計測工学

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 計測工学
科目番号 2433 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 配布資料
担当教員

到達目標

1.SI単位系について、基本単位を理解し、説明できる。
2.直接測定や間接測定の精度、誤差について理解し、その原因を考察できる。
3.計測対象から求めたい物理量を測る方法をいくつかの方法の中から選択できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1SI単位系について、基本単位や組み立て単位を説明できる。SI単位系について、基本単位を説明できる。SI単位系について、基本単位を理解できない。
評価項目2直接測定や間接測定の精度、誤差について理解でき、誤差の原因を求めることができる。直接測定や間接測定の精度、誤差について理解でき、誤差の原因を考えることができる。直接測定や間接測定の精度、誤差について理解できない。
評価項目3計測対象から求めたい物理量を測る最適な方法を考察・選択できる。計測対象から求めたい物理量を測る方法をいくつかの中から考察できる。計測対象から求めたい物理量を測る方法を選択できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
計測工学では,計測に関する系統的な基礎知識を学習して,対象から最適の量を取り出す方法を考究できるようになることを目標としています。従って,まず,対象から量または信号を取り出し,これを測定や制御で有効に活用できるように加工することを学習します。また,力や速度など各種物理量の測定,長さや機械要素などの精密測定,振動や温度などの測定について学習します。
授業の進め方・方法:
毎回の授業は、基本的な事柄を説明した後、演習で理解を深める。演習においては、グループ学習を取り入れる。
注意点:
学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. 交流回路の基礎:正弦波交流について学ぶ。 正弦波交流の式や波形から、最大値、周期、および周波数を求めることができる。
2週 1. 交流回路の基礎:正弦波交流のR回路、L回路、C回路、およびその組み合わせについて学ぶ。 交流回路のRL回路、RC回路における各部の電圧、電流を求めることができる。
3週 1. 交流回路の基礎:RLC回路、共振回路について学ぶ。 RLC回路、共振回路における各部の電圧、電流を求めることができる。
4週 1. 交流回路の基礎:交流の電力について学ぶ。 簡単な交流回路の消費電力、無効電力、および皮相電力を求めることができる。
5週 2. 計測とは:計測の定義と計測全般について学ぶ。 計測の定義と計測系の基本構成を理解し、実用の例で説明できる。
6週 3. SI単位系:SI単位系について学ぶ。 基本単位や組み立て単位を理解し、基本単位の定義を説明できる。
7週 4. 誤差と精度,計測系の構成:測定誤差と精度,誤差,計測系の構成について学ぶ。 計測における誤差の基本的な原因について理解し、その対策を考察できる。
8週 4. 誤差と精度,計測系の構成:測定誤差と精度,誤差,計測系の構成について学ぶ。 直接測定と間接測定、および間接測定における誤差について理解し、実用の例で考えることができる。
2ndQ
9週 4. 誤差と精度,計測系の構成:測定誤差と精度,誤差,計測系の構成について学ぶ。 最小自乗法について理解し、データの近似式を求めることができる。
10週 5. OPアンプ:計測系の信号増幅に用いられるOPアンプについて学ぶ。 OPアンプの基礎について理解し、特長を説明できる。
11週 5. OPアンプ:計測系の信号増幅に用いられるOPアンプについて学ぶ。 反転増幅回路、非反転増幅回路などOPアンプを使った基本回路の増幅度を求めることができる。
12週 5. OPアンプ:計測系の信号増幅に用いられるOPアンプについて学ぶ。 加算回路、積分回路などOPアンプを使った基本回路を理解し、出力電圧を求めることができる。
13週 6. 基礎電子回路,ブリッジ回路:計測に用いられる電子回路の基礎について学ぶ。 ブリッジ回路の原理について理解し、未知抵抗を求めることができる。
14週 6. 基礎電子回路,ブリッジ回路:計測に用いられる電子回路の基礎について学ぶ。 ADコンバータの原理を理解し、任意のアナログ量を指定されたbitのディジタル量に変換できる。
15週 7. 変調,信号変換,記録[14-15]:測定信号の伝送や記録について学ぶ。 いくつかのADコンバータの特長を理解し、分野に最適な原理のADコンバータを選ぶことができる。
16週
後期
3rdQ
1週 8. 長さ測定:長さ測定の系統的誤差,線度器の読取り,拡大機構と測長機器を学ぶ。 長さの計測における端度器、線度器について説明することができる。
2週 8. 長さ測定:長さ測定の系統的誤差,線度器の読取り,拡大機構と測長機器を学ぶ。 長さの計測における系統的誤差について説明することができる。
3週 8. 長さ測定:長さ測定の系統的誤差,線度器の読取り,拡大機構と測長機器を学ぶ。 実用されている計測指示値の拡大について、原理を説明できる。
4週 9. 角度,幾何偏差の測定:角度標準と測定機器,真直度,真円度について学ぶ。 角度の計測の基本的方法を説明できる。
5週 9. 角度,幾何偏差の測定:角度標準と測定機器,真直度,真円度について学ぶ。 真直度、真円度の定義から、最適な測定方法を選ぶことができる。
6週 10. 力学量の測定:回転速度,質量の測定,力と圧力,流量流速,粘度について学ぶ。 質量の測定について理解し、代表的な測定方法を説明できる。
7週 10. 力学量の測定:回転速度,質量の測定,力と圧力,流量流速,粘度について学ぶ。 圧力の測定について理解し、代表的な測定方法を説明できる。
8週 10. 力学量の測定:回転速度,質量の測定,力と圧力,流量流速,粘度について学ぶ。 流速の測定について理解し、代表的な測定方法を説明できる。
4thQ
9週 10. 力学量の測定:回転速度,質量の測定,力と圧力,流量流速,粘度について学ぶ。 時間と回転速度の測定について理解し、代表的な測定方法を説明できる。
10週 11. 環境の測定:サイズモ式ピックアップの原理と振動測定,騒音測定について学ぶ。 振動の測定について理解し、代表的な測定方法を説明できる。
11週 11. 環境の測定:サイズモ式ピックアップの原理と振動測定,騒音測定について学ぶ。 騒音の定義と測定について理解し、代表的な測定方法を説明できる。
12週 11. 温度の測定:熱電対,抵抗温度計による温度測定について学ぶ。 温度について種々の測定方法を理解し、代表的な測定方法を説明できる。
13週 11. 温度の測定:放射温度計による温度測定について学ぶ。 温度の非接触による測定方法についえ理解し、代表的な測定方法を説明できる。
14週 12. 湿度,化学量の測定:湿度,化学量の測定について学ぶ。 湿度の定義とその測定方法について理解し、代表的な測定方法を説明できる。
15週 13. 湿度,化学量の測定:湿度,化学量の測定について学ぶ。 化学量の測定方法について理解し、代表的な測定方法を説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御計測の定義と種類を説明できる。4前5
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。4前7,前8
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。4前5,前6
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000