物理2

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 物理2
科目番号 0020 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合科学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高等学校検定済教科書 「物理基礎」(東京書籍),「物理」(東京書籍) 問題集:「ニューグローバル 物理基礎+物理」(東京書籍),ネオパールノート物理基礎(第一学習社),スタディノート物理(第一学習社)
担当教員 長門 研吉,高野 弘,高田 拓

到達目標

【到達目標】
1. 上記項目において“知る・学ぶ(知識・記憶レベル)”と記した項目については,それに関する体系立った知識を得る。
2. “理解する(理解レベル)”と記した項目については,基本公式から計算(または作図)によって,定量的に現象を説明できる。
3. “演習を行う(適用レベル)”と記した項目については,体得した解法を適用して,具体的な問題に適用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1運動の法則に関して,体系立った知識を体得して,法則を具体的な問題に応用して必要な物理量を算出できる。運動の法則に関して,個別に知識を獲得して,法則を適用して基礎的な物理量を算出できる。運動の法則に関して,知識の修得が十分でなく,法則を適用して基礎的な物理量を算出できない。
評価項目2各保存法則に関して,体系立った知識を体得して,法則を具体的な問題に応用して必要な物理量を算出できる。各保存法則に関して,個別に知識を獲得して,法則を適用して基礎的な物理量を算出できる。各保存則に関して,知識の修得が十分でなく,法則を適用して基礎的な物理量を算出できない。
評価項目3回転運動に関して,体系立った知識を体得して,法則を具体的な問題に応用して必要な物理量を算出できる。回転運動に関して,個別に知識を獲得して,法則を適用して基礎的な物理量を算出できる。回転運動に関して,知識の修得が十分でなく,法則を適用して基礎的な物理量を算出できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
力学的なものの見方・考え方を学び,物理の基礎的な概念と問題解決法を学ぶ。法則を系統的に理解して種々の問題に応用するという物理の典型的な学習法を身につける。
授業の進め方・方法:
授業計画を参照
注意点:
定期試験の成績を70%,平素の学習状況等(提出物・平常(実力)試験等)を30%の割合で総合的に評価することを原則とする。前学期の評価は前学期中間と前学期末の各期間の総合評価,後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の総合評価,学年の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間,後学期末の各期間の総合評価とする。
専門科目を学ぶための基礎として,1.作図・計算による速度や力の合成・分解,2.運動方程式による運動の解析,3.エネルギーの視点からの運動の解析,4.運動量と力積から見た運動の解析などの理解度を評価する。5.円運動に関係した色々な運動に関する理解度を評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.力とつり合い[1-2]:(物理基礎)
A.力の3要素,B&D.力のつり合い,C.力の合成と分解
力の図示,力の合成・分解ができる。
2週 1.力とつり合い[3-4]:(物理基礎)
B.様々な力・フック法則,D.作用反作用の法則
様々な力について説明できる。フックの法則を理解している。つり合いの力と作用反作用の力の区別ができる。
3週 運動の法則[5-6]:(物理基礎)
A.慣性の法則,B-D.運動方程式
慣性の法則,運動方程式,作用反作用の法則を理解している。
4週 運動の法則の応用[7-8]:(物理基礎)
B.水平面上の運動,C.斜面上の運動
摩擦が無視できる場合の物体の運動について、運動方程式を立てて解くことができる。
5週 運動の法則の応用[9-10]:(物理基礎)
D.摩擦のある面上での運動
摩擦がある場合の物体の運動について、運動方程式を立てて解くことができる。
6週 運動の法則の応用[11-12]:(物理基礎)
E.空気中・水中の運動
圧力や浮力が働く物体における力のつり合いや運動について取り扱うことができる。
7週 運動の法則の応用[13-14]:(物理基礎)
特集:力の図示と運動方程式の扱い方
様々なケースにおける物体の運動について,運動方程式を立てて解くことができる。
8週 様々な力とその働き[15-16]:(物理基礎)
 総合演習 p32-75(p47-55は除く)
様々なケースにおける物体の運動について,運動方程式を立てて解くことができる。
2ndQ
9週 仕事[17-18]:(物理基礎)
A.力と仕事,B.仕事の原理,C.仕事率
仕事と仕事率に関する計算ができる。
10週 エネルギー[19-20]:(物理基礎)
A.運動エネルギー,B.位置エネルギー
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。重力および弾性力の位置エネルギーに関する計算ができる。
11週 力学的エネルギー[21-22]:(物理基礎)
A.重力が働く場合,B.弾性力が働く場合
重力および弾性力が働く場合の力学的エネルギーに関する計算ができる。
12週 力学的エネルギー[23-24]:(物理基礎)
 総合演習 p76-92
重力および弾性力が働く場合の力学的エネルギーに関する計算ができる。
13週 力学的エネルギー[25-26]:(物理基礎)
特集①:力学的エネルギー保存の法則
力学的エネルギー保存則について理解し、様々な物理量の計算に利用できる。
14週 力学的エネルギー[27-28]:(物理基礎)
特集②:力学的エネルギー保存の法則
力学的エネルギー保存則について理解し、様々な物理量の計算に利用できる。
15週 力学的エネルギー[29-30]:(物理基礎)
 総合演習 p76-98
力学的エネルギー保存則について理解し、様々な物理量の計算に利用できる。
16週
後期
3rdQ
1週 剛体に働く力のつり合い[1-2]:(物理)
力のモーメント,剛体のつり合い
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。力のモーメントを求めることができる。
2週 剛体に働く力のつり合い[3-4]:(物理)
偶力,重心
力のモーメントを求めることができる。重心の定義について理解し、重心に関する計算ができる。
3週 剛体に働く力のつり合い[5-6]:(物理)
 総合演習 p6-17
剛体のつり合いに関する計算ができる。
4週 運動量[7-8]:(物理)
運動量と力積
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。運動量の差が力積に等しいことを理解している。
5週 運動量[9-10]:(物理)
運動量保存の法則
運動量保存則について理解し、様々な物理量の計算に利用できる。
6週 運動量[11-12]:(物理)
特集:運動量保存の法則,反発係数
運動量保存則について理解し、様々な物理量の計算に利用できる。
7週 運動量[13-14]:(物理)
 総合演習 p66-87
運動量保存則について理解し、様々な物理量の計算に利用できる。
8週 平面上の運動[15-16]:(物理)
 総合演習 p18-31
平面内を移動する質点の運動を、位置ベクトルの変化として理解している。座標を時間で微分し、速度や加速度を求めることができる。
4thQ
9週 等速円運動[17-18]:(物理)
等速円運動の速度・加速度・向心力
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。座標を時間で微分し、速度や加速度を求めることができる。
10週 等速円運動[19-20]:(物理)
慣性力,遠心力
慣性力について理解している。加速度運動をしている立場から運動方程式(力のつり合い式)立てて,解くことができる。
11週 万有引力[21-22]:(物理)
惑星の運動,ケプラーの法則
ケプラーの法則について説明することができる。
12週 万有引力[23-24]:(物理)
万有引力,人工衛星,位置エネルギー
万有引力の法則を説明し、物体間にはたらく万有引力を求めることができる。万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。
13週 単振動[25-26]:(物理)
単振動の変位・速度・加速度
単振動における速度、加速度、力の関係を説明できる。
14週 単振動[27-28]:(物理)
復元力と周期,単振動のエネルギー
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる
15週 円運動と万有引力[29-30]:(物理)
 総合演習 p32-53
等速円運動および万有引力に関係した問題を解くことができる。
16週 単振動[31-32]:(物理)
 総合演習 p54-65
単振動に関する問題を解くことができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3後7,後8,後9,後13,後15
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3後9,後13
物体に作用する力を図示することができる。3前1,前7
力の合成と分解をすることができる。3前1,前2
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3前1,前5,前6
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3前1,前2,前6
慣性の法則について説明できる。3前3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3前2,前3,前4
運動方程式を用いた計算ができる。3前3,前5,前7,前8
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3前5,前7,前8
最大摩擦力に関する計算ができる。3前5,前7,前8
動摩擦力に関する計算ができる。3前5,前7,前8
仕事と仕事率に関する計算ができる。3前9,前12
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3前10,前11,前12
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前10,前11,前12
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前10,前11,前12
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前12,前13,前14,前15
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3後5,後7
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後4,後5,後6,後7
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3後14,後16
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3後14,後16
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3後10,後15
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3後15
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後15
力のモーメントを求めることができる。3後3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3前15,後1,後2,後3
重心に関する計算ができる。3後3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力70000030100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000