概要:
振動モデルにおいてフリーボディダイヤグラムを描き,そこから運動方程式を立式することについて学習します。1自由度系,多自由度系,連続体の振動を対象として,その自由振動と強制振動の解析方法について学習します。
授業の進め方・方法:
機械力学Ⅱでは振動系のモデリングから解析方法までを学び、機械力学演習において多くの演習課題に取り組む。演習では、大学院入学試験、技術士試験に出題されている内容を解く。
注意点:
試験の成績を70%,平素の学習状況等(課題(機械力学演習)・小テスト・レポート等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,通年科目における後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1. 振動工学の基礎[1-2]:質量と重量,慣性質量と慣性モーメント,直線および回転運動の運動方程式,ばね定数,調和振動(100分) |
ニュートンの運動方程式を理解し、簡単な運動のモデリングができる。
|
2週 |
1. 振動工学の基礎[1-2]:質量と重量,慣性質量と慣性モーメント,直線および回転運動の運動方程式,ばね定数,調和振動(100分) |
ニュートンの運動方程式を理解し、簡単な運動のモデリングができる。
|
3週 |
2. 1自由度非減衰振動[3-5]:振動方程式,固有振動数,質量-ばね振動系,単振子,剛体振子,ねじり振動系,曲げ振動系,減速機,レイリー法(300分) |
フリーボディダイヤグラムを図示し、振動方程式が立式できる。
|
4週 |
2. 1自由度非減衰振動[3-5]:振動方程式,固有振動数,質量-ばね振動系,単振子,剛体振子,ねじり振動系,曲げ振動系,減速機,レイリー法(300分) |
ねじり振動系および減速機を含んだ振動系において、振動方程式が立式できる。
|
5週 |
2. 1自由度非減衰振動[3-5]:振動方程式,固有振動数,質量-ばね振動系,単振子,剛体振子,ねじり振動系,曲げ振動系,減速機,レイリー法(300分) |
レーリー法を理解し、振動系の固有振動数が計算できる。
|
6週 |
3. 1自由度減衰振動[6-8]:Kelvin-Voigtモデル,粘性減衰係数,臨界減衰係数,標準形,減衰比と減衰自由振動の解,減衰固有振動数,対数減衰率(300分) |
振動方程式の標準形を理解し、各パラメータの意味を説明できる。
|
7週 |
3. 1自由度減衰振動[6-8]:Kelvin-Voigtモデル,粘性減衰係数,臨界減衰係数,標準形,減衰比と減衰自由振動の解,減衰固有振動数,対数減衰率(300分) |
減衰自由振動の振動解について、複素平面上で解の挙動が理解できる。
|
8週 |
3. 1自由度減衰振動[6-8]:Kelvin-Voigtモデル,粘性減衰係数,臨界減衰係数,標準形,減衰比と減衰自由振動の解,減衰固有振動数,対数減衰率(300分) |
減衰自由振動の振動解について、複素平面上で解の挙動が理解できる。
|
2ndQ |
9週 |
4. 1自由度強制振動[9-11]:過渡振動と定常振動,振幅倍率,共振,力および変位による強制振動,振動伝達率(300分) |
過渡振動と定常振動の違いについて理解し、図示できる。
|
10週 |
4. 1自由度強制振動[9-11]:過渡振動と定常振動,振幅倍率,共振,力および変位による強制振動,振動伝達率(300分) |
定常解を求め、共振現象について説明できる。
|
11週 |
4. 1自由度強制振動[9-11]:過渡振動と定常振動,振幅倍率,共振,力および変位による強制振動,振動伝達率(300分) |
定常解を求め、共振現象について説明できる。
|
12週 |
5. 1自由度過渡振動[12-15]:単位ステップ,単位インパルスおよび正弦波加振,デュアメル積分,ラプラス変換による微分方程式の解(500分) |
種々の入力を関数で表し、過渡応答について説明できる。
|
13週 |
5. 1自由度過渡振動[12-15]:単位ステップ,単位インパルスおよび正弦波加振,デュアメル積分,ラプラス変換による微分方程式の解(500分) |
ラプラス変換を用いて、過渡応答の一般解を求めることができる。
|
14週 |
5. 1自由度過渡振動[12-15]:単位ステップ,単位インパルスおよび正弦波加振,デュアメル積分,ラプラス変換による微分方程式の解(500分) |
ラプラス変換を用いて、過渡応答の一般解を求めることができる。
|
15週 |
5. 1自由度過渡振動[12-15]:単位ステップ,単位インパルスおよび正弦波加振,デュアメル積分,ラプラス変換による微分方程式の解(500分) |
畳み込み積分を理解し、デュアメル積分により解を求める方法が説明できる。
|
16週 |
|
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
6. 2自由度自由振動[16-18]:振動数方程式,固有振動モード,種々の2自由度振動(300分) |
振動方程式のマトリックス表示ができる。固有振動モードが計算できる。
|
2週 |
6. 2自由度自由振動[16-18]:振動数方程式,固有振動モード,種々の2自由度振動(300分) |
振動方程式のマトリックス表示ができる。固有振動モードが計算できる。
|
3週 |
6. 2自由度自由振動[16-18]:振動数方程式,固有振動モード,種々の2自由度振動(300分) |
歯車を有する軸のねじり振動系について振動モードが計算できる。
|
4週 |
7. 2自由度強制振動[19-21]:動吸振器,変位および不釣り合いによる強制振動(300分) |
動吸振器の原理について説明できる。
|
5週 |
7. 2自由度強制振動[19-21]:動吸振器,変位および不釣り合いによる強制振動(300分) |
動吸振器の原理について説明できる。
|
6週 |
7. 2自由度強制振動[19-21]:動吸振器,変位および不釣り合いによる強制振動(300分) |
変位および不釣り合いによる強制振動について説明できる。
|
7週 |
8. 多自由度系の自由振動[22-24]:モード解析,ラグランジュの運動方程式(300分) |
ニュートンの運動方程式により振動方程式を立式し、固有振動モードを計算できる。
|
8週 |
8. 多自由度系の自由振動[22-24]:モード解析,ラグランジュの運動方程式(300分) |
仮想仕事の原理を理解し、ラグランジュの運動方程式によりモデリングができる。
|
4thQ |
9週 |
8. 多自由度系の自由振動[22-24]:モード解析,ラグランジュの運動方程式(300分) |
仮想仕事の原理を理解し、ラグランジュの運動方程式によりモデリングができる。
|
10週 |
9. 連続体の振動Ⅰ[25-27]:弦の振動,波動方程式,モード関数,棒の縦振動,棒のねじり振動(400分) |
弦の横振動について、波動方程式を立式し、n次の固有振動数を求めることができる。
|
11週 |
9. 連続体の振動Ⅰ[25-27]:弦の振動,波動方程式,モード関数,棒の縦振動,棒のねじり振動(400分) |
棒の縦振動について、波動方程式を立式し、n次の固有振動数を求めることができる。
|
12週 |
9. 連続体の振動Ⅰ[25-27]:弦の振動,波動方程式,モード関数,棒の縦振動,棒のねじり振動(400分) |
棒のねじり振動について、波動方程式を立式し、n次の固有振動数を求めることができる。
|
13週 |
10. 連続体の振動Ⅱ[28-30]:はりの曲げ振動(200分)
|
はりの曲げ振動に関する運動方程式を立式できる。
|
14週 |
10. 連続体の振動Ⅱ[28-30]:はりの曲げ振動(200分)
|
はりの曲げ振動に関する運動方程式を立式できる。
|
15週 |
10. 連続体の振動Ⅱ[28-30]:はりの曲げ振動(200分) |
はりの曲げ振動に関する運動方程式を立式できる。
|
16週 |
|
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。 | 3 | 前1,前2 |
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 | 3 | 前1,前2 |
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 3 | 前1,前2 |
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。 | 3 | 前1,前2 |
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。 | 3 | 前1,前2 |
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。 | 3 | 前1,前2 |
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。 | 3 | 前1,前2 |
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。 | 3 | 前4 |
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。 | 3 | 前4 |
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。 | 3 | 前5 |
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。 | 3 | 前4 |
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。 | 3 | 前4 |
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。 | 3 | 後10 |
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。 | 3 | 後11,後12 |
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。 | 3 | 後11,後12 |
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。 | 3 | 後11,後12 |
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。 | 3 | 後13,後14,後15 |
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。 | 3 | 後13,後14,後15 |
振動の種類および調和振動を説明できる。 | 3 | 前2 |
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 3 | 前3,前4,前5,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6 |
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 3 | 前6,前7,前8,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6 |
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 3 | 前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6 |
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 3 | 前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6 |