心理学

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 心理学
科目番号 0042 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合科学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 和田実・柏尾眞津子・増田匡裕・伊藤君男 (2008). 心理学入門:こころと行動の科学 川島書店.
担当教員 増田 匡裕

到達目標

【到達目標】
1.心理学の研究法を理解する。
2.心理学の各領域の基本的な知識を身に付ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
心理学特有の概念と日常言語との区別ができますか。心理学用語と日常言語の区別をした上で、その違いを説明できれば理想的です。試験で心理学用語を用いて論じることを要求されていることが分かり、その指示に従った回答ができれば標準的な到達レヴェルです。たとえば、「あいつは自尊心が高いので高飛車だ」などということを答案に書けば不可です。
心理学の知識が日常生活のどのような側面に活用されているか、それを指摘して説明できますか。工業製品や経済活動における心理学の応用を理論的に説明できれば理想的です。どういう心理学の知識があれば、将来自分が困らないかをある程度理解できれば標準的です。心理学と日常生活の関係を指摘できなければ不可です。
心理学の理論やモデルのメカニズムを説明できることを、自分の言葉で表現できますか。心理学用語のみならず技術用語を専門外の人に分かるように説明できれば理想的です。また用語をシステムとして理解していることが大切です。システムとしては十分ではないものの、特定の理論やモデルにはその背景を含めた全体像があることが表現できれば標準的です。テキストの丸写しは不可です。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
心理学は非常に多くの細分化された専門分野のある学問で、それぞれの専門分野は心理学以外の人文社会科学・自然科学・医療福祉の学問と関連しています。工業と非常に密接な関連のある分野としては「産業・組織心理学」や「人間工学」という分野もあります。みなさんの将来の進路において、こういう分野の心理学の知識を技術に応用する機会があると思います。それは今すぐのことではありませんが、そのときに備えて、「そもそも『心理学』とはどのような学問なのか」ということを、“噂”や“エンターテインメント”ではなく、学問として知っておく必要があります。そのために心理学を紹介するのがこの授業の目的です。
授業の進め方・方法:
第1・8・9・15週を除き、5時限目(13時20分から14時10分)はテキストの予習に基づくディスカッションをした上で、6時限目(14時20分から15時10分)に重要な項目を講義で紹介するという形式で授業を実施します。

試験84点満点とディスカッション16点満点で評価されます。

中間考査、期末考査、それぞれの試験は48点満点で、試験は全て2部構成となっています。第1部は論述形式(24点満点)で、第2部はペナルティ付き問題選択式記号選択式(24点満点)です。どちらも問題は用紙に印刷されています。中間考査、期末考査、それぞれの試験は48点満点ですが、最終成績は次に示す計算式で算出された合計84点満点で評価されます。

 「計算式」(84点満点):合計点=良い方の100%(48点)+悪い方の50%(24点)+「特別加算点」(12点)
   ★「特別加算点」とは、「中間の記号選択」「中間の論述」「期末の記号選択」及び「期末の論述」(各24点満点)のうち、最も点数が良かった得点の50%の点数です。★
   ★一方の試験を無断欠席した場合は、「特別加算点」は0点です。
   ★ディスカッションが8点以下の場合は、「特別加算点」は0点です。

ディスカッションは、各回の貢献度から総合的にA(16点)-B(12点)-C(8点)-D(4点)-F(0点)のレターグレードで評価されます。レターグレードには「+/-」の付加による点数の増減もあります。
注意点:
ハンドアウトは滅多に配布しません。ごく稀に、必要な図版などがあれば配布することがありますが、シラバス執筆時点でその予定はありません。また、スライドが見えなかったという理由で授業の後に追いかけるのもやめてください。ノートの取り方は自分で工夫してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 4月7日 
第1章 心理学とは
この授業の趣旨を理解してください。
2週 4月14日 
第2章 知覚 (第4節まで)
「見る」ことについて新たな観点を得てください。
3週 4月21日 
第2章 知覚 (第5節及びトピックス)
第3章 認知 (第2節まで)
「見る」ことや「考えること」について新たな観点を得てください。
4週 4月28日 
第3章 認知 (第3節以降及びトピックス)
考えること」について新たな観点を得てください。
5週 5月12日
第5章 記憶 (第2節まで)
これまでの「勉強」における「学習」や「記憶」とは全く違う概念であることを理解してください。
6週 5月19日
第5章 記憶 (第3節以降及びトピックス)
第4章 学習 (第2節まで)
これまでの「勉強」における「学習」や「記憶」とは全く違う概念であることを理解してください。
7週 5月26日
第4章 学習(第3節以降及びトピックス)
これまでの「勉強」における「学習」や「記憶」とは全く違う概念であることを理解してください。
8週 6月9日 中間考査 第1章から第5章までのうち、自分にとって重要なことがらをきちんと整理して理解してください。
2ndQ
9週 6月16日 
5時限目 中間考査講評
6時限目 第12章 脳と行動
自分が到達目標に到達できなかった場合、それが何故かを確認してください。特に、理解していることの表現が論述問題への回答に反映されていない場合、どうすればいいかを考えてください。
10週 6月23日
第6章 情動と動機づけ(第2節及びトピックス)
※ 第6章第1節は割愛
人間の行動の源について考えてください。
11週 6月30日
第7章 発達
授業で紹介されたことは、発達心理学のごく一部であることを理解してください。
12週 7月7日
第8章 パーソナリティ
適正テストなど、社会生活で用いられる検査法がどういうふうに作られているのか理解してください。
13週 7月14日
第11章 適応と心の健康  
これからの社会生活で必要な知識であることを再確認してください。
14週 7月28日
第10章 集団の中の個人
※ 第9章は割愛
組織で働くことについて考えてください。
15週 期末考査 第6章第2節(第9章は割愛します)以降の内容のうち、自分にとって重要なことがらをきちんと整理して理解していることを、分かるように表現できるようにしてください。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合84600010100
基礎的能力606000470
専門的能力4000026
分野横断的能力200000424