材料学II

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 材料学II
科目番号 0030 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:日本航空技術協会「航空機材料」(日本航空技術協会) 参考書:渡辺義見 他「機械材料学」(コロナ社),富士明良「工業材料入門」(東京電機大学出版)
担当教員 谷脇 雅文

到達目標

【到達目標】
1.機械の部品や構造を構成する主要な材料について,その種類,製法,性質,用途,加工法,特性を調整する処理技術などを理解する。
2.機械の設計・製作に必要な材料の選択,取扱いに必要な基本的な知識・能力を身に着ける。
3.複合材料の特性、評価方法を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械の部品や構造を構成する主要な材料について,その種類,製法,性質,用途,加工法,特性を調整する処理技術などを選択できる。機械の部品や構造を構成する主要な材料について,その種類,製法,性質,用途,加工法,特性を調整する処理技術などを理解する。機械の部品や構造を構成する主要な材料について,その種類,製法,性質,用途,加工法,特性を調整する処理技術などを理解できない。
評価項目2機械の設計・製作に必要な材料の選択,取扱いに必要な基本的な知識・能力を選択できる。機械の設計・製作に必要な材料の選択,取扱いに必要な基本的な知識・能力を身に着ける。機械の設計・製作に必要な材料の選択,取扱いに必要な基本的な知識・能力を身に着けられない。
評価項目3複合材料の特性、評価方法を選択できる。複合材料の特性、評価方法を説明できる。複合材料の特性、評価方法を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 機械や構造物を設計するには,種々の工業材料の特性を熟知し,これを的確に選択することが重要です。本講義では各種機械や輸送機器,特に航空機に使用される材料の特性を,その採用根拠と対応させて理解を深めます。重要な工業材料のみならず,今後普及が予想される先進複合材料についても,実用的な知識を習得します。
授業の進め方・方法:
金属材料、セラミックス、有機材料、複合材料について、その適用例を中心に講義する
注意点:
試験の成績を70%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート・授業態度等)を30%の割合で総合的に評価する。学年の評価は中間と期末の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. 機械材料の概要 [1]:工業材料の体系およびその進歩について学ぶ。
2.金属材料 [2-5]:炭素鋼,高張力鋼,ステンレス鋼の種類と特性を学ぶ。
工業材料の体系を説明できる。
2週 金属材料 [2-5]:炭素鋼,高張力鋼,ステンレス鋼の種類と特性を学ぶ。 炭素鋼、合金鋼の種類と特性を説明できる。
3週 金属材料 [2-5]:炭素鋼,高張力鋼,ステンレス鋼の種類と特性を学ぶ。 ステンレス鋼の種類と特性を説明できる。
4週 金属材料 [7-8]:耐熱合金,超耐熱合金の種類と特性を学ぶ。 超耐熱合金の種類と特性を説明できる。
5週 金属材料 [9-10]:アルミニウム合金の種類と特性を学ぶ。 アルミニウム合金の種類と特性を説明できる。
6週 金属材料 [11-12]:マグネシウム合金,銅合金の種類と特性を学ぶ。 マグネシウム合金、銅合金の種類と特性を説明できる。
7週 金属材料 [13-14]:チタニウム合金の種類と特性を学ぶ。 チタニウム合金の種類と特性を説明できる。
8週 非金属材料 [15-16]:無機材料(セラミックス,ガラス)の種類と特性を学ぶ。 セラミックス、ガラスの種類と特性を説明できる。
2ndQ
9週 非金属材料 [18-20]:有機材料(プラスチック,ゴム)の種類と特性を学ぶ。 プラスチックの種類と特性を説明できる。
10週 非金属材料 [18-20]:有機材料(プラスチック,ゴム)の種類と特性を学ぶ。 ゴムの種類と特性を説明できる。
11週 非金属材料 [21-22]:シーラント,接着剤,塗料の種類と特性を学ぶ。 接着剤、塗料の種類と特性を説明できる。
12週 複合材料 [23-24]:複合材料の基礎および適用例を学ぶ。 複合材料の種類と特性を説明できる。
13週 複合材料 [25-26]:複合材料の理論と力学特性を学ぶ。 複合材料の力学的特性(複合則)を説明できる。
14週 複合材料 [27-28]:複合材料の製法および修理法を学ぶ。 複合材料の製法、修理法を説明できる。
15週 機能材料 [29-30]:形状記憶合金,多孔質材料,傾斜機能材料等の先進機能材料学ぶ。

先進材料の種類を知る。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。3
応力とひずみを説明できる。3
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。3
応力-ひずみ線図を説明できる。3
許容応力と安全率を説明できる。3
材料機械材料に求められる性質を説明できる。3
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。3
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。3
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。3
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。3
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。3
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。3
金属と合金の結晶構造を説明できる。3
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。3
合金の状態図の見方を説明できる。2
塑性変形の起り方を説明できる。3
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。3
鉄鋼の製法を説明できる。3
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。3
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。2
焼きなましの目的と操作を説明できる。3
焼きならしの目的と操作を説明できる。3
焼入れの目的と操作を説明できる。3
焼戻しの目的と操作を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力3000010040
専門的能力3000010040
分野横断的能力1000010020