創造設計演習

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 創造設計演習
科目番号 1041 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 教科書:林 洋次他「機械製図」(実教出版) 参考資料:適宜プリント等を配付する。
担当教員 土井 克則,吉岡 将孝,北村 一弘,奥村 勇人,鈴木 信行

到達目標

1. 基本的な強度計算により具体的な装置の安全性を評価できる。
2. 理解しやすい設計計算書を作成できる。
3. 丁寧で正確な機械製図ができ,CADで機械製図ができる。
4. 制約条件の下で,要求仕様を満たすためのロボット機構を創造できる。
5. 光・超音波センサ,サーボモーターをマイコンで制御できる。
6. コンピュータシミュレーションに必要なプロセスを理解し,実行できる。
7. コンピュータシミュレーションの結果を適切に解析できる。
8. 各研究テーマに関する問題解決のためのアプローチ法が分かる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1小型軽量化を考慮した強度計算により具体的な装置の安全性を評価できる.基本的な強度計算により具体的な装置の安全性を評価できる。基本的な強度計算により具体的な装置の安全性を評価できない。
評価項目2計画図設計を考慮した設計計算を作成できる.理解しやすい設計計算書を作成できる。理解しやすい設計計算書を作成できない。
評価項目3実際の加工効率や経済性を考慮した機械製図,CAD製図ができる.丁寧で正確な機械製図ができ,CADで機械製図ができる。丁寧で正確な機械製図ができず,CADで機械製図ができない。
評価項目4制約条件の下で,要求仕様を満たすためのロボット機構を最適に創造できる。制約条件の下で,要求仕様を満たすためのロボット機構を創造できる。制約条件の下で,要求仕様を満たすためのロボット機構を創造できない。
評価項目5光・超音波センサ,サーボモーターをマイコンで最適に制御できる。光・超音波センサ,サーボモーターをマイコンで制御できる。光・超音波センサ,サーボモーターをマイコンで制御できない。
評価項目6コンピュータシミュレーションに必要なプロセスを創造し,実行できる。コンピュータシミュレーションに必要なプロセスを理解し,実行できる。コンピュータシミュレーションに必要なプロセスを理解できず,実行できない。
評価項目7コンピュータシミュレーションの結果を適切に解析して、応用できる。コンピュータシミュレーションの結果を適切に解析できる。コンピュータシミュレーションの結果を適切に解析できない。
評価項目8各研究テーマに関する問題解決のためのアプローチ法を実践できる。各研究テーマに関する問題解決のためのアプローチ法が分かる。各研究テーマに関する問題解決のためのアプローチ法が分からない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1(2) (i) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
技術者は今,高度な専門知識を有しているのはもちろんのこと,豊かな創造力を持ち,即戦力となることが社会から求められています。創造設計演習ではこれまで学習した専門知識を総動員し,各自の創造力を鍛え,発揮しながら与えられた課題の解決を行います。
[第1課題]機械デザイン,材料力学,工作法,工作実習などの専門知識と経験を総合し,設計から製作までの流れを体得し,専門知識を融合させた応用力と実践力を養うことを目的とします。
[第2課題]制約条件の下で,要求仕様を満たすための設計プロセスおよびその評価方法を,ロボット製作を通して習得することを目的とします。
[第3課題]学生を少人数のグループに分けて各研究室に仮配属し,与えられた研究テーマに関する基礎知識の習得,問題解決方法の基礎を養うことを目的とします。
授業の進め方・方法:
[第1課題]設計計算に必要なポイントを講義し,各自に与えられた仕様について演習形式で設計を進める。自らの設計仕様に従った計画図を作製し,計画図をもとにCAD製図により部品図と組立図の作製を行う。
[第2課題]「ロボットの設計と製作」「コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化」の2テーマに別れ,設計・製作・評価を行う。
[第3課題]各研究室の課題に取り組み,5年生の卒業研究発表会の聴講,日誌,レポートを提出する。
注意点:
[第1課題]:計算書及び提出図面を80%,課題の提出状況等(課題に取り組む能力など)を20%の割合で総合的に評価する。この評価は,学習・教育到達目標(C)の評価基準にする。
[第2課題]:提出レポートを60%,課題への取り組み状況(競技結果など)を40%の割合で総合的に評価する。この評価は,学習・教育到達目標(F)の評価基準にする。
[第3課題]:担当教員が,提出レポートを60%,課題への取り組み状況を40%で総合的に評価する。この評価は,学習・教育到達目標(C)の評価基準にする。
各学期の成績は学年始めからの中間及び期末を平均して評価し,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を総合的に評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 [第1課題]平歯車減速機
1. 設計計算書の作成[1-4]:機能計算による主要寸法をもとに設計計算書を作成する。
1. 設計計算書の作成[1-4]:機能計算による主要寸法をもとに設計計算書を作成できる。
2週 1. 設計計算書の作成[1-4]:機能計算による主要寸法をもとに設計計算書を作成する。
1. 設計計算書の作成[1-4]:機能計算による主要寸法をもとに設計計算書を作成できる。
3週 1. 設計計算書の作成[1-4]:機能計算による主要寸法をもとに設計計算書を作成する。
1. 設計計算書の作成[1-4]:機能計算による主要寸法をもとに設計計算書を作成できる。
4週 1. 設計計算書の作成[1-4]:機能計算による主要寸法をもとに設計計算書を作成する。
1. 設計計算書の作成[1-4]:機能計算による主要寸法をもとに設計計算書を作成できる。
5週 2. 計画図の作製[5-7]:設計計算書の結果から具体的な組立図を製図する。 2. 計画図の作製[5-7]:設計計算書の結果から具体的な組立図を製図できる。
6週 2. 計画図の作製[5-7]:設計計算書の結果から具体的な組立図を製図する。 2. 計画図の作製[5-7]:設計計算書の結果から具体的な組立図を製図できる。
7週 2. 計画図の作製[5-7]:設計計算書の結果から具体的な組立図を製図する。 2. 計画図の作製[5-7]:設計計算書の結果から具体的な組立図を製図できる。
8週 3. 製作図の作製[8-15]:組立図をもとに部品図をCADにより作製する。 3. 製作図の作製[8-15]:組立図をもとに部品図をCADにより作製できる。
2ndQ
9週 3. 製作図の作製[8-15]:組立図をもとに部品図をCADにより作製する。 3. 製作図の作製[8-15]:組立図をもとに部品図をCADにより作製できる。
10週 3. 製作図の作製[8-15]:組立図をもとに部品図をCADにより作製する。 3. 製作図の作製[8-15]:組立図をもとに部品図をCADにより作製できる。
11週 3. 製作図の作製[8-15]:組立図をもとに部品図をCADにより作製する。 3. 製作図の作製[8-15]:組立図をもとに部品図をCADにより作製できる。
12週 3. 製作図の作製[8-15]:組立図をもとに部品図をCADにより作製する。 3. 製作図の作製[8-15]:組立図をもとに部品図をCADにより作製できる。
13週 3. 製作図の作製[8-15]:組立図をもとに部品図をCADにより作製する。 3. 製作図の作製[8-15]:組立図をもとに部品図をCADにより作製できる。
14週 3. 製作図の作製[8-15]:組立図をもとに部品図をCADにより作製する。 3. 製作図の作製[8-15]:組立図をもとに部品図をCADにより作製できる。
15週 3. 製作図の作製[8-15]:組立図をもとに部品図をCADにより作製する。 3. 製作図の作製[8-15]:組立図をもとに部品図をCADにより作製できる。
16週
後期
3rdQ
1週 [第2課題](2コースで別々に実施)
ロボットの設計と製作
1. ガイダンス[16-17]:LEGO Mindstorm NXTの構成とプログラミングについて学ぶ。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
1.機体設計[16-19]:3DCADによって機体形状を設計する。
ロボットの設計と製作
1. ガイダンス[16-17]:LEGO Mindstorm NXTの構成とプログラミングについて理解できる。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
1.機体設計[16-19]:3DCADによって機体形状を設計できる。
2週 ロボットの設計と製作
1. ガイダンス[16-17]:LEGO Mindstorm NXTの構成とプログラミングについて学ぶ。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
1.機体設計[16-19]:3DCADによって機体形状を設計する。
ロボットの設計と製作
1. ガイダンス[16-17]:LEGO Mindstorm NXTの構成とプログラミングについて理解できる。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
1.機体設計[16-19]:3DCADによって機体形状を設計できる。
3週 ロボットの設計と製作
2. ライントレースロボット[18-21]:マシン製作と走行性能評価,タイムトライアル を行う。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
1.機体設計[16-19]:3DCADによって機体形状を設計する。
ロボットの設計と製作
2. ライントレースロボット[18-21]:マシン製作と走行性能評価ができて,タイムトライアル を行うことができる。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
1.機体設計[16-19]:3DCADによって機体形状を設計できる。
4週 ロボットの設計と製作
2. ライントレースロボット[18-21]:マシン製作と走行性能評価,タイムトライアル を行う。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
1.機体設計[16-19]:3DCADによって機体形状を設計する。
ロボットの設計と製作
2. ライントレースロボット[18-21]:マシン製作と走行性能評価ができて,タイムトライアル を行うことができる。
5週 ロボットの設計と製作
2. ライントレースロボット[18-21]:マシン製作と走行性能評価,タイムトライアル を行う。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
2.CFD[20-22]:コンピュータシミュレーション(流体解析)によって空力性能を計算する。
ロボットの設計と製作
2. ライントレースロボット[18-21]:マシン製作と走行性能評価ができて,タイムトライアル を行うことができる。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
2.CFD[20-22]:コンピュータシミュレーション(流体解析)によって空力性能を計算することができる。
6週 ロボットの設計と製作
2. ライントレースロボット[18-21]:マシン製作と走行性能評価,タイムトライアル を行う。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
2.CFD[20-22]:コンピュータシミュレーション(流体解析)によって空力性能を計算する。
ロボットの設計と製作
2. ライントレースロボット[18-21]:マシン製作と走行性能評価ができて,タイムトライアル を行うことができる。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
2.CFD[20-22]:コンピュータシミュレーション(流体解析)によって空力性能を計算することができる。
7週 ロボットの設計と製作
3. 相撲ロボット競技[22-24]:戦略立案,マシン製作,性能評価,競技会,PDCAによる改良を行う。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
2.CFD[20-22]:コンピュータシミュレーション(流体解析)によって空力性能を計算する。
ロボットの設計と製作
3. 相撲ロボット競技[22-24]:戦略立案,マシン製作,性能評価ができて,競技会を行うことで,PDCAによる改良を行うことができる。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
2.CFD[20-22]:コンピュータシミュレーション(流体解析)によって空力性能を計算することができる。
8週 ロボットの設計と製作
3. 相撲ロボット競技[22-24]:戦略立案,マシン製作,性能評価,競技会,PDCAによる改良を行う。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
3.風洞実験[23-24]:3Dプリンタで製作した模型で実験し,計算結果の妥当性を評価する。
ロボットの設計と製作
3. 相撲ロボット競技[22-24]:戦略立案,マシン製作,性能評価ができて,競技会を行うことで,PDCAによる改良を行うことができる。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
3.風洞実験[23-24]:3Dプリンタで製作した模型で実験し,計算結果の妥当性を評価できる。
4thQ
9週 ロボットの設計と製作
3. 相撲ロボット競技[22-24]:戦略立案,マシン製作,性能評価,競技会,PDCAによる改良を行う。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
3.風洞実験[23-24]:3Dプリンタで製作した模型で実験し,計算結果の妥当性を評価する。
ロボットの設計と製作
3. 相撲ロボット競技[22-24]:戦略立案,マシン製作,性能評価ができて,競技会を行うことで,PDCAによる改良を行うことができる。
コンピュータシミュレーションによる飛行機の設計と高性能化
3.風洞実験[23-24]:3Dプリンタで製作した模型で実験し,計算結果の妥当性を評価できる。
10週 [第3課題]卒業研究仮配属
1. 各研究テーマに関する課題[25-30]:問題解決のためのアプローチ法について学ぶ。
1. 各研究テーマに関する課題[25-30]:問題解決のためのアプローチ法が分かる。
11週 1. 各研究テーマに関する課題[25-30]:問題解決のためのアプローチ法について学ぶ。 1. 各研究テーマに関する課題[25-30]:問題解決のためのアプローチ法が分かる。
12週 1. 各研究テーマに関する課題[25-30]:問題解決のためのアプローチ法について学ぶ。 1. 各研究テーマに関する課題[25-30]:問題解決のためのアプローチ法が分かる。
13週 1. 各研究テーマに関する課題[25-30]:問題解決のためのアプローチ法について学ぶ。 1. 各研究テーマに関する課題[25-30]:問題解決のためのアプローチ法が分かる。
14週 1. 各研究テーマに関する課題[25-30]:問題解決のためのアプローチ法について学ぶ。 1. 各研究テーマに関する課題[25-30]:問題解決のためのアプローチ法が分かる。
15週 1. 各研究テーマに関する課題[25-30]:問題解決のためのアプローチ法について学ぶ。 1. 各研究テーマに関する課題[25-30]:問題解決のためのアプローチ法が分かる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。2
製図用具を正しく使うことができる。3
線の種類と用途を説明できる。3
物体の投影図を正確にかくことができる。3
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。2
図形を正しく描くことができる。3
図形に寸法を記入することができる。3
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。3前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
CADシステムの役割と構成を説明できる。3前8,前9
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。3前8,前9
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。3前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。3前1,前2,前3,前4
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプなどの部品図と組立図を作成できる。3前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
機械設計機械設計の方法を理解できる。2
標準規格の意義を説明できる。2
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。2
軸の種類と用途を理解し、適用できる。2
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。3
キーの強度を計算できる。3
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。2
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。3
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。3
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。3
歯車列の速度伝達比を計算できる。3
力学周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。3
動力の意味を理解し、計算できる。3
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。3
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。3
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。3
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。3
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。3
専門的能力の実質化PBL教育PBL教育工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。3
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。4
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。4
状況分析の結果、問題(課題)を明確化することができる。3
各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。2
各種の発想法、計画立案手法を用い、より効率的、合理的にプロジェクトを進めることができる。3

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合03000070100
基礎的能力0000000
専門的能力03000070100
分野横断的能力0000000