本講義では,エネルギー工学に深く関わる内燃機関と蒸気プラントを取り上げ,その作動原理の詳細や機能・構造の概要を解説し,関連項目として燃焼の基礎も学ぶ。内容のレベルや範囲としては熱管理士国家試験に対応できる程度の解析力や考察力を目標とする。
概要:
エネルギー工学に関連する熱機関の基本的知識を習得し,実際的な熱計算などの解析的な検討ができるようになることを目標とする。ディーゼル機関やガソリン機関の構造や作動原理,熱効率の考え方を理解し、求められるようにする。また,関連する燃焼の基礎知識を習得。さらに,蒸気プラントの基本であるランキンサイクルや蒸気の基本的性質などを理解し検討できるようにする。
授業の進め方・方法:
指定教科書を参考にしながら、講義ノートを主体にした板書による解説と、自作プリントなどを利用した演習問題により理解度を深める。
注意点:
試験の成績を80%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を20%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。
技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1. エネルギー工学概要[1-2]:エネルギー工学に関連する熱力学や熱機関全般の解説 |
熱機関の概要が把握できる。
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2週 |
1. エネルギー工学概要[1-2]:エネルギー工学に関連する熱力学や熱機関全般の解説 |
熱機関の概要が把握できる。
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3週 |
2. 機関の作動原理(1)[3-4]:ガソリン機関とディーゼル機関 |
ガソリン機関とディーゼル機関の作動原理、構造の違いや両者の長所・短所の比較の上、それぞれの最適用とを理解する。
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4週 |
2. 機関の作動原理(1)[3-4]:ガソリン機関とディーゼル機関 |
ガソリン機関とディーゼル機関の作動原理、構造の違いや両者の長所・短所の比較の上、それぞれの最適用とを理解する。
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5週 |
3. 機関の作動原理(2)[5-6]:4サイクル機関 |
4サイクル機関の作動原理、構造や長所・短所を理解する。
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6週 |
3. 機関の作動原理(2)[5-6]:4サイクル機関 |
4サイクル機関の作動原理、構造や長所・短所を理解する。
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7週 |
4. 機関の作動原理(3)[7-8]:2サイクル機関 |
2サイクル機関の作動原理、構造や長所・短所を理解する。
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8週 |
4. 機関の作動原理(3)[7-8]:2サイクル機関 |
2サイクル機関と4サイクルル機関の作動原理、構造の違いや両者の長所・短所の比較の上、それぞれの最適用とを理解する。
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2ndQ |
9週 |
5. 理論サイクル[9-12]:オットーサイクル,ディーゼルサイクル,サバテサイクル
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理論サイクルとして、オットーサイクル,ディーゼルサイクル,サバテサイクルの概要を知り、理論熱効率や理論平均有効圧の求め方を理解する。
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10週 |
5. 理論サイクル[9-12]:オットーサイクル,ディーゼルサイクル,サバテサイクル |
理論サイクルとして、オットーサイクル,ディーゼルサイクル,サバテサイクルの概要を知り、理論熱効率や理論平均有効圧の求め方を理解する。
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11週 |
5. 理論サイクル[9-12]:オットーサイクル,ディーゼルサイクル,サバテサイクル |
理論サイクルとして、オットーサイクル,ディーゼルサイクル,サバテサイクルの概要を知り、理論熱効率や理論平均有効圧の求め方を理解する。
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12週 |
5. 理論サイクル[9-12]:オットーサイクル,ディーゼルサイクル,サバテサイクル |
理論サイクルとして、オットーサイクル,ディーゼルサイクル,サバテサイクルの概要を知り、理論熱効率や理論平均有効圧の求め方を理解する。
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13週 |
6. 燃料空気サイクルと実機関サイクル[13-14]:理論サイクルと実機関サイクルの関係,その間のサイクル |
理論サイクルと実機関サイクルの関係,その間のサイクルとしての燃料・空気サイクルの各々の関係を理解し、その間の損失の違いを把握する。
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14週 |
6. 燃料空気サイクルと実機関サイクル[13-14]:理論サイクルと実機関サイクルの関係,その間のサイクル |
理論サイクルと実機関サイクルの関係,その間のサイクルとしての燃料・空気サイクルの各々の関係を理解し、その間の損失の違いを把握する。
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15週 |
7. 実機関の性能[15-16]:実機関の各種性能の表し方,考え方 |
理論サイクルと実機関サイクルの関係,その間のサイクルとしての燃料・空気サイクルの各々の関係を理解し、その間の損失の違いを把握する。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
7. 実機関の性能[15-16]:実機関の各種性能の表し方,考え方 |
実機関の各種性能の表し方,考え方を理解する。
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2週 |
8. 機関の構成[17-18] |
実機関の構成として、ガソリン機関の燃焼室の構造や機能、動弁系の構造や機能に関して理解する。
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3週 |
8. 機関の構成[17-18] |
実機関の構成として、ディーゼル機関の燃焼室の構造や機能、動弁系の構造や機能に関して理解する。
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4週 |
9. 燃焼の基礎(1)[19-20]:燃料全般と発熱量計算 |
燃料全般と発熱量計算の方法を理解する
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5週 |
9. 燃焼の基礎(1)[19-20]:燃料全般と発熱量計算 |
燃料全般と発熱量計算の方法を理解する
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6週 |
燃焼の基礎(2)[21-23]:燃焼ガス量と理論燃焼温度 |
理論空気量や燃焼ガス量の求め方を理解し、最終的に理論燃焼温度を求める方法を理解する。
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7週 |
燃焼の基礎(2)[21-23]:燃焼ガス量と理論燃焼温度 |
理論空気量や燃焼ガス量の求め方を理解し、最終的に理論燃焼温度を求める方法を理解する。
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8週 |
燃焼の基礎(2)[21-23]:燃焼ガス量と理論燃焼温度 |
理論空気量や燃焼ガス量の求め方を理解し、最終的に理論燃焼温度を求める方法を理解する。
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4thQ |
9週 |
蒸気プラント(1)[24-26]:蒸気プラントの概要,蒸気の性質と熱的状態量 |
蒸気プラントの概要や蒸気の性質と熱的状態量の求め方を理解する。
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10週 |
蒸気プラント(1)[24-26]:蒸気プラントの概要,蒸気の性質と熱的状態量 |
蒸気プラントの概要や蒸気の性質と熱的状態量の求め方を理解する。
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11週 |
蒸気プラント(1)[24-26]:蒸気プラントの概要,蒸気の性質と熱的状態量 |
蒸気プラントの概要や蒸気の性質と熱的状態量の求め方を理解する。
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12週 |
蒸気プラント(2)[27-28]:ランキンサイクル |
蒸気プラントの基本サイクルであるランキンサイクルの構成を把握し、その理論熱効率の求め方を理解する。
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13週 |
蒸気プラント(2)[27-28]:ランキンサイクル |
蒸気プラントの基本サイクルであるランキンサイクルの構成を把握し、その理論熱効率の求め方を理解する。
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14週 |
蒸気プラント(3)[29-30]:ランキンサイクルの効率改善 |
ランキンサイクルの効率改善の背景を知り、いくつかの効率改善方法を知る。
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15週 |
蒸気プラント(3)[29-30]:ランキンサイクルの効率改善 |
ランキンサイクルの効率改善方法の一つとして、再熱サイクルの理論熱効率の求め方を理解する。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | 熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。 | 3 | |
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。 | 3 | |
熱力学の第一法則を説明できる。 | 3 | |
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。 | 3 | |
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。 | 3 | |
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。 | 3 | |
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。 | 3 | |
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。 | 3 | |
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。 | 3 | |
熱力学の第二法則を説明できる。 | 3 | |
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。 | 3 | |
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。 | 3 | |
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。 | 3 | |
固体、液体および理想気体におけるエントロピーの変化量を計算できる。 | 3 | |
サイクルをT-s線図で表現できる。 | 3 | |
熱の有効エネルギーを説明できる。 | 3 | |
水の等圧蒸発過程を説明できる。 | 3 | |
飽和蒸気、湿り蒸気、過熱蒸気の状態量を計算できる。 | 3 | |
蒸気の状態量を蒸気表および蒸気線図から読み取ることができる。 | 3 | |