, 【法令編】表現の自由(事例) |
同上
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7週 |
【憲法編】国家賠償・補償, 【法令編】学問の自由(塾講師) |
同上
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
【憲法編】判例法, 【法令編】旅館業法・地域再生法(イタリア経験、移住) |
【憲法編】基本を理解する。【法令編】身近な法について調ることができ、多様な体験・考え方に触れ自ら考え、意見を述べることができる。
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10週 |
【憲法編】民事責任と刑事責任 裁判を受ける権利, 【法令編】紛争と法,裁判のしくみ,紛争解決方法のいろいろ(弁護士の日常業務、集団訴訟) |
同上
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11週 |
【憲法編】三権分立, 【法令編】医療事故(再生医療) |
同上
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12週 |
【憲法編】自己決定権, 【法令編】ニュージーランドの法との比較(船上家族生活、コロナのないNZ) |
同上
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13週 |
【憲法編】居住移転の自由、職業選択の自由 基本的人権・社会権, 【法令編】国際捕鯨取締条約, 国際司法裁判所,ワシントン条約(捕鯨船乗組員) |
同上
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14週 |
【憲法編】プライバシー権,個人情報の保護 財産権、私有財産制, 【法令編】プロダクトデザイン、デザイン戦略(意匠法、商標法) |
同上
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15週 |
【憲法編】国民の不断の努力, 【法令編】鳥獣保護法,鳥獣被害防止特措法(イノシシ捕獲隊) |
同上
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16週 |
期末試験 |
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