心理学

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 心理学
科目番号 1050 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合科学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考図書 池田謙一ほか『社会心理学』(有斐閣 2010) 
担当教員 江口 布由子

到達目標

【到達目標】
1.心理学という学問に触れる。
2.社会心理学の基礎となる知識を身に付ける。3.自分で気づき考える内省力を身につける。 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
心理学特有の概念と日常言語との区別ができますか。心理学用語と日常言語の区別をした上で、その違いを説明できれば理想的です。試験で心理学用語を用いて論じることを要求されていることが分かり、その指示に従った回答ができれば標準的な到達レヴェルです。たとえば、「あいつは自尊心が高いので高飛車だ」などということを答案に書けば不可です。
心理学の知識が日常生活のどのような側面に活用されているか、それを指摘して説明できますか。工業製品や経済活動における心理学の応用を理論的に説明できれば理想的です。どういう心理学の知識があれば、将来の進路選択に有効であるかある程度理解できれば標準的です。心理学と日常生活の関係を指摘できなければ不可です。
心理学の理論やモデルのメカニズムを説明できることを、自分の言葉で表現できますか。心理学用語のみならず技術用語を専門外の人に分かるように説明できれば非常に理想的です。また用語を体系だてて理解しているとなお理想的です。体系づけての理解は十分ではないものの、特定の理論やモデルにはその背景を含めた全体像があることが表現できれば標準的です。テキストの丸写しは不可です。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 【機械・電気工学教育プログラム】(A) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 【建設工学教育プログラム】(A) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 【物質工学教育プログラム】(A) 説明 閉じる
JABEE 基準1(2)【機械・電気工学教育プログラム】(b) 説明 閉じる
JABEE 基準1(2)【建設工学教育プログラム】(b) 説明 閉じる
JABEE 基準1(2)【物質工学教育プログラム】(b) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
心理学は非常に多くの細分化された専門分野のある学問で、それぞれの専門分野は心理学以外の人文社会科学・自然科学・医療福祉・芸術といった幅広い学問と関連しています。本講義ではソーシャルネットワークや集団行動、組織行動について追及する社会心理学を学びます。みなさんの将来の進路において、こういう分野の心理学の知識を技術に応用する機会があると思います。それは今すぐのことではありませんが、そのときに備えて、「そもそも『心理学』とはどのような学問なのか」ということを紹介するのが、この授業の目的です。
授業の進め方・方法:
基本的には、基礎知識を講義形式で進める授業形式をとります。単元により、事例を提示し、グループディスカッションを行います。講義形式の授業、グループディスカッションともに、授業感想レポートを提出してもらいます。
注意点:
基本的には、板書方式+スライド提示にて授業を行いますが、ノートテイクがどうしても苦手な場合には事前に申し出てください。毎回提出してもらうレポートは、自身の気づきを自身の言葉で表現しようとしているかどうかに評価の重点をおきます。(「よく分かった」「難しかった」といった内容は評価対象外になります)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週  
オリエンテーション
本講義でのグループ学習やペア学習におけるコミュニケーション方法を学ぶ
2週 アクティブリスニング 意見交換の仕方を学ぶ
3週 集団の中の個人 集団のなかで個人のありかたを理解する
4週 集団間の関係 差別、偏見等、集団間で現れる心理的関係を理解する
5週 コミュニケーション 伝える、意見を聞くなどのときの人の心理を理解する。
6週 ソーシャル・ネットワーク 組織等に規定されない社会的関係を理解する
7週 マスメディアとインターネット 情報媒体が人に与える心理的影響を理解する
8週 参加と信頼 社会・政治問題への個人の心理的かかわりの在り方を理解する
2ndQ
9週 世論と社会過程 世論という集合的な心理上の態度と社会の関係を理解する
10週 消費者行動・環境行動 個人による日常的な社会へのコミットメントを理解する
11週 組織と個人のダイナミクス 組織行動論を理解する
12週 集合行動とマイクロ=マクロ過程 「大衆」という20世紀以降に出現した人間集団を理解する
13週 心の文化差 個人の心理に現れる文化的な差異と共通性を理解する
14週 他者理解のために 自分だけでなく他者を理解する作法としての心理学を理解する
15週 期末考査 筆記試験を行います。出題形式は選択問題・論述問題、両方あります。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地歴文化の多様性を認識し、互いの文化を尊重することの大切さを理解できる。3前2,前3,前4,前5,前13,前14
公民諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。3前2,前3,前4,前5,前9,前10
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。3前2,前3,前4,前5,前9,前10
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。2前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13

評価割合

試験発表相互評価平素の学修状況ポートフォリオその他合計
総合評価割合6020010100100
基礎的能力401501010075
専門的能力0000000
分野横断的能力205000025