応用物理A

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用物理A
科目番号 0086 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・実験 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高等学校検定済教科書「物理」「物理基礎」(東京書籍), 「物理学実験指導書」(自作テキスト:実験テーマ別に事前に配付する)問題集:ニューグローバル「物理基礎+物理」(東京書籍)
担当教員 高田 拓,横山 有太

到達目標

講義:1.温度、熱量、比熱の概念を理解し、熱量保存の原理に基づいて計算することができる。
2.気体の熱的性質を理解し、気体分子の熱運動と結びつけて理解することができる。
3.熱力学の第1法則を理解し、気体の状態変化について計算することができる。
実験:1.物理の既習内容を基礎に、実験テーマの目的や実験原理を理解することができる。
2.測定機などの取り扱い方を理解し、協力しながら実験を行うことができる。
3.実験報告書を決められた形式で作成することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
講義:評価項目1温度、熱量、比熱の概念を理解し、熱平衡の原理に基づいて複雑な計算をすることができる。温度、熱量、比熱の概念を理解し、熱量保存の原理に基づいて計算することができる。温度、熱量、比熱の概念を理解し、熱平衡の原理に基づいて計算することができない。
講義:評価項目2気体の熱的性質を理解し、気体分子の熱運動から導くことができる。気体の熱的性質を理解し、気体分子の熱運動と結びつけて理解することができる。気体の熱的性質を理解し、気体分子の熱運動と結びつけて理解することができない。
講義:評価項目3熱力学の第1法則を理解し、気体の複雑な状態変化について計算することができる。熱力学の第1法則を理解し、気体の状態変化について計算することができる。熱力学の第1法則を理解し、気体の状態変化について計算することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
講義では、物質の熱的性質を分子の運動に帰結して理解し、気体の熱的性質を通じて熱力学の基礎を身に付けます。
実験では、少人数グループでの学生実験(予習・体験・考察)を通して、物理法則を実験的に検証する方法、測定装置の操作方法、報告書の取りまとめ方を身に付けます。
授業の進め方・方法:
中間試験までは講義により熱力学の初歩を学習します。
中間試験後は学生実験を行います。2~4名の班に分かれ、あらかじめ実験テーマの予習をしたうえで実験を行い、授業終了時までに報告書を提出します。班のメンバーは実験毎にローテーションを行い変更します。
注意点:
講義:定期試験の成績を60%,平素の学習状況等(課題・小テスト等を含む)を40%の割合で総合的に評価する。
実験:実験態度40%,報告書の内容60%の割合で,実験テーマ毎に10点満点で評価する。実験を欠席した場合,評価は零点となるので注意すること。また実験態度等に問題がある場合には指導の後,減点することがある。実験の総合評価は,各テーマの評点の平均とする。
学年末の評価は,講義と実験の各評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 温度と熱量の定義、比熱・熱容量の定義について学ぶ。 温度と熱量の定義、比熱・熱容量の定義を理解し、計算ができる。
2週 熱量保存の法則とそれを利用した計算方法について学ぶ。 熱量保存の法則を理解しそれを利用した計算ができる。
3週 ボイル・シャルルの法則とそれを利用した計算方法について学ぶ。 ボイル・シャルルの法則を理解しそれを利用した計算ができる。
4週 理想気体の状態方程式とそれを利用した計算方法について学ぶ。 理想気体の状態方程式を理解しそれを利用した計算ができる。
5週 気体分子運動の力学的考察から理想気体の状態方程式を導かれることを学ぶ。 気体分子運動の力学的考察から理想気体の状態方程式を導くことができる。
6週 気体の内部エネルギーと熱力学第1法則について学ぶ。 気体の内部エネルギーと熱力学第1法則を理解できる。
7週 熱力学の第1法則を利用して気体の状態変化に伴う仕事・内部エネルギーの変化を計算する方法を学ぶ。 熱力学の第1法則を利用して気体の状態変化に伴う仕事・内部エネルギーの変化を計算することができる。
8週 物理実験の目的、実験を行う上での注意点、報告書のまとめ方についてガイダンスを行う。
物理実験の目的、実験を行う上での注意点、報告書のまとめ方について理解できる。
2ndQ
9週 実験テーマ1:各班ごとに指定された実験テーマの原理、測定装置の操作方法をあらかじめ予習し、班のメンバーと協力しながら実験を行って報告書を提出する。

実験テーマの原理、測定装置の操作方法を理解し、班のメンバーと協力しながら実験を行い、報告書を作成することができる。
10週 実験テーマ2:各班ごとに指定された実験テーマの原理、測定装置の操作方法をあらかじめ予習し、班のメンバーと協力しながら実験を行って報告書を提出する。
実験テーマの原理、測定装置の操作方法を理解し、班のメンバーと協力しながら実験を行い、報告書を作成することができる。
11週 実験テーマ3:各班ごとに指定された実験テーマの原理、測定装置の操作方法をあらかじめ予習し、班のメンバーと協力しながら実験を行って報告書を提出する。
実験テーマの原理、測定装置の操作方法を理解し、班のメンバーと協力しながら実験を行い、報告書を作成することができる。
12週 実験テーマ4:各班ごとに指定された実験テーマの原理、測定装置の操作方法をあらかじめ予習し、班のメンバーと協力しながら実験を行って報告書を提出する。
実験テーマの原理、測定装置の操作方法を理解し、班のメンバーと協力しながら実験を行い、報告書を作成することができる。
13週 実験テーマ5:各班ごとに指定された実験テーマの原理、測定装置の操作方法をあらかじめ予習し、班のメンバーと協力しながら実験を行って報告書を提出する。
実験テーマの原理、測定装置の操作方法を理解し、班のメンバーと協力しながら実験を行い、報告書を作成することができる。
14週 実験テーマ6:各班ごとに指定された実験テーマの原理、測定装置の操作方法をあらかじめ予習し、班のメンバーと協力しながら実験を行って報告書を提出する。
実験テーマの原理、測定装置の操作方法を理解し、班のメンバーと協力しながら実験を行い、報告書を作成することができる。
15週 実験テーマ7:各班ごとに指定された実験テーマの原理、測定装置の操作方法をあらかじめ予習し、班のメンバーと協力しながら実験を行って報告書を提出する。
実験テーマの原理、測定装置の操作方法を理解し、班のメンバーと協力しながら実験を行い、報告書を作成することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。2
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。2
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。2
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。2
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。2
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。2
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。1
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。2
熱機関の熱効率に関する計算ができる。2
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3
安全を確保して、実験を行うことができる。3
実験報告書を決められた形式で作成できる。3
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力0000000
専門的能力60000040100
分野横断的能力0000000