人間と科学技術

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 人間と科学技術
科目番号 1009 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合科学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 参考書:授業中に適宜紹介する。
担当教員 佐々木 正寿

到達目標

【到達目標】
 科学技術の展開と現状について歴史的かつ具体的に学ぶことを通して,科学技術と人間・社会との関係のあるべき姿について基本的な理解を得,将来「広く深い知識と温かな心をもった人間・科学技術者」としていかなる状況におかれても主体的に考え行動できるよう,然るべき力量を身に付ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1科学技術の歴史的展開と現状の概要を、多様な視角から理解できる。科学技術の歴史的展開と現状の概要を理解できる。科学技術の歴史的展開と現状の概要を理解できない。
評価項目2科学技術と人間・社会との本来的な関わりについて、多様な観点から議論することができる。科学技術と人間・社会との本来的な関わりについて思索することができる。科学技術と人間・社会との本来的な関わりについて考えることができない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 目覚ましく発展してゆく科学技術の光と影の部分を,主体的に学生諸君とともに考え抜く。「科学・技術とは何か」を問うメタ・サイエンスとしての科学哲学をベースに,倫理学,科学技術史,環境倫理,生命倫理など多角的な視点から,「21世紀の科学技術はどうあるべきか」を考察する。
授業の進め方・方法:
 主として環境倫理、生命倫理、科学技術倫理のテーマのもとで、現代における科学・技術と人間との関わり方について講義し、21世紀を生きる市民として考えるべき事項については、学生自身に主体的に思索することを求めて意見交換を行う。
注意点:
成績評価の方法:定期試験(ca.100%)により評価する。基準:現代社会に特有の科学技術をめぐる問題状況について深く理解しているかどうか,また,そのような問題状況に対しどのように対処すべきかについて主体的に考えようとしているかどうか,こうした点について評価する。
学年成績は,前学期と後学期の成績を平均して算出するものとする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 現代社会の問題状況と倫理的課題についての説明
現代社会において科学・技術の関わる問題状況について知る。
2週 現代社会の問題状況と倫理的課題についての説明

現代社会において科学・技術の関わる問題状況について知る。
3週 環境倫理の諸問題――地球環境問題の諸相 代表的な地球環境問題について知る。
4週 環境倫理の諸問題――地球環境問題の諸相 代表的な地球環境問題について知る。
5週 環境倫理の諸問題――地球環境問題の諸相 代表的な地球環境問題について知る。
6週 環境倫理の諸問題――環境問題への取り組みの諸事例 環境問題に対する国際的な取り組みについて知る。
7週 環境倫理の諸問題――環境問題への取り組みの諸事例 環境問題に対する国際的な取り組みについて知る。
8週 環境倫理思想の基本理念 環境倫理の基本的主張について知る。
2ndQ
9週 環境倫理思想の基本理念 環境倫理の基本的主張について知る。
10週 環境倫理思想としてのディープエコロジー 「ディープエコロジー」の基本理念について知る。
11週 環境倫理思想としてのディープエコロジー 「ディープエコロジー」の基本理念について知る。
12週 環境倫理の諸問題と環境倫理思想/意見交換 環境倫理の諸問題にいかに取り組むべきか主体的に考える。
13週 環境倫理の諸問題と環境倫理思想/意見交換 環境倫理の諸問題にいかに取り組むべきか主体的に考える。
14週 (前学期末試験)
15週 (答案返却)
16週
後期
3rdQ
1週 生命倫理の諸問題――脳死問題など 代表的な倫理問題について知る。
2週 生命倫理の諸問題――安楽死・尊厳死など 代表的な倫理問題について知る。
3週 生命倫理の諸問題――インフォームドコンセントなど 代表的な倫理問題について知る。
4週 生命倫理の諸問題――人工妊娠中絶など 代表的な倫理問題について知る。
5週 生命倫理の諸問題――先端医療に関する問題など 代表的な倫理問題について知る。
6週 生命倫理の諸問題/意見交換 生命倫理の諸問題について主体的に考える。
7週 科学技術倫理の根本問題――ハイデガーの技術論から考える ハイデガーの技術論(「技術への問い」の思索)の内容を知り、人間の主体性を回復する必要性を理解する。
8週 科学技術倫理の根本問題――ハイデガーの技術論から考える ハイデガーの技術論(「技術への問い」の思索)の内容を知り、人間の主体性を回復する必要性を理解する。
4thQ
9週 科学技術倫理の根本問題――ハイデガーの技術論から考える ハイデガーの技術論(「技術への問い」の思索)の内容を知り、人間の主体性を回復する必要性を理解する。
10週 科学技術倫理の根本問題――ハイデガーの技術論から考える ハイデガーの技術論(「技術への問い」の思索)の内容を知り、人間の主体性を回復する必要性を理解する。
11週 科学技術倫理の根本問題――ハイデガーの技術論から考える ハイデガーの技術論(「技術への問い」の思索)の内容を知り、人間の主体性を回復する必要性を理解する。
12週 科学技術倫理の根本問題――ハイデガーの技術論から考える ハイデガーの技術論(「技術への問い」の思索)の内容を知り、人間の主体性を回復する必要性を理解する。
13週 科学技術倫理の根本問題/意見交換 ハイデガーの技術論の思索を参考にして、科学技術時代の根本問題について主体的に考える。
14週 (卒業試験)
15週 (答案返却)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地歴産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。3前1,前2,前3,前4,前5
人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。3前1,前2,前3,前4,前5
社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。2前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
公民哲学者の思想に触れ、人間とはどのような存在と考えられてきたかについて理解できる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。3前10,前11,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。3前10,前11,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
地歴・公民現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
環境問題、資源・エネルギー問題、南北問題、人口・食糧問題といった地球的諸課題とその背景について理解できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後14
国際平和・国際協力の推進、地球的諸課題の解決に向けた現在までの取り組みついて理解できる。3前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力800000080
専門的能力0000000
分野横断的能力200000020