概要:
機械の運動の基礎を学ぶとともに,機械設計の基礎である機械要素設計について,それに適する材料やその規格,強度および剛性並びにその性能などを習得し,これらを通じて機械設計のセンスを養うことを目標とする。
授業の進め方・方法:
基本事項について講義した後に,演習を通して理解を深めます。講義では基本事項の最低限を説明しますので,自ら教科書を読み理解を深めるように予習・復習を行ってください。必要に応じて材料力学,材料学,製図の教科書を併用してください。
注意点:
試験の成績を80%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を20%の割合で総合的に評価する。学年の評価は前学期中間と前学期末の各期間の評価の平均とする。なお,技術者が身につけるべき専門基礎として,1.機構の速度・加速度の計算法,2.材料の強度計算法の習得度を評価する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
1. 機械設計序論[1]:機械設計を行うエンジニアに必要不可欠な要素について学ぶ。 |
この授業で学ぶべきことの内容を包括的に理解する。
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2週 |
機械と機構 [2]:機構学の目的と専門語句について学ぶ。 |
機構学に用いられる専門用語を理解する。瞬間中心と永久中心の違いを理解する。3瞬間中心の定理を理解する。
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3週 |
機構の運動と瞬間中心[3]:瞬間中心の役割と求め方について学び,演習をする。 |
具体的な機構に対して瞬間中心を求めることができる。
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4週 |
円運動の速度と加速度[4]:機構の運動の基本となる円運動について学び,演習する。 |
高次の待遇をする瞬間中心を理解する。
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5週 |
剛体上の速度・加速度[5]:分速度,相対速度,角速度の関係について学び,演習する。 |
分速度の関係,分解法を理解する。
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6週 |
機構の速度[6-7]:分解法,写像法,直接接触における速度・角速度について学び,演習する。 |
相対速度の関係,写像法を理解する。
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7週 |
機構の速度[6-7]:分解法,写像法,直接接触における速度・角速度について学び,演習する。 |
直接接触における速度・角速度の関係を理解する。
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8週 |
機械設計の基礎1 [8]:概念設計,基本設計,詳細設計について学ぶ。 |
設計の流れ,代表的な設計思想について理解する。
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4thQ |
9週 |
機械設計の基礎2 [9]:標準数,寸法公差,はめあい,加工精度について学ぶ。 |
標準数,寸法公差,はめあい,加工精度の意味と必要性を理解する。
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10週 |
強度設計の基礎[10-12]:荷重の種類と材料の引張・圧縮・せん断強さについて学ぶ。 |
破損の形態、荷重の種類,引張・圧縮強さ,応力ひずみ線図を理解する。
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11週 |
強度設計の基礎[10-12]:荷重の種類と材料の引張・圧縮・せん断強さについて学ぶ。 |
材料の剪断強さ,金属疲労,応力集中,クリープを理解する。
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12週 |
強度設計の基礎[10-12]:荷重の種類と材料の引張・圧縮・せん断強さについて学ぶ。 |
許容応力と安全率,ねじりと強さ,断面二次モーメントを理解する。
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13週 |
材料の破壊と強さ[13]:疲労,応力集中,クリープ,許容応力と安全率について学ぶ。 |
梁の剪断力と曲げモーメント,抵抗曲げモーメントと曲げ応力を理解する。
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14週 |
材料の曲げと強さ1[14-15]:はりのせん断力,曲げモーメント,SFD,BMDについて学ぶ。
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断面二次モーメントと断面係数を理解する。
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15週 |
材料の曲げと強さ2[14-15]:はりのせん断力,曲げモーメント,SFD,BMDについて学ぶ。
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曲げ応力の求め方を理解する。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 機械設計 | 標準規格の意義を説明できる。 | 3 | 後9 |
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。 | 3 | 後11,後13 |
標準規格を機械設計に適用できる。 | 3 | |
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。 | 4 | |
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。 | 4 | |
力学 | 力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 3 | 後13 |
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。 | 3 | |
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。 | 2 | 後4 |
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。 | 2 | 後4 |
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。 | 2 | 後10 |
応力とひずみを説明できる。 | 2 | 後10 |
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。 | 2 | 後10 |
許容応力と安全率を説明できる。 | 2 | 後12 |
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。 | 2 | 後12 |
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。 | 2 | 後14 |
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。 | 2 | 後13 |
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。 | 2 | 後13 |
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。 | 2 | 後13 |
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。 | 2 | 後15 |
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。 | 2 | 後14 |