工学実験I

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 工学実験I
科目番号 2454 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 それぞれの実験テーマごとに実験手引書またはプリントを配布する。
担当教員

到達目標

1.実験の準備,実験装置の操作,実験結果の整理と考察ができる。
2.実験の内容をレポートにまとめることができ,口頭でも説明できる。
3.実験を通して,機械工学の各分野に対する興味や関心を深めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1実験の準備,実験装置の操作,実験結果の整理と正確な考察ができる。実験の準備,実験装置の操作,実験結果の整理と考察ができる。実験の準備,実験装置の操作,実験結果の整理と考察ができない。
到達目標2実験の内容をレポートにまとめることができ,口頭でも正確に説明できる。実験の内容をレポートにまとめることができ,口頭でも説明できる。実験の内容をレポートにまとめることができ,口頭でも説明できない。
到達目標3実験を通して,機械工学の各分野に対する興味や関心を深めることができる。実験を通して,機械工学の各分野に対する関心を深めることができる。実験を通して,機械工学の各分野に対する関心を深めることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
技術の基本を理解するには,通常の教室での座学だけでは十分でなく,その裏付けとなる実験がきわめて重要です。本実験を通して機械工学の基礎知識を体験的に学習するとともに,実験の心構え,機器の使い方,データのまとめ方などを身につけます。
授業の進め方・方法:
1週の最初にオリエンテーションを行う。それ以降は5グループに分かれ,グループごとに同じテーマで実験を行う。実験テーマは前後学期ともに5テーマあり,1テーマを3週間で終え,次のテーマに移る。学生は5つの班に分かれ,それぞれの班は前学期5テーマ,後学期5テーマ,合計10テーマの実験を行う。
注意点:
各実験テーマにレポート(80%),実験への取り組み状況(20%)を総合して評価し,その結果を平均して評価とする。学年評価は前学期と後学期を平均して行い,60点以上を合格とする。ただし,1テーマでも特別な理由なく欠席したり,レポートが未提出など60点未満の場合は,上記の平均点にかかわらず不合格の評価となる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション:実験にあたって注意事項を学ぶ。 実験を行うにあたっての基本的な注意事項が理解できる。
2週 創造設計実験:パワーポイントの使い方とプレゼンテーション演習。 プレゼンテーションの方法について説明できる。
3週 創造設計実験:パワーポイントの使い方とプレゼンテーション演習。
4週 材料強度実験:オートグラフによる引張試験。 引張試験における材料の変形挙動について説明できる。
5週 材料強度実験:オートグラフによる引張試験。 引張試験機を利用することができる。
6週 材料強度実験:オートグラフによる引張試験。 実験結果を説明することができる。
7週 材料学実験:鋼の熱処理,相変態。試料の理解,研磨,ミクロ組織観察。 平衡状態図を用いて,炭素鋼の熱処理条件によるミクロ組織の変化を理解できる。
8週 材料学実験:鋼の熱処理,相変態。硬さ測定,焼き入れ、焼き戻し。 ミクロ組織と硬さの関係を理解できる。硬度計の原理および使用方法を習得する。
2ndQ
9週 材料学実験:鋼の熱処理,相変態。シャルピー衝撃試験。 ミクロ組織と靭性の関係を理解できる。衝撃試験機の原理,使用方法を習得する。
10週 機械工作実験:旋盤による近似2次元切削 切削条件と切削力、切りくず形状との関係について説明できる。
11週 機械工作実験:ドリルによる3次元切削 ドリルの切削力と工具形状および切削条件との関係を説明できる。
12週 機械工作実験:実験結果の整理・グラフ作成・考察,レポート作成 実験の内容をレポートにまとめることができ,口頭でも説明することができる。
13週 PID制御実験: 温度制御装置による温度のPID制御 実験装置を解体して配線系統からフィードバック制御の仕組みを理解することが出来る。
14週 PID制御実験: 温度制御装置による温度のPID制御 比例制御について説明できる。
15週 PID制御実験: 温度制御装置による温度のPID制御 積分制御と微分制御について説明できる。
16週
後期
3rdQ
1週 熱工学実験:熱電対の検定,断熱材の熱伝導率の測定。 熱電対の特性について説明できる。
2週 熱工学実験:熱電対の検定,断熱材の熱伝導率の測定。
3週 熱工学実験:熱電対の検定,断熱材の熱伝導率の測定。
4週 流体工学実験:管路の損失および流量計による流量検定 管内平均流速と損失水頭の関係および流速や流量の測定方法について説明できる。
5週 流体工学実験:渦巻ポンプの性能試験。 渦巻ポンプの性能について評価できる。
6週 流体工学実験:実験結果の整理・グラフ作成・考察,レポート作成。 実験の内容をレポートにまとめることができ,口頭でも説明できる。
7週 制御工学実験:パソコンによるLED点灯,モータ駆動,センサ入力などの実験。 制御機器の基本的構造、使い方が理解できる。
8週 制御工学実験:パソコンによるLED点灯,モータ駆動,センサ入力などの実験。 PLCを用いたプログラミングの知識をみにつける。
4thQ
9週 制御工学実験:パソコンによるLED点灯,モータ駆動,センサ入力などの実験。
10週 3DCAD実習:CAD/CAM/CAEの概要説明,3DCADの基本操作,3D 作図実習 3DCADの基本操作を理解して,基本立体図形を作図できる。
11週 3DCAD実習:CAD/CAM/CAEの概要説明,3DCADの基本操作,3D 作図実習 3DCADを使って、基本的な部品図を作図できる。
12週 3DCAD実習:CAD/CAM/CAEの概要説明,3DCADの基本操作,3D 作図実習 3DCADを使って、基本的な部品図を組み立て、干渉チェックを行って組立図を作図できる。
13週 機械力学実験:ばね・質量系の自由振動および強制振動の測定,解析。 振動現象について理解できる。
14週 機械力学実験:ばね・質量系の自由振動および強制振動の測定,解析。
15週 機械力学実験:ばね・質量系の自由振動および強制振動の測定,解析。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前1,前4,前7,前10,前13,後1,後4,後7,後13
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前4,前7,前10,前13,後1,後4,後7,後13
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前4,前6,前9,前12,前15,後9,後15
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前2,前3,前6,前9,前12,前15,後3,後6,後9,後15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前3,前6,後3,後9,後12,後15
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4前1
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4前1
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4前1
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4前4,前5,前6
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4前4,前5,前6
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。4前4,前5,前6
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。4前4,前5,前8,前9,前10,前11,前12,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後7,後8,後10,後11,後13,後14
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。3前2,前3

評価割合

レポート実験への取り組み状況合計
総合評価割合8020100
基礎的能力302050
専門的能力50050
分野横断的能力000