日本語表現

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 日本語表現
科目番号 1412 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合科学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 教科書:「大学生のための日本語表現トレーニング:スキルアップ編」(三省堂) 適宜補助プリント、事前学習動画を併用する。 
担当教員 佐藤 元紀,翁長 志保子

到達目標

【到達目標】
1.形式に則って手紙や実用文を書くことができる。
2.場面にふさわしい言葉遣いや敬語を使うことができる。
3.自己を客観的に見る目を養い, 自分について表現力豊かに話すことができる。  
4.データを分析・考察し, その結果を効果的に表現できる。
5.文章の構成内容を適確にとらえ,自分の意見を論理的に述べることができる。
6.課題について自ら考えたことを複数名で討議し,発表することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1形式をふまえた上で、豊かな表現力を身につけて手紙や実用文を書くことができる。形式に則って手紙や実用文を書くことができる。形式に則って手紙や実用文を書くことが十分にできていない。
評価項目2場面にふさわしい言葉遣いや敬語を使い、自分について表現力豊かに話すことができる。場面にふさわしい言葉遣いや敬語を使い、自分について話すことができる。場面にふさわしい言葉遣いや敬語を十分に用いることができない。
評価項目3データを分析・考察し, その結果を論理的にわかりやすく表現することができる。データを分析・考察し, その結果を自分の言葉でまとめることができる。データを分析・考察し, その結果を十分に表現することができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
日本語で効果的に書く/話すために必要な技術を習得する。 特に, スピーチやエントリーシートなどへの実践的な取り組みを通して, 日本語による自己アピール力を身につける。国語Ⅰ~国語Ⅲで得た基礎知識・スキルを自ら発展させ,社会生活を営む上で必要な日本語表現力を養う。
授業の進め方・方法:
テキスト並びに補助プリント・動画を使用して事前に自ら学習し、その内容をふまえて、対面授業時には毎時演習を行う。グループ演習では相互評価を行い、学習者自ら問題点を発見し、互いに高め合うことを目ざす。
注意点:
試験の成績を60%, 平素の学習状況等(スピーチ・演習問題への取り組みや提出の状況を含む)を40%の割合で総合的に評価する。技術者が身につけるべき専門基礎として,国語表現力の修得の程度を評価する。学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 導入[1]:授業の目標・年間予定について。自己紹介シートの作成 「大好きマップ」を用いて自己紹介シートを記入し、自分を客観的に見る視点を獲得する
2週 自己PR入門[2-3]:演習を通じて話し手を導く「聴く」技術を発見し、聴き取った情報から友人の紹介文を作成する 自己紹介シートをもとにして、積極的傾聴法の演習を行い、よい聴き方とは何かを理解する
ノンバーバル言語について理解する
3週 自己PR入門[2-3]:演習を通じて話し手を導く「聴く」技術を発見し、 聴き取った情報から友人の紹介文を作成する 聴き取った情報をもとに、友人紹介文を作成することができる
4週 文章を構成するⅠ[4-5]:日本語の文章構成に関する法則を発見する 日本語の文章を分解し、その構成(主語・述語)を取り出すことができる
5週 文章を構成するⅠ[4-5]:日本語の文章構成に関する法則を発見する 日本語の文章を分解し、その構成(主語・述語)を理解することができる
6週 文章を校正するⅠ[6-7]:日本語の文章構成に則った文章を作成し、グループで検討する 作成した文章の不自然な点等を指摘し、説明することができる
7週 文章を校正するⅠ[6-7]:日本語の文章構成に則った文章を作成し、グループで検討する 誤った文章を日本語の文章構成に則した正しい形に改めることができる
8週 敬語の使い方[8-10]:敬語の種類と正しい使い方を学ぶ 敬語表現を理解することができる
2ndQ
9週 敬語の使い方[8-10]:敬語の種類と正しい使い方を学ぶ 誤った敬語表現を正すことができる
10週 敬語の使い方[8-10]:敬語の種類と正しい使い方を学ぶ 場面に応じた敬語表現を、正しく使うことができる
11週 実用的なメール文章[11-12]:5W1Hを意識した伝わりやすいメール文章を書く 伝わりやすいメール文章の構成を理解することができる
12週 実用的なメール文章[11-12]:5W1Hを意識して伝わりやすいメール文章を書く 正しい敬語を用いながら、分かりやすいメール文章を書くことができる
13週 文章を構成するⅡ[13-14]:日本語の文章構成に関する法則を発見する 助詞(「は」や「が」など)の働き・使い分けを集めてきたサンプルから発見し、その作用を理解することができる
14週 文章を校正するⅡ[13-14]:日本語の文章構成に則った文章を作成し、グループで検討する 助詞の作用をまとめて理解し、実際の文章で的確に使用することができる
15週 総復習 [15]:前学期に習得した知識・スキルについて説明する 既習の知識やスキルを活用し、前学期学習内容の効果をまとめることができる
16週
後期
3rdQ
1週 グループ・ディスカッション [1-10]:企画プレゼンテーション。発表・相互評価を行う グループ毎にアイスブレイクを行い、課題を理解し、自らの意見をまとめることができる
2週 グループ・ディスカッション [1-10]:企画プレゼンテーション。発表・相互評価を行う 課題について、グループのメンバーの意見を聴き、さらによい内容にするよう議論を進めることができる
3週 グループ・ディスカッション [1-10]:企画プレゼンテーション。発表・相互評価を行う 議論をもとに、グループの意見をまとめ、発表の構成を工夫することができる
4週 グループ・ディスカッション [1-10]:企画プレゼンテーション。発表・相互評価を行う 効果的なプレゼンテーションを行うための資料作成を目指し,調査することができる
5週 グループ・ディスカッション [1-10]:企画プレゼンテーション。発表・相互評価を行う 効果的なプレゼンテーションを行うための資料作成を目指し,調査することができる
6週 グループ・ディスカッション [1-10]:企画プレゼンテーション。発表・相互評価を行う 発表時間などに留意し,決められた時間内で効果的な発表ができるように資料を作成することができる
7週 グループ・ディスカッション [1-10]:企画プレゼンテーション。発表・相互評価を行う 発表時間などに留意し,決められた時間内で効果的な発表ができるように資料を作成することができる
8週 グループ・ディスカッション [1-10]:企画プレゼンテーション。発表・相互評価を行う 作成資料をもとにプレゼンテーションを行い、相互評価を行うことができる
4thQ
9週 グループ・ディスカッション [1-10]:企画プレゼンテーション。発表・相互評価を行う 作成資料をもとにプレゼンテーションを行い、相互評価を行うことができる
10週 グループ・ディスカッション [1-10]:企画プレゼンテーション。発表・相互評価を行う 作成資料をもとにプレゼンテーションを行い、相互評価を行うことができる
11週 文章を構成するⅢ[13-14]:日本語の文章構成に関する法則を発見する サンプルから副詞に関する法則を導き出すことができる
12週 文章を構成するⅢ[13-14]:日本語の文章構成に則った文章を作成し、グループで検討する 副詞の呼応を理解し、文章表現のなかで正しく使用することができる
13週 エントリーシート・履歴書の作成 [24-25]: 効果的なPR文の作成技術を身につける

履歴書の形式を学び、効果的なPR文の作成技術を理解する
14週 エントリーシート・履歴書の作成 [11-12]: 効果的なPR文の作成技術を身につける

自己分析をもとに、効果的なPR文を作成することができる
15週 総復習 [15]:後学期に習得した知識・スキルについて説明する

既習の知識やスキルを活用し、後学期学習内容の効果をまとめることができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3前4,前5,前13,後11,後12
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3前4,前5,前6,前7
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3前4,前5,前6,前7
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3前11,前12,後13,後14
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3前11,前12,後13,後14
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3前4,前5,前6,前7,前13,前14,後11,後12
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3前1,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後11,後12,後13,後14,後15
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3前1,前2,前3,後3,後4,後5,後6,後7
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3前2,後2,後3,後4,後5,後6,後7
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3前2,後7,後8,後9,後13,後14
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3前6,前7,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3前2,前3,後8,後9,後10

評価割合

試験発表相互評価事前学習ポートフォリオその他合計
総合評価割合60205555100
基礎的能力30105555 60
専門的能力155000020
分野横断的能力155000020