概要:
フーリエ解析と雑音理論を要約し,アナログ通信方式からデジタル通信方式の基礎理論,フェーディングの統計的取扱い等を論じることで通信工学の基礎的なことを学ぶ。これらにより,「基礎学力を確実なものとし,応用能力を身に付けさせる」ことを目標とする。
この科目は企業で衛星通信・移動体通信の開発に携わっていた教員が,その経験を活かし,デジタル通信方式の基盤技術ならびに設計手法等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
基本的な情報理論や通信方式,雑音について例を挙げながら教授する。また,何回に分けて演習レポートを与え,学生の理解度と平常評価の一助とする。
注意点:
試験の成績を60 %,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を40 %の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,通年科目における後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
オリエンテーション(学習目的,到達目標,学習方法の指導)[1] |
「通信システムとは何か」 というGenericな理解を得る目標を理解できる。
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2週 |
信号の表現と伝送[2-4]:アナログとデジタルの扱い方,情報メディアの基本的な考え方について学ぶ。 |
情報メディアの概念を説明できる。
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3週 |
信号の表現と伝送[2-4]:アナログとデジタルの扱い方,情報メディアの基本的な考え方について学ぶ。 |
情報メディアの諸量を説明できる。
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4週 |
信号の表現と伝送[2-4]:アナログとデジタルの扱い方,情報メディアの基本的な考え方について学ぶ。 |
情報メディアの諸量を算出できる。
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5週 |
振幅変調と周波数変調[5-8]:振幅変調DSB,SSB,信号対雑音電力比,時分割多重,周波数分割多重,周波数変調と位相変調,狭帯域FMと広帯域FM,信号対雑音電力比とエンファシスについて学ぶ。 |
AM,FM,PMの概念を説明できる。
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6週 |
振幅変調と周波数変調[5-8]:振幅変調DSB,SSB,信号対雑音電力比,時分割多重,周波数分割多重,周波数変調と位相変調,狭帯域FMと広帯域FM,信号対雑音電力比とエンファシスについて学ぶ。 |
FDM,TDMの基本構成を説明できる。
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7週 |
振幅変調と周波数変調[5-8]:振幅変調DSB,SSB,信号対雑音電力比,時分割多重,周波数分割多重,周波数変調と位相変調,狭帯域FMと広帯域FM,信号対雑音電力比とエンファシスについて学ぶ。 |
FDM,TDMの特徴を説明できる。
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8週 |
振幅変調と周波数変調[5-8]:振幅変調DSB,SSB,信号対雑音電力比,時分割多重,周波数分割多重,周波数変調と位相変調,狭帯域FMと広帯域FM,信号対雑音電力比とエンファシスについて学ぶ。 |
SN,CN比を説明できる。
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2ndQ |
9週 |
デジタル変調[9-15]:標本化定理,パルス変調(PWM, PPM, PCM),量子化雑音,時分割多重,デジタル変調(ASK, FSK, PSK),符号誤り率,M進符号,QAMについて学ぶ。 |
標本化定理の条件を説明できる。
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10週 |
デジタル変調[9-15]:標本化定理,パルス変調(PWM, PPM, PCM),量子化雑音,時分割多重,デジタル変調(ASK, FSK, PSK),符号誤り率,M進符号,QAMについて学ぶ。 |
パルス変調の各特徴を説明できる。
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11週 |
デジタル変調[9-15]:標本化定理,パルス変調(PWM, PPM, PCM),量子化雑音,時分割多重,デジタル変調(ASK, FSK, PSK),符号誤り率,M進符号,QAMについて学ぶ。 |
離散化,量子化,符号化の概念を説明できる。
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12週 |
デジタル変調[9-15]:標本化定理,パルス変調(PWM, PPM, PCM),量子化雑音,時分割多重,デジタル変調(ASK, FSK, PSK),符号誤り率,M進符号,QAMについて学ぶ。 |
ASK,FSK,PSKの概念を説明できる。
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13週 |
デジタル変調[9-15]:標本化定理,パルス変調(PWM, PPM, PCM),量子化雑音,時分割多重,デジタル変調(ASK, FSK, PSK),符号誤り率,M進符号,QAMについて学ぶ。 |
ASK,FSK,PSKの特徴を説明できる。
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14週 |
デジタル変調[9-15]:標本化定理,パルス変調(PWM, PPM, PCM),量子化雑音,時分割多重,デジタル変調(ASK, FSK, PSK),符号誤り率,M進符号,QAMについて学ぶ。 |
QAMの特徴を説明できる。
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15週 |
デジタル変調[9-15]:標本化定理,パルス変調(PWM, PPM, PCM),量子化雑音,時分割多重,デジタル変調(ASK, FSK, PSK),符号誤り率,M進符号,QAMについて学ぶ。 |
デジタル変調のBERの特徴を説明できる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
フィルタ[16]:準最適フィルタと最適フィルタの構成法について学ぶ。 |
準最適フィルタと最適フィルタの構成法について説明できる。
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2週 |
アクセス制御[17-19]:アクセス系における多重化技術と高能率符号化技術について学ぶ。 |
アクセス系における多重化技術の概念について説明できる。
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3週 |
アクセス制御[17-19]:アクセス系における多重化技術と高能率符号化技術について学ぶ。 |
アクセス系におけるFDMA,TDMA,CDMAの特徴について説明できる。
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4週 |
アクセス制御[17-19]:アクセス系における多重化技術と高能率符号化技術について学ぶ。 |
1次変調の高能率符号化についてまとめることができる。
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5週 |
電波法[20-23]:電波法(総論,無線局の免許,無線設備,無線機器型式検定,技術基準適合証明)について学ぶ。 |
電波法の基本項目について理解できる。
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6週 |
電波法[20-23]:電波法(総論,無線局の免許,無線設備,無線機器型式検定,技術基準適合証明)について学ぶ。 |
電波法の基本項目について理解できる。
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7週 |
電波法[20-23]:電波法(総論,無線局の免許,無線設備,無線機器型式検定,技術基準適合証明)について学ぶ。 |
電波法の基本項目について理解できる。
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8週 |
電波法[20-23]:電波法(総論,無線局の免許,無線設備,無線機器型式検定,技術基準適合証明)について学ぶ。 |
電波法の基本項目について理解できる。
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4thQ |
9週 |
通信路問題 [24-27]:無線通信(モバイルコンピューティング),衛星通信,フェーディング,通信路,統計的性質と符号誤り率,ダイバーシティ受信について学ぶ。 |
モバイル通信の干渉問題について概念を説明できる。
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10週 |
通信路問題 [24-27]:無線通信(モバイルコンピューティング),衛星通信,フェーディング,通信路,統計的性質と符号誤り率,ダイバーシティ受信について学ぶ。 |
フェーディングの特性について説明できる。
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11週 |
通信路問題 [24-27]:無線通信(モバイルコンピューティング),衛星通信,フェーディング,通信路,統計的性質と符号誤り率,ダイバーシティ受信について学ぶ。 |
フェーディング対策技術について説明できる。
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12週 |
通信路問題 [24-27]:無線通信(モバイルコンピューティング),衛星通信,フェーディング,通信路,統計的性質と符号誤り率,ダイバーシティ受信について学ぶ。 |
モバイル通信技術のCSMAについて説明できる。
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13週 |
通信方式の数学基礎[28-30]:通信方式の基礎となる,フーリエ級数,デルタ関数,線形系の伝達関数,フーリエ変換,相関関数,確率分布・密度関数,多変数の確率密度関数,ランダム変数解析,電力スペクトル密度,ガウス雑音の基礎について学ぶ。 |
通信方式の数学的な基礎項目について理解できる。
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14週 |
通信方式の数学基礎[28-30]:通信方式の基礎となる,フーリエ級数,デルタ関数,線形系の伝達関数,フーリエ変換,相関関数,確率分布・密度関数,多変数の確率密度関数,ランダム変数解析,電力スペクトル密度,ガウス雑音の基礎について学ぶ。 |
通信方式の数学的な基礎項目について理解できる。
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15週 |
通信方式の数学基礎[28-30]:通信方式の基礎となる,フーリエ級数,デルタ関数,線形系の伝達関数,フーリエ変換,相関関数,確率分布・密度関数,多変数の確率密度関数,ランダム変数解析,電力スペクトル密度,ガウス雑音の基礎について学ぶ。 |
通信方式の数学的な基礎項目について理解できる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | コンピュータシステム | ネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。 | 2 | |
集中処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。 | 2 | |
分散処理システムについて、特徴と代表的な例を説明できる。 | 2 | |