到達目標
【到達目標】
1.材料の塑性変形機構と加工硬化のメカニズムを理解する。
2.降伏条件(トレスカ、ミーゼス)を理解する。
3.押出し,引抜き,圧延などの加工法を説明できる。
4.せん断加工,曲げ加工,絞り加工とその特徴を説明できる。
5.特殊な塑性加工技術を知る。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 切粉の形態から刃先での材料の変形メカニズムを説明でき、適切な切削条件に材料の塑性変形機構と加工硬化のメカニズムを説明できる。 | 材料の塑性変形機構と加工硬化のメカニズムを理解する。
| 材料の塑性変形機構と加工硬化のメカニズムを理解できない。 |
評価項目2 | 降伏条件(トレスカ、ミーゼス)を説明できる。 | 降伏条件(トレスカ、ミーゼス)を理解する。 | 降伏条件(トレスカ、ミーゼス)を理解できない。 |
評価項目3 | 各種塑性加工技術の特性を説明できる。 | 各種塑性加工技術の特性を理解できる。 | 各種塑性加工技術の特性を理解できない。 |
評価項目4 | 特殊な塑性加工技術を理解できる。 | 特殊な塑性加工技術を知る。 | 特殊な塑性加工技術を理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
私たちの周りは多くの工業製品は、素材の特性、目的とする機能や性能、生産数量およびコストなどが総合的に考慮され、これに適した加工技術が合理的に選択され種々組み合わされています。機械工作法Ⅰでは、鋳造、溶接、接着、切削等の加工法を学びました。機械工作法Ⅱではこれらに加え、金属材料の加工技術のなかで塑性加工に重点を置き,その基礎理論を含む具体的な工作法を習得します。これらを通してものの作り方,そしてその考え方を身に着けます。
授業の進め方・方法:
ものづくりの具体的な手段として、素材を所望の製品に仕上げる加工技術に関する基本的な知識と理論を身につける。機械工学に興味が持てるよう、様々な実製品を取り上げ、その製造工程を紹介する。説明内容の板書と図表や写真を中心とした参考資料を配布し、実製品の例を挙げながら行う。
注意点:
【成績評価の方法・基準】
試験の成績を70%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。学年の評価は前学期中間と前学期末の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
塑性加工の概念、特性を学ぶ。 |
塑性加工の原理、特徴を理解する。
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2週 |
塑性変形のミクロ的メカニズムを学ぶ。 |
金属材料のミクロ組織の変形を理解する。
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3週 |
塑性力学の基礎を学ぶ。 |
公称応力、公称ひずみ、真応力、真ひずみを理解する。
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4週 |
トレスカ、ミーゼスの降伏条件を学ぶ。 |
トレスカ、ミーゼスの降伏条件を理解する。
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5週 |
圧延加工について学ぶ。 |
圧延加工の原理、設備、プロセスを理解する。
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6週 |
押出し加工について学ぶ。 |
押出し加工の原理、設備、プロセスを理解する。
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7週 |
引抜き加工について学ぶ。 |
引抜き加工の原理、設備、プロセスを理解する。
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8週 |
前期中間試験 |
第1~7週までの内容の理解を深め、理解度を確認する。
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2ndQ |
9週 |
せん断加工について学ぶ。 |
せん断加工の原理、設備、プロセスを理解する。
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10週 |
曲げ加工について学ぶ。 |
曲げ加工の原理、設備、プロセスを理解する。
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11週 |
スプリングバックについて学ぶ。
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スプリングバックの発生メカニズム、予測方法を理解する。
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12週 |
絞り加工、張り出し加工について学ぶ。
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張出し、絞り加工の原理、設備、プロセスを理解する。
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13週 |
スピニング、逐次成形について学ぶ。
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スピニング、逐次成形の原理、設備、プロセスを理解する。
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14週 |
鍛造、転造加工について学ぶ。
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鍛造、転造加工の原理、設備、プロセスを理解する。
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15週 |
管成形、超塑性成形について学ぶ。
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管成形、超塑性加工の原理、設備、プロセスを理解する。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 応力とひずみを説明できる。 | 2 | |
工作 | 塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。 | 3 | |
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。 | 3 | |
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。 | 3 | |
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。 | 4 | |
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。 | 3 | |
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。 | 3 | |
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。 | 3 | |
材料 | 塑性変形の起り方を説明できる。 | 2 | |
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。 | 2 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 課題提出 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 10 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 40 |
専門的能力 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0 | 0 | 10 |