化学2(M,E,Z)

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 化学2(M,E,Z)
科目番号 1004 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合科学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「化学基礎」,「化学」(数研出版),「これでわかる化学」(三共出版) 参考書:「フォトサイエンス化学図録」(数研出版),「基本セレクト化学基礎」(数研出版)
担当教員 多田 佳織,尾﨑 信一

到達目標

【到達目標】
1. 酸化還元反応を理解しており,化学電池,電気分解の仕組みを説明できる。
2. 無機化合物の性質や特徴を理解している。
3. 有機化合物の性質や特徴を理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1酸化還元反応を理解し,化学電池,電気分解の仕組みを説明でき,実用電池や身近な物質の精製を説明できる。酸化還元反応を理解し,化学電池,電気分解の仕組みが説明できる。酸化還元反応を理解しており,化学電池,電気分解の仕組みを説明できない。
評価項目2無機化合物の性質や特徴を理解し,人間生活での関わりがわかる。無機化合物の性質や特徴を理解している。無機化合物の性質や特徴を理解していない。
評価項目3有機化合物の性質や特徴を理解し,その構造や命名をすることができる。有機化合物の性質や特徴を理解している。有機化合物の性質や特徴を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 物質の変化(酸化還元反応の例や応用)について学んだうえで,実際の無機・有機物質の性質や変化を系統的に整理して理解する。また,物質を構成する粒子間の結合様式について学び,個々の物質の示す性質との関係を理解する。これらの学習を通じて,技術者に要求される科学的思考力を養うとともに,化学がわれわれの生活に深く関わっていることを理解していく。
授業の進め方・方法:
教科書に準じて進めていき、講義だけでなく演習を取り入れながら進めていく。
注意点:
試験の成績75%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を25%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。
技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. 物質の変化
酸化還元反応:酸化と還元
酸化・還元の定義について理解する。また,酸化数について理解し,その変化から酸か還元か判断することができる。
2週 1. 物質の変化
酸化還元反応:酸化剤と還元剤
酸化剤と還元剤について理解し,酸化還元反応を化学反応式で表すことができる。
3週 1. 物質の変化
酸化還元反応:酸化剤と還元剤
酸化還元反応の量的関係について理解し,計算することができる。
4週 1. 物質の変化
酸化還元反応:金属の酸化還元反応
金属のイオン化傾向について理解する。
5週 1. 物質の変化
酸化還元反応:酸化還元反応の利用
電池の仕組みについて理解し,代表的な電池について説明できる。
6週 1. 物質の変化
酸化還元反応:酸化還元反応の利用
電気分解での各電極で起こる反応について理解する。
7週 1. 物質の変化
酸化還元反応:酸化還元反応の利用
電気分解の量的関係について計算することができる。
8週 1. 物質の変化
化学反応とエネルギー:化学反応と熱
化学反応に伴う熱の出入りについて理解し,熱化学方程式を用いて現すことができる。
2ndQ
9週 1. 物質の変化
化学反応とエネルギー:化学反応と熱
反応熱の種類について理解する。
10週 1. 物質の変化
化学反応とエネルギー:化学反応と熱
ヘスの法則について理解し,それを用いて熱を求めることができる。
11週 2. 無機物質
非金属元素
元素の分類と周期表について復習をし,水素や希ガス元素の単体や化合物の性質や変化について理解する。
12週 2. 無機物質
非金属元素
ハロゲン元素の単体や化合物の性質や変化について理解する。
13週 2. 無機物質
非金属元素
酸素・硫黄の単体や化合物の性質や変化について理解する。
14週 2. 無機物質
非金属元素
窒素・リンの単体や化合物の性質や変化について理解する。
15週 2. 無機物質
非金属元素
炭素・ケイ素の単体や化合物の性質や変化について理解する。
16週
後期
3rdQ
1週 2. 無機物質
金属元素(Ⅰ)
アルカリ金属元素の単体や化合物の性質や変化について理解する。
2週 2. 無機物質
金属元素(Ⅰ)
2族元素の単体や化合物の性質や変化について理解する。
3週 2. 無機物質
金属元素(Ⅰ)
アルミニウム・亜鉛の単体や化合物の性質や変化について理解する。
4週 2. 無機物質
金属元素(Ⅰ)
スズ・鉛の単体や化合物の性質や変化について理解する。
5週 2. 無機物質
金属元素(Ⅱ)
遷移元素の単体や化合物の性質や変化について理解する。
6週 3.有機化合物
有機化合物の分類と分析
有機化合物の特徴と分類,構造について理解する。
7週 3.有機化合物
有機化合物の分類と分析
有機化合物の分析について理解し,分子式・組成式を決定することができる。
8週 3.有機化合物
脂肪族炭化水素
飽和炭化水素(アルカン)の構造・性質について理解し,記述することができる。
4thQ
9週 3.有機化合物
脂肪族炭化水素
飽和炭化水素(アルカン)の構造・性質について理解し,記述することができる。
10週 3.有機化合物
脂肪族炭化水素
不飽和炭化水素(アルケン)の構造・性質について理解し,記述することができる。
11週 3.有機化合物
脂肪族炭化水素
不飽和炭化水素(アルキン)の構造・性質について理解し,記述することができる。
12週 3.有機化合物
アルコールと関連化合物
アルコールの構造・分類・性質について理解し,記述することができる。
13週 3.有機化合物
アルコールと関連化合物
アルコールの構造・分類・性質について理解し,記述することができる。また,エーテルの構造について理解する。
14週 3.有機化合物
アルコールと関連化合物
アルデヒド・ケトンの構造・性質について理解し,記述することができる。
15週 3.有機化合物
アルコールと関連化合物
脂肪族カルボン酸・エステルの構造・性質について理解し,記述することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
酸化還元反応について説明できる。3前1,前2,前3
イオン化傾向について説明できる。3前4
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3前4
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3前5
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3前5
一次電池の種類を説明できる。1前5
二次電池の種類を説明できる。1前5
電気分解反応を説明できる。2前6,前7
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。2前7
ファラデーの法則による計算ができる。2前7
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。2
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3
測定と測定値の取り扱いができる。3
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。2
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3
ガラス器具の取り扱いができる。3
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3
試薬の調製ができる。3
代表的な気体発生の実験ができる。3
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3

評価割合

試験小テスト課題レホートその他合計
総合評価割合75101050100
基礎的能力7010105095
専門的能力000000
分野横断的能力500005