流れ学演習

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 流れ学演習
科目番号 2426E 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 教科書:金原 粲「流体力学-シンプルにすれば「流れ」がわかる-」(実教出版) 参考書:加藤 宏「ポイントを学ぶ流れの力学」「例題で学ぶ流れの力学」(丸善)
担当教員

到達目標

1.流体が身のまわりでどのように利用せれているかについて説明できる。
2.静止流体中の圧力分布や浮力の計算ができる。
3.連続の式とベルヌーイの式,および運動量理論による式を用いて実用問題の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1流体が身のまわりでどのように利用せれているかについてわかりやすく説明できる。流体が身のまわりでどのように利用せれているかについて説明できる。流体が身のまわりでどのように利用せれているかについて説明できない。
到達目標2静止流体中の圧力分布や浮力を正確に計算できる。静止流体中の圧力分布や浮力の計算ができる。静止流体中の圧力分布や浮力の計算ができない。
到達目標3連続の式とベルヌーイの式,および運動量理論による式を用いて応用問題の計算ができる。連続の式とベルヌーイの式,および運動量理論による式を用いて実用問題の計算ができる。連続の式とベルヌーイの式,および運動量理論による式を用いて実用問題の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
流れ学で学んだ内容に関する演習に取り組み,講義内容の理解を深めて定着を図る。また,それを応用して問題を解く能力を修得する。
授業の進め方・方法:
流れ学の講義に準じ、自学自習を行うための例題等による演習を行う。演習を行うので関数電卓を持参すること。
注意点:
試験の成績(流れ学)を80 %,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を20%の割合で総合的に評価する。試験の成績は定期試験と実力試験で評価する.学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は原則前学期と後学期の評価を平均する。
技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 演習の概要:演習のやり方について説明する。また小テストの実施の実施方法についても説明する。
2週 演習(1):流体の性質を表わす物理量の定義と単位についての演習を行う。 流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を説明できる。
3週 演習(2):流体の圧縮性に関する演習を行う。 圧縮性流体と非圧縮性流体の違いを説明できる。
4週 演習(3):流体の粘性に関する演習を行う。 ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。
5週 小テスト(1)の実施。演習提出 流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を説明できる。
6週 演習(4):圧力の定義,圧力の等方性とパスカルの原理に関する演習を行う。 絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。また,パスカルの原理を説明できる。
7週 演習(5):等圧面に関する演習を行う。
静水圧分布を定式化できる。
8週 演習(6):液柱計やマノメーターに関する演習を行う。
液柱計やマノメーターを用いて圧力を測定できる。
2ndQ
9週 演習(7):平面や曲面に作用する全圧力と圧力中心に関する演習を行う。
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。
10週 演習(8):流体中の物体に働く浮力に関する演習を行う。
物体に作用する浮力を計算できる。
11週 小テスト(2)を実施。演習提出 液柱計やマノメータを用いて圧力を測定でき,全圧力および圧力中心,物体に作用する浮力を計算できる。
12週 演習(9):流れの速度(流速),加速度と流れる量(流量),流線,流跡および流脈に関する演習を行う。 流線,流跡および流脈について説明でき,また流線,流跡および流脈について説明できる。
13週 演習(10):レイノルズ数と層流,乱流に関する演習を行う。
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を説明でき,また層流と乱流の違いを説明できる。
14週 演習(11):一次元流れの基礎方程式(連続の式)に関する演習を行う。 質量保存則と連続の式を説明できる。
15週 演習(12):一次元流れの基礎方程式(オイラーの運動方程式)に関する演習を行う。
オイラーの運動方程式を説明できる。
16週
後期
3rdQ
1週 小テスト(3)を実施。夏休みの課題提出。 流体と流れの特性について説明でき,また静止流体の力学に関して計算できる。
2週 演習(13):ベルヌーイの式に関する演習を行う。
エネルギー保存則とベルヌーイの式を説明できる。
3週 演習(14):速度ヘッド,圧力ヘッド,位置ヘッドに関する演習を行う。
エネルギー保存則とベルヌーイの式を説明できる。
4週 演習(15):トリチェリの定理や流体の速度測定に関する演習を行う。 ピトー管を用いた流速の測定原理を説明できる。
5週 演習(16):流体の流量測定に関する演習を行う。 ベンチュリー管、管オリフィスを用いた流量の測定原理を説明できる。
6週 小テスト(4)を実施。演習提出
7週 演習(17):狭まり管に働く力,噴流が平板に及ぼす力に関する演習を行う。 運動量の法則を用いて,流体が物体に及ぼす力を計算できる。
8週 演習(18):噴流が曲板に及ぼす力,ジェット推進力に関する演習を行う。 運動量の法則を用いて,流体が物体に及ぼす力を計算できる。
4thQ
9週 演習(19):角運動量理論に関する演習を行う。 流体に適用した角運動量の法則が説明できる。
10週 演習(20):ポンプの羽根車が流体に及ぼす力に関する演習を行う。 角運動量の法則を用いて,ポンプの羽根車が流体に及ぼす力を計算できる。
11週 小テスト(5)を実施。演習提出
12週 演習(21):ダルシー・ワイズバッハの式に関する演習を行う。 ダルシー・ワイズバッハの式について説明できる。
13週 演習(22):管摩擦損失に関する演習を行う。 ムーディ線図を用いて管摩擦損失を計算できる。
14週 演習(23):流れの中に置かれた物体に作用する力に関する演習を行う。 流れの中に置かれた物体に作用する力
15週 演習(24):抗力と揚力に関する演習を行う。 抗力係数または揚力係数を用いて揚力を計算できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。3
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。3
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。3
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。3
パスカルの原理を説明できる。3
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。3
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。3
物体に作用する浮力を計算できる。3
定常流と非定常流の違いを説明できる。3
流線と流管の定義を説明できる。3
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。3
オイラーの運動方程式を説明できる。3
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。3
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。3
層流と乱流の違いを説明できる。3
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。3
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。3
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。3
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。2
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。2
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。2

評価割合

試験演習・小テスト合計
総合評価割合8020100
基礎的能力301040
専門的能力501060