工作実習II

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 工作実習II
科目番号 0008 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 教科書:実習工場の作業・安全心得(自製),自製テキスト(各テーマ別に配布) 参考書:佐久間敬三他「機械工作法」(朝倉書店)
担当教員

到達目標

【到達目標】
1. 図面に基づき加工法と加工精度の対応をつけることができる。
2. 機械の設計において必要となる部品の製作検討および評価ができる。
3. 基礎的な加工工程を計画することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1図面に基づき、適切な加工法を選択し、求める精度の範囲内で加工ができる。図面に基づき加工法と加工精度の対応をつけることができる。図面を見て、加工法と加工精度の対応ができない。
到達目標2制約条件の下で、機械の設計において必要となる部品の製作検討および評価ができる。機械の設計において必要となる部品の製作検討および評価ができる。機械の設計において必要となる部品の製作検討および評価ができない。
到達目標3制約条件の下で、自主的に加工工程を計画することができる。基礎的な加工工程を計画することができる。基礎的な加工工程を計画することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
設計製図の講義と並行して基本的な加工方法を体験することにより,設計と製造の関連を体験学習し,同時にもの作りの楽しさを知り,機械設計で必要な部品製作の検討ができるようになることが目標の一つである。また機械工作法や材料学と並行して学習することにより,生産に対する認識をより深める。
授業の進め方・方法:
前期:基本実習
 班別(10人程度)で3週毎に各テーマをローテーションして実習を行う。
[マシニング加工及びプログラミング]   技術職員 竹 内 修,機械工学科教員
[仕上げ]                      技術職員 山 地 真 一
[レーザ・ロボット]                 技術職員 楠 瀬 拓 也 
[旋盤]                       技術職員 北 村  達

後期:総合実習
 班別で各工程をローテーションしフェイスジャッキの製作を行う。
 
注意点:
実習報告書40%,平素の学習状況等(課題の仕上がり具合20%,実習態度40%)を60%で総合的に評価する。
機械技術者として必要となる工作・加工方法の理解度や修得の程度について評価する。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 マシニングプログラム NCプログラムについて理解し、ペン描画、加工チェック、問題点検討、修正ができる。
2週 マシニングプログラム NCプログラムについて理解し、ペン描画、加工チェック、問題点検討、修正ができる。
3週 マシニングプログラム NCプログラムについて理解し、ペン描画、加工チェック、問題点検討、修正ができる。
4週 マシニング加工 マシニングセンタの操作方法を理解し、プログラミングや加工が実施できる。
5週 マシニング加工 マシニングセンタの操作方法を理解し、プログラミングや加工が実施できる。
6週 マシニング加工 マシニングセンタの操作方法を理解し、プログラミングや加工が実施できる。
7週 仕上げ 止め金具の製作において、材料切断、けがき、直角出し、穴あけ、ねじ切り、組み立てを実施する。
8週 仕上げ 止め金具の製作において、材料切断、けがき、直角出し、穴あけ、ねじ切り、組み立てを実施する。
2ndQ
9週 仕上げ 止め金具の製作において、材料切断、けがき、直角出し、穴あけ、ねじ切り、組み立てを実施する。
10週 レーザー加工・ロボット レーザー加工機において原理を理解し、また、ティーチング操作による位置移動、補間入力、修正作業、ステップ移動を理解して加工を実施できる。
11週 レーザー加工・ロボット レーザー加工機において原理を理解し、また、ティーチング操作による位置移動、補間入力、修正作業、ステップ移動を理解して加工を実施できる。
12週 レーザー加工・ロボット レーザー加工機において原理を理解し、また、ティーチング操作による位置移動、補間入力、修正作業、ステップ移動を理解して加工を実施できる。
13週 旋盤 平歯車ブランクの製作において、端面削り、円筒削り、段削り、穴あけ、中ぐり加工を実施する。
14週 旋盤 平歯車ブランクの製作において、端面削り、円筒削り、段削り、穴あけ、中ぐり加工を実施する。
15週 旋盤 平歯車ブランクの製作において、端面削り、円筒削り、段削り、穴あけ、中ぐり加工を実施する。
16週
後期
3rdQ
1週 ガイダンス・材料取り フェイスジャッキに必要な部品について理解し、加工工程について説明できる。
シャーリングマシン、帯鋸盤、ラクソーを用いて加工が実施できる。
2週 天板の製作 NCフライス盤を用いて、必要な工具経路をプログラミングし、加工を実施できる。
3週 天板の製作 NCフライス盤を用いて、必要な工具経路をプログラミングし、加工を実施できる。
4週 アングルの製作 フライス盤(らくらくミル)を用いて加工を実施できる。
5週 アングルの製作 フライス盤(らくらくミル)を用いて加工を実施できる。
6週 アームの製作 マシニングセンタを用いて、必要な工具経路をプログラミングし、加工を実施できる。
7週 アームの製作 部品の機能や加工精度を理解し、旋盤を用いて加工を実施できる。
8週 ガイド軸の製作 部品の機能や加工精度を理解し、旋盤を用いて加工を実施できる。
4thQ
9週 ガイド軸押さえの製作 部品の機能や加工精度を理解し、旋盤を用いて加工を実施できる。
10週 ハンドルの製作 部品の機能や加工精度を理解し、旋盤を用いて加工を実施できる。
11週 ハンドルの製作 部品の機能や加工精度を理解し、旋盤を用いて加工を実施できる。
12週 支え軸の製作 部品の機能や加工精度を理解し、旋盤を用いて加工を実施できる。
13週 支え軸の製作 部品の機能や加工精度を理解し、旋盤を用いて加工を実施できる。
14週 組み立て・調整・考察 フェイスジャッキの組み立てを通して、部品の調整および修正を実施する。
15週 組み立て・調整・考察 フェイスジャッキの組み立てを通して、部品の調整および修正を実施する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。4
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。4
鋳物の欠陥について説明できる。4
溶接法を分類できる。4
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。4
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。4
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。4
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4
切削工具材料の条件と種類を説明できる。4
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。3
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。2前10,前11,前12,後1,後15
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。2前10,前11,前12,後1
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。2前10,前11,前12,後1
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。2前7,前8,前9
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。2前7,前8,前9
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。2前7,前8,前9
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。4前7,前8,前9,後1
やすりを用いて平面仕上げができる。4前7,前8,前9,後1
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。4前7,前8,前9,後1
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。4
アーク溶接の基本作業ができる。4
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。4前13,前14,前15,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。4前13,前14,前15,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。4後4,後5
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。4後4,後5
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。4前7,前8,前9
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,後2,後3,後5,後6
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前10,前11,前12,後2,後3,後5,後6

評価割合

報告書成果物取組み態度合計
総合評価割合402040100
基礎的能力0000
専門的能力402040100
分野横断的能力0000