エレクトロニクス実装工学

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 エレクトロニクス実装工学
科目番号 0042 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 参考書:田原淳一郎「Processingプログラミング入門」(株式会社カットシステム), 神崎康宏「Arduinoで計る,測る,量る」(CQ出版社),Massimo Banzi,Michael Shiloh著,船田巧 訳「Arduinoをはじめよう」(オライリー・ジャパン)
担当教員 岡村 修司

到達目標

1. 産業財産権を理解し,特許権を説明できる。
2.オープンソースソフトウェア,オープンソースハードウェアの概要を理解し,適切に利用できる。
3. Arduinoを用いて情報を読み取り,外部に働きかけるプログラムを開発できる。
4. Processingを用いて,オブジェクト指向プログラムの開発ができる。
5.ArduinoとProcessingを連携させ,通信を行うシステムを開発することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1産業財産権の中での特許権の位置づけを説明でき,さらに,特許請求に必要な特許要件を説明できる。産業財産権の中での特許権の位置づけを説明できる。産業財産権の中での特許権の位置づけを説明できない。
評価項目2オープソースソフトウェア,オープンソースハードウェアの概要を理解し,適切に利用できる。オープンソースソフトウェア,オープンソースハードウェアの概要を理解し,説明できる。オープンソースソフトウェア,オープンソースハードウェアの概要を説明できない。
評価項目3Arduinoを用いて情報を読み取り,外部に働きかけるプログラムを開発できる。Arduinoを用いた基本的なプログラムを開発できる。Arduinoを用いたプログラムを開発できない。
評価項目4Processingを用いてオブジェクト指向プログラミングの概要を理解し,その開発ができる。Processingを用いて基本的なプログラムが開発できる。Processingを用いたプログラムを開発できない。
評価項目5ArduinoとProcessing間の通信の仕組みを理解し,通信を行うプログラムを開発することが出来る。ArduinoとProcessing間の通信の仕組みを説明できる。ArduinoとProcessing間の通信の仕組みを説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (D) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 Arduinoと周辺装置との間でデータの入出力を行い,そのためのプログラムを開発することで,これまでに習得した電気,情報処理に関する原理がどのように機器に活用されているのかを学び,実装する能力を養う。Processingを用いて,オブジェクト指向プログラミングによるプログラム開発を学ぶ。これらのプログラム間で通信を行うプログラムを開発し,現実世界におけるデータの入力・処理・出力を行うシステムの開発手法を学ぶ。これらにより,論理的思考能力,基礎技術の応用力,問題解決能力の向上を目指す。
授業の進め方・方法:
基本的な内容を説明した後,演習を行う。演習の内容はレポートとしてまとめる。演習では,ノートPCを使用する。教科書は用いず,必要な情報は板書と配布物により提供する。
注意点:
試験の成績70%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。成績評価は,後学期中間と学年末の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,知的財産権と産業財産権 授業の目的・概要,到達目標を理解する。
知的財産権および産業財産権について理解する。
2週 意匠権,商標権 意匠権制度および商標権制度について理解する。
3週 実用新案権,特許権 実用新案権制度および特許権制度について理解する。
4週 オープンソースソフトウェア,オープンソースハードウェア オープンソースソフトウェアおよびオープンソースハードウェアの概要を理解する。
5週 Arduino入門 Arduinoの概要を理解する。
6週 Arduino IDEのインストールと設定 Arduino IDEのインストール,設定を行う。
7週 LEDの点灯 LEDを点滅させるスケッチを作成することができる。
8週 アナログ入出力 アナログ入力,アナログ出力を行うスケッチを作成する。
4thQ
9週 LCDの表示 LCDモジュールを表示装置として活用するスケッチを作成する。
10週 センサによる測定 センサとデータの入出力を行うスケッチを作成する。
11週 Processing入門 Processingの概要を理解し,IDEのインストールおよび設定を行う。
12週 イベント処理 マウスやキーボードからのイベントを処理する仕組みを理解し,プログラムが作成できる。
13週 オブジェクト指向プログラミング オブジェクト指向の考え方と,プログラム開発の方法を理解し,プログラムが作成できる。
14週 ネットワーク通信 TCP/IPによる通信プログラムを作成する。
15週 ArduinoとProcessing間の情報共有 ArduinoとProcessingの連携の仕組みを理解し,情報を共有するプログラムが作成できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシーコンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3後10,後11
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3後8,後9,後10,後11
コンピュータにおける初歩的な演算の仕組みを理解できる。2後10,後11
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。3後6
計測精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。2後10,後11
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。3後8,後9
オシロスコープを用いた波形観測(振幅、周期、周波数)の方法を説明できる。3後5
情報基本的なアルゴリズムを理解し、図式表現できる。3後12,後13,後14,後15
整数、小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3後10,後11,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ平素の学習状況等合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000