電気工学実験I

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 電気工学実験I
科目番号 0004 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電気情報工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 教科書:自作「機械加工実習指導書」,「電気工学実験指導書」
担当教員 山口 巧,芝 治也,中田 祐樹

到達目標

1.機械加工の基礎が体得できていること。
2.電気計測の基礎が体得できていること。
3.自分たちで考え,協力的に実験を行う姿勢ができていること。
4.実験結果を報告書にまとめる基本的な技法や表現力が身についていること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
機械加工の基礎が体得できている。理想的な仕上げを意識した機械加工が行える。基礎的な機械加工が行える。基礎的な機械加工が行えない。
電気計測の基礎が体得できている。指導書等を参照しなくても基礎的な電気計測が行えいる。指導書を参照して基礎的な電気計測が行える。指導書を参照しても基礎的な電気計測が行えない。
自分たちで考えて協働作業ができる。お互いが連携することでより効率的な実験や作業が行える。各人が役割を分担して実験や作業が行える。自分に割り当てられた役割をまっとうできない。
報告書を執筆する技法と表現力が身についている。技術系の表現技法に従い,実験結果を客観的に正しく表現し,自分なりの考察を記述できる。技術系の表現技法に従い,実験結果を客観的に正しく表現できる。技術系の表現技法に従い,実験結果を客観的に正しく表現できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気工学実験の初年度として,電気技術者に必要な機械工作法の基礎を習得させるとともに,電気計測機器の基本的な使用法を習得させる。また,実験報告書を提出させ,正しい表現能力を身につける。
授業の進め方・方法:
前学期:加工機械の操作法の理解度および技術を習得する。グループに分かれて各種の機械加工を2,3週間ローテーションで学ぶ。
後学期:電気計測の基本的な技能を習得する。グループに分かれて各種の電気計測を2,3週間ローテーションで学ぶ。
注意点:
前学期:加工機械の操作法の理解度および技術の習得の程度を50%,実習報告書の評価および作品の仕上がり具合を40%,平素の作業への取り具合を10%として総合的に評価する。
後学期:提出された報告書の評価を80%,平素の実験への取り組み具合を10%,実技試験,筆記試験の評価を10%として総合的に評価する。
電気技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を報告書および平素の取り組み状況により評価する。
必要な報告書が全て提出されていない場合には,単位を認定しない。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション(機械加工実習)[1] 実験実習の進め方と評価方法を理解する。安全管理のために実験実習時に留意すべきことを理解する。
2週 機械加工実習(鋳造,溶接,旋盤,諸機械,仕上げ)Ⅰ[2-4] 鋳造・溶接・旋盤・諸機械・仕上げのいずれかの工程を実習し,作業方法を理解する。(第1工程:第1週目)
3週 機械加工実習(鋳造,溶接,旋盤,諸機械,仕上げ)Ⅰ[2-4] 鋳造・溶接・旋盤・諸機械・仕上げのいずれかの工程を実習し,作業方法を理解する。(第1工程:第2週目)
4週 機械加工実習(鋳造,溶接,旋盤,諸機械,仕上げ)Ⅰ[2-4] 鋳造・溶接・旋盤・諸機械・仕上げのいずれかの工程を実習し,作業方法を理解する。(第1工程:第3週目)
5週 機械加工実習(鋳造,溶接,旋盤,諸機械,仕上げ)Ⅱ[5-7] 工程を変えて2-4週と同様(第2工程:第1週目)
6週 機械加工実習(鋳造,溶接,旋盤,諸機械,仕上げ)Ⅱ[5-7] 工程を変えて2-4週と同様(第2工程:第2週目)
7週 機械加工実習(鋳造,溶接,旋盤,諸機械,仕上げ)Ⅱ[5-7] 工程を変えて2-4週と同様(第2工程:第2週目)
8週 機械加工実習(鋳造,溶接,旋盤,諸機械,仕上げ)Ⅲ[8-10] 工程を変えて2-4週と同様(第3工程:第1週目)
2ndQ
9週 機械加工実習(鋳造,溶接,旋盤,諸機械,仕上げ)Ⅲ[8-10] 工程を変えて2-4週と同様(第3工程:第2週目)
10週 機械加工実習(鋳造,溶接,旋盤,諸機械,仕上げ)Ⅲ[8-10] 工程を変えて2-4週と同様(第3工程:第3週目)
11週 機械加工実習(鋳造,溶接,旋盤,諸機械,仕上げ)Ⅳ[11-13] 工程を変えて2-4週と同様(第4工程:第1週目)
12週 機械加工実習(鋳造,溶接,旋盤,諸機械,仕上げ)Ⅳ[11-13] 工程を変えて2-4週と同様(第4工程:第2週目)
13週 機械加工実習(鋳造,溶接,旋盤,諸機械,仕上げ)Ⅳ[11-13] 工程を変えて2-4週と同様(第4工程:第3週目)
14週 機械加工実習(鋳造,溶接,旋盤,諸機械,仕上げ)Ⅴ[14-15] 工程を変えて2-4週と同様(第5工程:第1週目)
15週 機械加工実習(鋳造,溶接,旋盤,諸機械,仕上げ)Ⅴ[14-15] 工程を変えて2-4週と同様(第5工程:第2週目)
16週
後期
3rdQ
1週 オリエンテーション(電気工学実験)[16] 実験実習の進め方と評価方法を理解する。安全管理のために実験実習時に留意すべきことを理解する。
2週 電気工学実験Ⅰ(レポート指導,電気電子素子,電圧降下法,電圧計・電流計の原理)[17-20] 報告書作成手順と電気工学実験の基礎知識を理解する。
3週 電気工学実験Ⅰ(レポート指導,電気電子素子,電圧降下法,電圧計・電流計の原理)[17-20] 電気部品の特性と測定器具の取り扱いを理解する。
4週 電気工学実験Ⅰ(レポート指導,電気電子素子,電圧降下法,電圧計・電流計の原理)[17-20] 電圧降下法を用いて抵抗値を測定し,結線方法の使い分けを理解する。
5週 電気工学実験Ⅰ(レポート指導,電気電子素子,電圧降下法,電圧計・電流計の原理)[17-20] 報告書の添削を受け,表現技法を理解する。
6週 電気工学実験Ⅱ(分流器・倍率機,オシロスコープⅠ,キャパシタンス,テスタ)[21-24] グループで一つ目のテーマを実験する。(テーマは2,3グループ単位で三週間周期のローテーション)
7週 電気工学実験Ⅱ(分流器・倍率機,オシロスコープⅠ,キャパシタンス,テスタ)[21-24] グループで二つ目のテーマを実験し,測定技能を理解する。
8週 電気工学実験Ⅱ(分流器・倍率機,オシロスコープⅠ,キャパシタンス,テスタ)[21-24] グループで三つ目のテーマを実験し,測定技能を理解する。
4thQ
9週 電気工学実験Ⅱ(分流器・倍率機,オシロスコープⅠ,キャパシタンス,テスタ)[21-24] グループで四つ目のテーマを実験し,測定技能を理解する。
10週 電気工学実験Ⅲ(交流回路,オシロスコープⅡ,TTL・IC,直流ブリッジ)[25-28] 次の実験テーマローテーションに移り,一つ目のテーマを実験し,測定技能を理解する。
11週 電気工学実験Ⅲ(交流回路,オシロスコープⅡ,TTL・IC,直流ブリッジ)[25-28] 二つ目のテーマを実験し,測定技能を理解する。
12週 電気工学実験Ⅲ(交流回路,オシロスコープⅡ,TTL・IC,直流ブリッジ)[25-28] 三つ目のテーマを実験し,測定技能を理解する。
13週 電気工学実験Ⅲ(交流回路,オシロスコープⅡ,TTL・IC,直流ブリッジ)[25-28] 四つ目のテーマを実験し,測定技能を理解する。
14週 筆記試験と実技試験[29]
実技試験と筆記試験を行う。
15週 工場見学[30] 近隣の企業工場等を見学し,製造業務の実際を理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。2
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。2
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。2
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。2
直流回路論における諸定理について実験を通して理解する。1
交流回路論における諸現象について実験を通して理解する。1
論理回路の動作について実験結果を考察できる。1

評価割合

技能の習得報告書と成果物取組具合筆記・実技試験合計
総合評価割合501202010200
機械工作実習5040100100
電気工学実験0801010100