日本語表現

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 日本語表現
科目番号 1412 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合科学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 教科書:「大学生のための日本語表現トレーニング:スキルアップ編」(三省堂)、適宜補助プリント
担当教員

到達目標

【到達目標】
1.日本語文章の仕組みについて正確に理解し、説明できる
2.文章の形式に従って、場面に沿った適切な文章を日本語で構成することができる
3.場面にふさわしい言葉遣いや敬語を文章に用いることができる
4.自らの考えを客観的に捉え、論理的な文章を書くことができる 
5.他者の文章を読み、適切に校正することができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1形式をふまえた上で、豊かな表現力を身につけて実用文を書くことができる。形式に則って実用文を書くことができる。形式に則って実用文を書くことが十分にできていない。
評価項目2場面にふさわしい言葉遣いや敬語を使い、自らの考えを論理的かつ十分に伝える文章を書くことができる。場面にふさわしい言葉遣いや敬語を使い、自らの考えを論理的に伝える文章を書くことができる。場面にふさわしい言葉遣いや敬語を十分に用いることができず、自らの考えを伝える論理的な文章を書くことができない。
評価項目3他者が記した文章を精読し、 その表現の誤りについて適切に校正することができる。他者が記した文章を読み、 その表現の誤りについて校正することができる。他者が記した文章を読み、 その表現の誤りについて校正することができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
日本語で効果的に書くために必要な技術を習得する。 特に, 構成を意識して文章を書き、それを互いに添削する取り組みを通して, 日本語による適切な文章表現を身につける。国語Ⅰ~国語Ⅲで得た基礎知識・スキルを自ら発展させ,社会生活を営む上で必要な日本語表現力を養う。
授業の進め方・方法:
テキスト並びに補助プリントを使用して事前に自ら学習し、その内容をふまえて毎時演習形式にて対面授業を行う。互いに添削を行い、学習者自らが文章表現上の問題点を発見し、自らの文章表現に反映することを目ざす。
注意点:
試験の成績を60%, 平素の学習状況等(演習問題への取り組みや提出物の状況を含む)を40%の割合で総合的に評価する。技術者が身につけるべき専門基礎として,日本語表現力の修得の程度を評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 導入:授業の目標・年間予定についての説明、自己紹介シートの作成 「大好きマップ」を用いて自己紹介シートを記入し、自分を客観的に見る視点を獲得する
2週 自己PR入門:演習を通じて話し手を導く「聴く」技術を発見し、 聴き取った情報から友人の紹介文を作成する 自己紹介シートをもとにして、積極的傾聴法の演習を行い、よい聴き方とは何かを理解する
聴き取った情報をもとに、友人紹介文を作成することができる
3週 話し言葉と書き言葉:文章表現に適したことば遣いを学ぶ 話し言葉と書き言葉の違いについて理解する
4週 話し言葉と書き言葉:文章表現に適したことば遣を学ぶ 話し言葉を書き言葉に改めて文章を書くことができる
5週 書くべき内容を見つける:「何について書くのか」について考える 箇条書きで書くべき内容を10項目挙げることができる
6週 書くべき内容を見つける:「何について書くのか」について考える 挙げた項目の中から、書くべき内容を選択することができる
7週 段落とはなにか:日本語の文章における段落の役割と効果について学ぶ 段落構成等の条件に従って文章を書くことができる
8週 段落とはなにか:日本語の文章における段落の役割と効果について学ぶ 作成した文章の段落分けの妥当性について検討し、必要に応じて修正することができる
2ndQ
9週 論理的文章の書き方:序論 論理的文章の書き出しパターンを理解し、序論を書くことができる
10週 論理的文章の書き方:序論 執筆した序論部分を添削し、校正することができる
11週 論理的文章の書き方:本論 論理的文章における論の展開パターンを理解し、本論を書くことができる
12週 論理的文章の書き方:本論 執筆した本論部分を添削し、校正することができる
13週 論理的文章の書き方:結論 論理的文章にの結論に相応しい表現を理解し、結論を書くことができる
14週 論理的文章の書き方:結論 執筆した結論部分を添削し、文章全体を校正することができる
15週 総復習 :前学期に習得した知識・スキルについて
既習の知識やスキルを活用し、学習内容の効果をまとめることができる
16週
後期
3rdQ
1週 文章を構成するⅠ:日本語の文章構成に関する法則を発見する 日本語の文章を分解し、その構成(主語・述語)を取り出すことができる
2週 文章を校正するⅠ:日本語の文章構成に則った文章を作成し、グループで検討する 作成した文章の不自然な点等を指摘し、説明することができる
誤った文章を日本語の文章構成に則した正しい形に改めることができる
3週 実用的なメール文章:5W1Hを意識した伝わりやすいメール文章を書く 内容が伝わりやすい実用的なメール文章を書くことができる
4週 実用的なメール文章:5W1Hを意識した伝わりやすいメール文章を書く 作成したメール文章の誤りを指摘し、校正することができる
5週 文章を構成するⅡ:日本語の文章構成に関する法則を発見する オノマトペの働き・使い分けを集めてきたサンプルから発見し、その作用を理解することができる
6週 文章を構成するⅡ:日本語の文章構成に関する法則を発見する オノマトペの働き・使い分けを集めてきたサンプルから発見し、その作用を理解することができる
7週 文章を構成するⅡ:日本語の文章構成に関する法則を発見する オノマトペの作用をまとめて理解し、例文を作成しながら用法をまとめることができる
8週 文章を校正するⅡ:日本語の文章構成に則った文章を作成し、検討する オノマトペの作用をまとめた文章を読み、その内容を理解した上で、文章の妥当性について検討できる
4thQ
9週 敬語の使い方:敬語の種類と正しい使い方を学ぶ 誤った敬語表現を正すことができる
10週 敬語の使い方:敬語の種類と正しい使い方を学ぶ 場面に応じた敬語を用いることができる
11週 文章を構成するⅢ:日本語の文章構成に関する法則を発見する サンプルから副詞に関する法則を導き出すことができる
12週 文章を構成するⅢ:日本語の文章構成に則った文章を作成し、グループで検討する 副詞の呼応を理解し、文章表現のなかで正しく使用することができる
13週 エントリーシート・履歴書の作成 : 効果的なPR文の作成技術を身につける

履歴書の形式を学び、効果的なPR文の作成技術を理解する
14週 エントリーシート・履歴書の作成: 効果的なPR文の作成技術を身につける

自己分析をもとに、効果的なPR文を作成することができる
15週 総復習 :後学期に習得した知識・スキルについて

既習の知識やスキルを活用し、学習内容の効果をまとめることができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3前9,前10,前11,前12,前13,前14,後13,後14,後15
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前15,後3,後4,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後5,後6,後7,後8,後15
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3前2,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後5,後6,後7,後8,後15
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3前2,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後2,後5,後6,後7,後8,後13,後14,後15
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3前2,後8,後15
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3後2,後5,後6,後7,後8,後12,後15
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3前1,前2,後2,後8,後12,後15
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3前2,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後2,後5,後6,後7,後8,後15

評価割合

試験提出物相互評価事前学習合計
総合評価割合60201010100
基礎的能力4010101070
専門的能力1050015
分野横断的能力1050015