機械デザインI

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機械デザインI
科目番号 0072 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:森田 鈞「機構学」(実教出版),三田純義他「機械設計法」(コロナ社)
担当教員 赤松 重則

到達目標

【到達目標】
1. 機構の運動(変位,速度,加速度)を理解できる。
2. 機械要素の機能,役割とその使用法ならびに適切な選択法を理解できる。
3. 材料学,材料力学,機械工作法を関連させて,機械要素の具体的利用方法を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実際の機構の運動をモデル化して理解できる。機構の運動を理解できる。機構の運動を理解できない。
評価項目2実際の設計で適切な機械要素を選択できる。機械要素の機能,役割,使用方法と適切な選択法を理解できる。機械要素の機能,役割,使用方法と適切な選択法を理解できない。
評価項目3実際の設計において,機械要素を具体的で適切に適用できる。機械要素の具体的利用方法を理解できる。機械要素の具体的利用方法を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械の運動の基礎を学ぶとともに,機械設計の基礎である機械要素設計について,それに適する材料やその規格,強度および剛性並びにその性能などを習得し,これらを通じて機械設計のセンスを養うことを目標とする。
授業の進め方・方法:
基本事項について講義した後に,演習を通して理解を深めます。講義では基本事項の最低限を説明しますので,自ら教科書を読み理解を深めるように予習・復習を行ってください。必要に応じて材料力学,材料学,製図の教科書を併用してください。
注意点:
試験の成績を80%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を20%の割合で総合的に評価する。学年の評価は前学期中間と前学期末の各期間の評価の平均とする。なお,技術者が身につけるべき専門基礎として,1.機構の速度・加速度の計算法,2.材料の強度計算法の習得度を評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1. 機械設計序論[1]:機械設計を行うエンジニアに必要不可欠な要素について学ぶ。 この授業で学ぶべきことの内容を包括的に理解する。
2週 機械と機構 [2]:機構学の目的と専門語句について学ぶ。 機構学に用いられる専門用語を理解する。瞬間中心と永久中心の違いを理解する。3瞬間中心の定理を理解する。
3週 機構の運動と瞬間中心[3]:瞬間中心の役割と求め方について学び,演習をする。 具体的な機構に対して瞬間中心を求めることができる。
4週 円運動の速度と加速度[4]:機構の運動の基本となる円運動について学び,演習する。 高次の待遇をする瞬間中心を理解する。
5週 剛体上の速度・加速度[5]:分速度,相対速度,角速度の関係について学び,演習する。 分速度の関係,分解法を理解する。
6週 機構の速度[6-7]:分解法,写像法,直接接触における速度・角速度について学び,演習する。 相対速度の関係,写像法を理解する。
7週 機構の速度[6-7]:分解法,写像法,直接接触における速度・角速度について学び,演習する。 直接接触における速度・角速度の関係を理解する。
8週 機械設計の基礎1 [8]:概念設計,基本設計,詳細設計について学ぶ。 設計の流れ,代表的な設計思想について理解する。
4thQ
9週 機械設計の基礎2 [9]:標準数,寸法公差,はめあい,加工精度について学ぶ。 標準数,寸法公差,はめあい,加工精度の意味と必要性を理解する。
10週 強度設計の基礎[10-12]:荷重の種類と材料の引張・圧縮・せん断強さについて学ぶ。 破損の形態、荷重の種類,引張・圧縮強さ,応力ひずみ線図を理解する。
11週 強度設計の基礎[10-12]:荷重の種類と材料の引張・圧縮・せん断強さについて学ぶ。 材料の剪断強さ,金属疲労,応力集中,クリープを理解する。
12週 強度設計の基礎[10-12]:荷重の種類と材料の引張・圧縮・せん断強さについて学ぶ。 許容応力と安全率,ねじりと強さ,断面二次モーメントを理解する。
13週 材料の破壊と強さ[13]:疲労,応力集中,クリープ,許容応力と安全率について学ぶ。 梁の剪断力と曲げモーメント,抵抗曲げモーメントと曲げ応力を理解する。
14週 材料の曲げと強さ1[14-15]:はりのせん断力,曲げモーメント,SFD,BMDについて学ぶ。

断面二次モーメントと断面係数を理解する。
15週 材料の曲げと強さ2[14-15]:はりのせん断力,曲げモーメント,SFD,BMDについて学ぶ。

曲げ応力の求め方を理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計機械設計の方法を理解できる。2後8
標準規格の意義を説明できる。2後9
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。3後11,後13
力学力のモーメントの意味を理解し、計算できる。2後13
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。2
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。2後4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。2後4
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。2後10
応力とひずみを説明できる。2後10
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。2後10
応力-ひずみ線図を説明できる。2後10
許容応力と安全率を説明できる。2後12
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。2後12
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。2後14
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。2後13
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。2後13
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。2後13
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。2後15
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。2後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ小テスト合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力6000001070
専門的能力2000001030
分野横断的能力0000000