電気・電子工学

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気・電子工学
科目番号 2542 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:柳澤健 「電子情報工学概論」(共立出版) 参考書:相川孝作「新版電子工学概論」(コロナ社)
担当教員 岸本 誠一

到達目標

1.アナログ信号を使った回路を理解し、情報化社会のインフラとしてのエレクトロニクスの基礎を理解できる。
2.基本的なディジタル回路を理解できる。
3.三相交流回路や変成器など動力源にかかる電気回路を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1アナログ信号を使った少し複雑な回路の任意の回路部分の電圧、電流を求めることができる。アナログ信号を使った基本的な回路の任意の回路部分の電圧、電流を求めることができる。アナログ信号を使った基本的な回路の任意の回路部分の電圧、電流を求めることができない。
評価項目2基本的なディジタル回路の動作を理解し、実用での応用について考えることができる。基本的なディジタル回路の動作を理解できる。基本的なディジタル回路の動作を理解できていない。
評価項目3三相交流回路や変成器など動力源にかかる電気回路の基本を理解し、電源側、負荷側を総合したシステムとして考察できる。三相交流回路や変成器など動力源にかかる電気回路の基本を理解できる。三相交流回路や変成器など動力源にかかる電気回路の基本を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
制御や計測などでは電子技術がその中核をなしており,機械工学科の学生にとって重要な専門科目といっても過言ではありません。アナログ信号およびディジタル信号を処理する技術をはじめ,電子,情報,通信工学を,その周辺や応用を含めて学習します。
授業の進め方・方法:
毎回の授業は、基本的な事柄を説明した後、演習で理解を深める。演習においては、グループ学習を取り入れる。
注意点:
試験の成績を70%,平素の学習状況(小テスト・レポート等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気工学と電子工学:オームの法則、キルヒホッフの法則を使った直流回路の基礎を復習する。 オームの法則、キルヒホッフの法則を理解して、回路の任意の電圧、電流を求めることができる。
2週 電気工学と電子工学:オームの法則、キルヒホッフの法則を使った直流回路の基礎を復習する。 オームの法則、キルヒホッフの法則を使って、回路の任意の箇所の電圧や電流を求めることができる。
3週 電気工学と電子工学:抵抗率、抵抗の温度係数、ジュールの法則を学習する。 抵抗率、温度係数、ジュールの法則を理解して、関連する問題を解くことができる。
4週 電気工学と電子工学:正弦波交流における自己インダクタンス、静電容量について学習する。 自己インダクタンスや静電容量を理解して、コイルやコンデンサを使った回路の電圧や電流を求めることができる。
5週 電気工学と電子工学:正弦波交流について、複素数による回路素子の表示を学習する。 複素数を使って、正弦波交流を表現することができる。
6週 電気工学と電子工学:正弦波交流について、複素数表示による計算方法を学習する。 複素数を使った計算で、回路の任意の箇所の電圧や電流を求めることができる。
7週 電気工学と電子工学:RLC回路、共振回路について学習する。 共振曲線や共振周波数について説明することができる。
8週 電気工学と電子工学:正弦波交流回路の電力、電力量について学習する。 電力、電力量を理解して、これらに関連する問題を解くことができる。
2ndQ
9週 半導体:シリコン、共有結合、エネルギー構造について学習する。 半導体の特長を説明することができる。
10週 半導体:不純物、p型半導体、n型半導体について学習する。 p型半導体、n型半導体の違いを説明できる。
11週 半導体:pn接合、エネルギー構造、ダイオードについて学習する。 ダイオードの構造と特長を説明することができる。
12週 半導体:トランジスタの構造と原理について学習する。 トランジスタの構造を説明することができる。
13週 半導体:トランジスタ増幅回路について学習する。 トランジスタを使った増幅回路において、入力信号の増幅原理を説明できる。
14週 ディジタル回路:2進数、8進数、16進数の演算について学習する。 2進数、8進数、16進数の相互の変換をすることができる。
15週 ディジタル回路:2進数の加減乗除、負数表現と演算について学習する。 負数表現について理解し、簡単な減算ができる。
16週
後期
3rdQ
1週 ディジタル回路:論理代数と論理式の計算について学習する。 論理代数の公式を理解し、簡単な論理式の計算ができる。
2週 ディジタル回路:真理値表とそこから論理回路を作る方法について学習する。 真理値表から論理式を作り、さらにそれを簡単化できる。
3週 ディジタル回路:ゲート素子の基礎について学習する。 代表的なゲート素子の特長を説明できる。
4週 ディジタル回路:RSフリップフロップ、Dフリップフロップについて学習する。 RSフリップフロップ、Dフリップフロップにおいて、任意の入力に対する出力波形を求めることができる。
5週 ディジタル回路:JKフリップフロップについて学習する。 JKフリップフロップにおいて、任意の入力に対する出力波形を求めることができる。
6週 ディジタル回路:フリップフロップの応用について学習する。 フリップフロップを使った優先回路や順序回路の動作を説明できる。
7週 ディジタル回路:フリップフロップを使ったカウンタ回路について学習する。 カウンタ回路の動作を説明できる。
8週 ディジタル回路:フリップフロップを使ったカウンタ回路について学習する。 構成するフリップフロップの動作を調べ、そのカウンタ回路の動作を説明できる。
4thQ
9週 三相交流回路:三相正弦波交流について学習する。 三相正弦波交流の特長を、単相と比べて説明できる。
10週 三相交流回路:三相正弦波交流について学習する。 三相正弦波交流の3つの相の位相関係を説明できる。
11週 三相交流回路:三相交流回路のΔ結線、y結線、およびその変換について学習する。 Δ結線、Y結線における線間電圧、相電圧、線電流、相電流を互いに求めることができる。
12週 三相交流回路:三相交流回路のΔ結線、y結線、およびその変換について学習する。 Δ結線からY結線に変換することができる。
13週 三相交流回路:種々の三相交流回路について学習する。 Δ-Δ接続、Y-Y接続、Δ-Y接続における各部の電圧と電流をもとめることができる。
14週 三相交流回路:三相交流の電力について学習する。 三相交流電力の定義と求める式を説明できる。
15週 電気機器:変圧器、直流機の原理と実用について学習する。 変圧器の変換の原理を説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000