機械力学演習

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械力学演習
科目番号 2528E 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 配布資料
担当教員

到達目標

1.基本的な振動系の運動方程式が立式できる。
2.1自由度系の自由振動の解を求めることができる。
3.1自由度系の強制振動の解を求めることができる。
4.1自由度系の過渡振動の解を求めることができる。
5.多自由度系の自由振動の固有振動数を求めることができる。
6.弦や棒の縦振動,はりの曲げ振動などの解を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1減衰振動、非減衰振動の解の振る舞いについて複素平面上での挙動から説明できる。1自由度系の非減衰・減衰自由振動の解を求めることができる。1自由度系の非減衰・減衰自由振動の解を求めることができない。
評価項目2共振現象について理解し、定常解から現象を説明できる。1自由度系の強制振動の解を求めることができる。1自由度系の強制振動の解を求めることができない。
評価項目3畳み込み積分を理解し、1自由度系の過渡振動の解をデュアメル積分を用いて求めることができる。1自由度系の過渡振動の解をラプラス変換を用いて求めることができる。1自由度系の過渡振動の解を求めることができない。
評価項目4固有ベクトルについて理解し、固有振動モードについて説明ができる。多自由度系の自由振動の固有振動数を求めることができる。多自由度系の自由振動の固有振動数を求めることができない。
評価項目5固有振動モードを理解し、フーリエ変換やスペクトル解析と対応して説明ができる。弦や棒の振動,はりの曲げ振動などの解を求めることができる。弦や棒の振動,はりの曲げ振動などの解を求めることができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
「機械力学Ⅱ」の講義で学んだ内容に関する演習に取り組み,講義内容の理解を深めて定着を図る。また,それを応用して問題を解く能力を修得する。
授業の進め方・方法:
機械力学Ⅱでは振動系のモデリングから解析方法までを学び、機械力学演習において多くの演習課題に取り組む。演習では、大学院入学試験、技術士試験に出題されている内容を解く。
注意点:
試験の成績(機械力学Ⅱ)を70%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,通年科目における後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. 演習(1)[1-2]:ニュートンの運動法則,調和振動に関する演習 ニュートンの運動方程式を理解し、簡単な運動のモデリングができる。
2週 1. 演習(1)[1-2]:ニュートンの運動法則,調和振動に関する演習 ニュートンの運動方程式を理解し、簡単な運動のモデリングができる。
3週 2. 演習(2)[3-5]:種々の1自由度非減衰自由振動系に関する演習 フリーボディダイヤグラムを図示し、振動方程式が立式できる。
4週 2. 演習(2)[3-5]:種々の1自由度非減衰自由振動系に関する演習 ねじり振動系および減速機を含んだ振動系において、振動方程式が立式できる。
5週 2. 演習(2)[3-5]:種々の1自由度非減衰自由振動系に関する演習 レーリー法を理解し、振動系の固有振動数が計算できる。
6週 3. 演習(3)[6-8]:1自由度減衰自由振動に関する演習 振動方程式の標準形を理解し、各パラメータの意味を説明できる。
7週 3. 演習(3)[6-8]:1自由度減衰自由振動に関する演習 減衰自由振動の振動解について、複素平面上で解の挙動が理解できる。
8週 3. 演習(3)[6-8]:1自由度減衰自由振動に関する演習 減衰自由振動の振動解について、複素平面上で解の挙動が理解できる。
2ndQ
9週 4. 演習(4)[9-11]:調和振動外力と調和振動変位による1自由度強制振動に関する演習 過渡振動と定常振動の違いについて理解し、図示できる。
10週 4. 演習(4)[9-11]:調和振動外力と調和振動変位による1自由度強制振動に関する演習 定常解を求め、共振現象について説明できる。
11週 4. 演習(4)[9-11]:調和振動外力と調和振動変位による1自由度強制振動に関する演習 定常解を求め、共振現象について説明できる。
12週 5. 演習(5)[12-15]:単位ステップ加振,単位インパルス加振,正弦波加振による1自由度過渡振動に関する演習 種々の入力を関数で表し、過渡応答について説明できる。
13週 5. 演習(5)[12-15]:単位ステップ加振,単位インパルス加振,正弦波加振による1自由度過渡振動に関する演習 ラプラス変換を用いて、過渡応答の一般解を求めることができる。
14週 5. 演習(5)[12-15]:単位ステップ加振,単位インパルス加振,正弦波加振による1自由度過渡振動に関する演習 ラプラス変換を用いて、過渡応答の一般解を求めることができる。
15週 5. 演習(5)[12-15]:単位ステップ加振,単位インパルス加振,正弦波加振による1自由度過渡振動に関する演習 畳み込み積分を理解し、デュアメル積分により解を求める方法が説明できる。
16週
後期
3rdQ
1週 6. 演習(6)[16-18]: 種々の2自由度自由振動系に関する演習 振動方程式のマトリックス表示ができる。固有振動モードが計算できる。
2週 6. 演習(6)[16-18]: 種々の2自由度自由振動系に関する演習 振動方程式のマトリックス表示ができる。固有振動モードが計算できる。
3週 6. 演習(6)[16-18]: 種々の2自由度自由振動系に関する演習 歯車を有する軸のねじり振動系について振動モードが計算できる。
4週 7. 演習(7)[19-21]:変位および不釣り合いによる2自由度強制振動系に関する演習 動吸振器の原理について説明できる。
5週 7. 演習(7)[19-21]:変位および不釣り合いによる2自由度強制振動系に関する演習 動吸振器の原理について説明できる。
6週 7. 演習(7)[19-21]:変位および不釣り合いによる2自由度強制振動系に関する演習 変位および不釣り合いによる強制振動について説明できる。
7週 8. 演習(8)[22-24]:3自由度以上の多自由度振動系に関する演習 ニュートンの運動方程式により振動方程式を立式し、固有振動モードを計算できる。
8週 8. 演習(8)[22-24]:3自由度以上の多自由度振動系に関する演習 仮想仕事の原理を理解し、ラグランジュの運動方程式によりモデリングができる。
4thQ
9週 8. 演習(8)[22-24]:3自由度以上の多自由度振動系に関する演習 仮想仕事の原理を理解し、ラグランジュの運動方程式によりモデリングができる。
10週 9. 演習(9)[25-27]:弦の振動,棒の縦振動に関する演習 弦の横振動について、波動方程式を立式し、n次の固有振動数を求めることができる。
11週 9. 演習(9)[25-27]:弦の振動,棒の縦振動に関する演習 棒の縦振動について、波動方程式を立式し、n次の固有振動数を求めることができる。
12週 9. 演習(9)[25-27]:弦の振動,棒の縦振動に関する演習 棒のねじり振動について、波動方程式を立式し、n次の固有振動数を求めることができる。
13週 10. 演習(10)[28-30]:はりの曲げ振動に関する演習

はりの曲げ振動に関する運動方程式を立式できる。
14週 10. 演習(10)[28-30]:はりの曲げ振動に関する演習

はりの曲げ振動に関する運動方程式を立式できる。
15週 10. 演習(10)[28-30]:はりの曲げ振動に関する演習

はりの曲げ振動に関する運動方程式を立式できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3前1
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3前2
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。3前2
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。3前1,前2
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。3前1,前2
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。3前1,前2
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。3
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。3
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3前5
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。3前3,前4
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。3前3,前4
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。3後10
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。3後11,後12
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。3後11,後12
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。3後11,後12
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。3後13,後14,後15
振動の種類および調和振動を説明できる。3前1,前2
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3前3,前6,前7
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3前7,前8
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3前9,前10,前11
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3前9,前10,前11

評価割合

試験課題等合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000