基礎数学II

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 基礎数学II
科目番号 0005 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 総合科学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 教科書:岡本和夫 「新版 基礎数学」 実教出版株式会社 参考書:岡本和夫 「新版 基礎数学演習」 実教出版株式会社
担当教員 高木 和久,市木 一平

到達目標

1.三角比および三角関数の定義から基本的な関係式を導き出せ,三角関数のグラフを描くことができる。
2.正弦・余弦定理が任意の三角形で成立することが理解できる。
3.加法定理から三角関数の諸公式を導き出すことができる。
4.座標を導入することにより,平面上の図形を方程式で表現できる。
5.不等式と座標平面上の領域の対応関係が理解できる。
6.様々な事柄が起こりうる場合の数を論理的に数えることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1三角関数や加法定理を理解し,加法定理から導出される諸公式や正弦定理・余弦理を用いて応用問題を解くことができる。三角関数を含む複雑な方程式を解くことができる。三角比や三角関数の性質を理解し,グラフをかくことができる。加法定理・正弦定理・余弦定理を利用して基本問題を解くことができる。三角関数を含む基本的な方程式を解くことができる。一般角の三角関数の値を求めることや,三角関数の基本的なグラフをかくことができない。三角関数を含む基本的な方程式を解くことができない。
評価項目2平面上の図形(直線・円・2次曲線)を複合させた問題を解くことができる。不等式と領域の対応関係を深く理解し,与えられた条件を自ら操作することで変化する最大値・最小値の仕組みが理解できている。平面上の図形(直線・円・2次曲線)を方程式で表すことができる。不等式と領域の対応関係を理解し,与えられた条件下での最大値・最小値を求めることができる。平面上の図形(直線・円・2次曲線)を方程式で表すことができない。不等式と座標平面上の領域の対応関係を理解できず,与えられた条件下で最大値・最小値を求めることができない。
評価項目3様々な事柄が起こりうる場合の数を論理的に理解し,順列・組み合わせの公式を導き出すことができる。二項定理を利用して複雑な式を展開することができる。様々な事柄が起こりうる場合の数を論理的に数える(計算する)ことができる。二項定理を利用して式を展開することができる。様々な事柄が起こりうる場合の数を論理的に数える(計算する)ことができない。二項定理を利用して式を展開することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
鋭角の三角比を学び,一般角の三角関数へと発展し,その性質等を習得する。また,三角形の辺の長さや角の大きさとの関係を理解できるようになる。次に,平面上の直線や円などの2次曲線を方程式で表し,それらの性質を方程式の問題として取り扱えるようになる。また,不等式を満たす平面上の点の領域などについて理解を深める。個数の処理では,起こりうる場合の数を順序よく論理的に数える力を養い,確率・統計を学ぶための基礎を培う。
授業の進め方・方法:
・授業は講義と演習(本人またはグループで問題を解く)形式で行う。講義中は集中して聴講し,質問があれば授業中や放課後などを利用して行うこと。また演習中はグループでの議論に積極的に参加すること。
・授業内容をより一層理解するために予習復習することを習慣づけること。
・定期試験同様に平常の小テストでも努力を怠らないこと。
・レポート・課題等の提出物の提出期限を厳守すること。
注意点:
学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,通年科目における後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 鋭角の三角比 三角比を理解し,鋭角三角形における三角比を求めることができる。
2週 三角比の拡張 三角関数表を用いて三角比を求めることができる。また三角比の基本的な関係式を利用して,三角比を求めることができる。
3週 正弦定理と余弦定理(1) 正弦定理を利用して三角形の辺の長さ,角度の大きさ,外接円の半径および面積を求めることができる。
4週 正弦定理と余弦定理(2) 余弦定理を利用して三角形の辺の長さ,角度の大きさおよび面積を求めることができる。
5週 一般角と弧度法 一般角の考え方を理解し,一般角を弧度法で表現することができる。
6週 三角関数(1) 一般角の三角関数の値を求めることができる。
7週 三角関数(2) 三角関数の基本的な関係式を利用して,三角関数の値を求めることができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 三角関数のグラフ 三角関数の性質を理解し,グラフをかくことができる。
10週 三角方程式・不等式(1) 三角関数を含む基本的な方程式を解くことができる。
11週 三角方程式・不等式(2) 三角関数を含む基本的な不等式を解くことができる。
12週 逆三角関数 逆三角関数の値を求めることができる。
13週 加法定理 加法定理を用いて三角関数の値を求めることができる。
14週 加法定理の応用(1) 三角関数の合成について理解し,式を変形することができる。
15週 加法定理の応用(2) 加法定理から三角関数の諸公式を導き出すことができる。
16週
後期
3rdQ
1週 数直線上の点 内分点・外分点について理解し,数直線上の座標を求めることができる。
2週 座標平面上の点 内分点・外分点について理解し,座標平面上の座標を求めることができる。また座標平面上の2点間の距離を求めることができる。
3週 直線の方程式(1) 通る点や傾きから直線の方程式を求めることができる。
4週 直線の方程式(2) 2直線の平行・垂直条件について理解し,条件に適した直線を求めることができる。
5週 2次曲線(円) 基本的な円の方程式を求めることができる。
6週 2次曲線(放物線,楕円) 基本的な放物線,楕円の方程式を求めることができる。
7週 2次曲線(双曲線) 基本的な双曲線の方程式を求めることができる。
8週 2次曲線と直線,2次方程式の表す図形の移動 2次曲線の接線の方程式,2次曲線を平行移動した後の方程式を求めることができる。
4thQ
9週 後期中間試験
10週 不等式の表す領域 (1) 座標平面上で不等式の表す領域を表すことができる。
11週 不等式の表す領域(2) 領域における最大・最小問題を解くことができる。
12週 場合の数 場合の数の和の法則・積の法則の違いを理解し問題を解くことができる。
13週 順列 順列の基本的な計算ができる。
14週 組合せ 組合せの基本的な計算ができる。
15週 二項定理 二項定理を利用して式を展開できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学三角比を理解し、三角関数表を用いて三角比を求めることができる。一般角の三角関数の値を求めることができる。3前1,前2,前5,前6,前7
角を弧度法で表現することができる。3前5
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3前9
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3前13,前14,前15
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3前10,前11,前12
2点間の距離を求めることができる。3後2
内分点の座標を求めることができる。3後1,後2
通る点や傾きから直線の方程式を求めることができる。3後3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。2後4
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3後5,後8
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。2後12
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。2後13,後14

評価割合

試験発表相互評価ポートフォリオその他合計
総合評価割合6000040100
基礎的能力6000040100
専門的能力000000
分野横断的能力000000