文書表現論

科目基礎情報

学校 弓削商船高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 文書表現論
科目番号 0012 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 『「伝わる日本語」練習帳』(近代科学社)、プリント教材。
担当教員 八原 瑠里

到達目標

【目的】
 本講義では、自分の意見を読み手に「わかりやすく」伝えるための文章表現力と、他者の文章を正確に読み取るための読解力の育成を目指す。
【到達目標】
 1.パラグラフ・ライティングを用いて文章が書ける。
 2.文章を読み、要約が書ける。
 3.他者との意見交換を通して、自分の意見を相対化できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
自分の主張や発見を簡潔な文章で表現できる。パラグラフ・ライティングを用いて社会的な事象に関する意見文を書ける。パラグラフ・ライティングを用いて文章を書けることができる。パラグラフ・ライティングを用いた文章を書けない。
論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。文章の構成や展開を的確にとらえ、目的にあった要約を書ける。ある程度、文章の構成や展開を的確にとらえ、要約を書ける。文章の構成や展開を的確にとらえた要約を書けない。
論理的な文章(論説や評論)における主張に対して、自分の意見を述べることができる。 論理的な文章(論説や評論)における主張に対して、、その論拠の妥当性の判断を踏まえて、自分の意見を述べることができる。 論理的な文章(論説や評論)における主張に対して、自分の意見を述べることができる。 論理的な文章(論説や評論)における主張に対して、自分の意見を述べることができない。
他者と意見交換し、多角的な視点を得ることができる。他者と積極的に意見交換し、多角的な視点を得ることで、自分の意見を相対化できる。他者と積極的に意見交換し、多角的な視点を得ることができる。他者と意見交換せず、一元的なものの見方や考えに固執する。

学科の到達目標項目との関係

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専門 E2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 論文は、自分の主張や新しい発見を他者に伝える文章である。どれほど素晴らしい主張や発見でも、相手に伝わらなければ意味がない。よって、本講義では『「伝わる日本語」練習帳』(近代科学社)をテキストとし、パラグラフ・ライティングを用いた文章表現力と論理的思考力の向上を目指す。
 小論文・グループディスカッションの対策も視野に入れる。
授業の進め方・方法:
 本授業は、解説編と応用編の1セットで進めていく。解説編では、教科書とプリントを用いて、「わかりやすい文章」を書くためのコツを伝授する。応用編では、受講生にその知識を用いて作文を書かせる。また、自分の意見を端的にまとめたり、多角的な視点を得たりするために、グループディスカッションや発表の機会を設ける。
注意点:
初回授業で教科書を利用する。
自分の意見を臆さず述べ、他者の意見を傾聴すること。
上記の予定で授業を進めていくが、変更する場合もある。

実務経験のある教員による授業科目

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
パラグラフ・ライティングって?
講義の方針を理解できる。
教科書「はじめに」の要点を説明できる。
2週 適切な語の使い方①
言葉を定義しよう。
1つの概念について他者と議論できる。1つの概念を説明した文を書くことができる。
3週 適切な語の使い方②
キーワードを説明しよう。
相手が理解しやすいように、言葉を説明したり、換言したりできる。
4週 適切な語の使い方③
指示代名詞と助詞「の」を言い換えよう。
指示代名詞と助詞「の」の性質を理解して、不明瞭な文を校正できる。指示代名詞の指示内容を説明できる。
5週 簡潔な文の書き方①
文を短くしよう。
文の長くなる要因(中止法・過剰な修飾語、「が」、埋め草)を理解して、文を校正できる。
6週 簡潔な文の書き方②
受身と否定の極意を知ろう。
受身と二重否定の性質を理解できる。受身文は能動文、二重否定は肯定で言い換えることができる。
7週 簡潔な文の書き方③
修飾語をマスターしよう。
修飾関係の誤った文を校正できる。修飾関係を用いた文を書くことができる。
8週 中間試験またはレポート提出 ※ 句読点に関する問題も出す。
2ndQ
9週 パラグラフ・ライティング①
トピック文(中心文)とサポート文(支持文)で主題を述べよう。
パラグラフ・ライティングの特徴を理解し、それを用いて自分の主張を説明できる。
10週 パラグラフ・ライティング②
GDをしよう。
パラグラフ・ライティングの特徴を理解し、それを用いて自分(たち)の主張を他者に説明できる。
11週 パラグラフ・ライティング③
意見と事実をはっきり分けよう。
意見と事実を分類できる。意見と事実を混同せずに文章を書くことができる。
12週 パラグラフ・ライティング④
説明の順番を工夫しよう。
接続詞を効果的に使おう。
自分の持っている情報を相手に正しく伝わるように説明できる。
適切な接続詞を選ぶことができる。
13週 文章全体の構成を意識する①
タイトルと要約を作ろう。
文章に適したタイトルをつけることができる。5W1H/重点先行を意識して、文を要約することができる。
14週 文書への仕上げを考えよう①
図表を読み取ろう。
図表を正しく読み取り、その事象に関して意見を述べることができる。
15週 文書への仕上げを考えよう②
箇条書きを用いよう。
箇条書きを用いて、自分の考えや思いを簡潔に示すことができる。
16週 期末試験またはレポート提出

評価割合

試験またはレポート発表および課題合計
総合評価割合3070100
基礎的能力3070100