科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 地理
科目番号 1010 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合科学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高等学校 現代地理A 最新版(清水書院), 資料:図説 地理資料 世界の諸地域 NOW 2015(帝国書院), 地図帳:標準高等地図-地図で読む現代社会-(帝国書院)
担当教員 松浦 真衣子

到達目標

現代世界の地理的な諸課題を地域性や歴史的背景、日常生活との関連を踏まえて考察し、現代世界の地理的認識を養うとともに、地理的見方や考え方を培い、国際社会に主体的に生きる日本国民としての自覚と資質を養う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1世界の地形と平野地形の特徴を理解し、地形図判読ができる。世界の地形と平野地形の特徴を理解できる。世界の地形と平野地形の特徴を理解できない。
評価項目2世界諸地域の多様な民族性や政治経済の状況を理解し、共生社会を実現するために何が必要か考えることができる。世界諸地域の多様な民族性や政治経済の状況を理解できる。世界諸地域の多様な民族性や政治経済の状況を理解できない。
評価項目3日本の風土と災害の関わりを理解し、自らの地域が減災のために何が出来るか考えることが出来る。日本の風土と災害の関わりを理解できる。日本の風土と災害の関わりを理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
教科書を中心にプリントで学習を進めていく。地図帳や資料集、パワーポイントを使用しながら、視覚的に世界の地形を理解していく。前期前半は地図の読み方や世界の地形を学んでいくが、前期後半からは世界の民族問題についてグループで調べ学習をしていく。後期前半は東アジア、北アメリカ、ヨーロッパ、中東など日本とかかわりの深い地域の地誌を学び、各地の風土と政治経済を学んでいく。後期後半では日本の災害について学び、高知県において津波・台風に対し個々人がどう向き合っていくか考える学習をしていく。
授業の進め方・方法:
おもにプリント学習となる。パワーポイントを使い、視覚資料を多く取り入れながら講義・グループワークをバランスよく織り交ぜ、授業を進めていく。試験の成績を60%,課題やレポート等授業への取り組みを40%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
注意点:
暗記科目ではなく,事柄の背景に潜む原理等を追求する学問です。「なぜ,そういう現象が起きるのか?」という疑問を持ち,考えながら授業に臨みましょう。自然や地球環境,国際ニュースと深く関係しています。新聞,テレビ、インターネット等、積極的に活用しましょう。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 地図から捉える現代世界:地球儀の見方、様々な世界地図 球体としての地球が地図(平面)に置き換えられた場合の問題点を理解し、目的に合わせて適切な種類の地図を選ぶことが出来る。
2週 地図から捉える現代世界:方位と時差 地球上の方位と位置の違いによる時差を体感出来る。
3週 地図から捉える現代世界:国家と領域 国家・国境とは何かを理解し、日本の領土問題に残された課題について自分なりの意見を持つことが出来る。
4週 地図から捉える現代世界:強まる世界の結びつき 経済・通信・観光など、世界の新しい結びつきを学び、グローバル化とは何かを視覚的に理解することが出来る。
5週 自然環境と人々の暮らし:世界の地形 地球の大規模な地形の特色を知り、人々との生活とのかかわりを理解できる。
6週 自然環境と人々の暮らし:ケッペンの気候区分 大気の大循環が地球の気候に大きな影響を与えていることを知り、熱帯や乾燥帯の特色を理解できる。
7週 自然環境と人々の暮らし:様々な気候の特徴 温帯、冷帯、寒帯、高山の気候の特色を知り、気候変動と人間生活のかかわりを理解できる。
8週 水と人々の生活 私たちの生活に密着した河川水や地下水が、どのような性質のものか理解できる。
2ndQ
9週 世界の宗教と民族:人種と民族 人種とは何か、民族とは何かを学び、世界にはどのような民族・人種が存在するか確認する。
10週 世界の宗教と民族:三大宗教 世界にはどのような宗教が存在し、それぞれの宗教の慣習やモラルとはどのようなものかを理解する。
11週 世界の宗教と民族:人種問題を学ぶ 人種問題について、アパルトヘイトを例に学ぶ。
12週 世界の宗教と民族:民族問題を学ぶ 世界で生じている民族問題について様々な例をあげて学んでいく。
13週 世界の宗教と民族:グループワーク1 6-7名のグループに分かれ、これまで学んだ人種、民族、宗教、言語などの文化的・歴史的要素を念頭に民族問題に関するプレゼンテーションの資料を作成していく。
14週 世界の宗教と民族:グループワーク2 各グループの民族問題に関するプレゼンテーションを行う。
15週 東アジアの人々の暮らし 東アジアの地域の自然と生活文化の多様性と共通性を理解する。
16週 東アジアの人々の暮らし 中国の経済発展と生活の変化を考える。中国工業の「世界の工場」化と広がる地域格差を知る。
後期
3rdQ
1週 東南・南アジアの人々の暮らし モンスーンの人々の生活に与える影について考える。
2週 東南・南アジアの人々の暮らし ヒンズー教徒の暮らしからインドの多様性を理解する。
3週 中央・西アジア、北アフリカの人々の暮らし 乾燥地域の自然環境と人々の暮らしについて、ムスリムの生活から特徴を知る。
4週 中央・西アジア、北アフリカの人々の暮らし 世界経済に影響する石油資源の重要性を考える。パレスチナ紛争など紛争地帯の特徴を理解する。
5週 中・南アフリカの人々の暮らし 中・南アフリカの自然と生活・文化の特徴を理解する。
6週 中・南アフリカの人々の暮らし 豊かな資源に恵まれるアフリカと資源争奪の実態をしる。アパルトヘイト後の南アフリカ共和国の現状に触れる。
7週 ヨーロッパとロシアの人々の暮らし ヨーロッパの特徴ある氷河地形や気候区分、キリスト教の影響が大きい文化を理解する。
8週 ヨーロッパとロシアの人々の暮らし EUにみられる結びつきを強めるヨーロッパの課題、さまざまな民族問題、社会主義後の東ヨーロッパとロシアの関係を理解する。       
4thQ
9週 北アメリカの人々の暮らし 雄大な地形と多様な気候、ネイティブ・アメリカと多様な民族からなる北アメリカの課題を考える。
10週 北アメリカの人々の暮らし 世界の食料庫であり、最先端工業国というアメリカの産業力や変化する都市の様子を概観する。
11週 中央・南アメリカの人々の暮らし ラテンアメリカの多様な自然環境と特色ある人々の暮らし、混血社会と大土地所有制を理解する。
12週 中央・南アメリカの人々の暮らし NAFTAやMERCOSUR、独自の歩みをするキューバの様子、ラテンアメリカ全体のアメリカ依存からの脱却を理解する。
13週 オセアニアの人々の暮らし 先住民と移民の共存、白豪主義から多文化主義への移行、豊富な鉱産資源の存在を学ぶ。
14週 オセアニアの人々の暮らし かつての核開発の海から反核を掲げる平和の海へ移行を目指す、太平洋の島々の活動を理解する。
15週 自然環境と防災 日本付近ではどのような地震が発生するのか、地震の起こる危険性の高い地域がどのあたりか理解する。
16週 自然環境と防災 津波の危険性と特色を知り、ハザードマップを読みとる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合6000101020100
基礎的能力6000101020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000