ディジタル回路

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 ディジタル回路
科目番号 0091 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:湯田春雄・堀端孝俊「しっかり学べる 基礎ディジタル回路」(森北出版) 参考書:春日健「よくわかるディジタル回路」(電気書院)
担当教員 中田 祐樹

到達目標

【到達目標】
1.ディジタル回路の基礎となる数体系と論理数学を理解し,説明できる。
2.論理関数の回路化について理解し,説明できる。
3.組合せ回路を設計できる。
4.カウンタ,シフトレジスタ,エンコーダやデコーダを設計できる。
5.演算回路が設計できる。
6.ディジタルIC,A/D変換やD/A変換を理解し,説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ディジタル回路の数体系を説明でき,10進数から2進数以外の進数へ変換でき,コード変換および2進数での演算ができる。ディジタル回路の数体系を説明でき,10進数から2進数への変換,コード変換および2進数での演算ができる。論理関数の簡単化ができる。ディジタル回路の数体系を理解し,進数変換,コード変換および各進数での演算ができない。
評価項目2必要に応じて,論理関数の簡単化の方法を選択して,論理関数を簡単化できる。カルノー図を描くことができ,それを使用して論理関数を簡単化できる。カルノー図を描くことができない。論理関数を簡単化できない。
評価項目3論理関数の回路化ができ,それについて説明できる。論理関数の回路化を回路化できる。論理関数の回路化を回路化できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電子計算機を始めとして,ディジタル回路はいたるところで使われている。この科目はディジタル回路設計の入門科目である。基礎理論及び基本的な回路を学んだ後,ディジタル機器を取り扱う上で欠かすことができないディジタルICの回路構成やA/D変換について学ぶ。
授業の進め方・方法:
理論や手法について説明し,簡単な演習を行う。
注意点:
試験の成績を70%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,通年科目における後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。また,全ての課題,レポートの提出が完了していることが単位認定の要件である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 数体系:n進数,補数と負の2進数,2進数の四則演算,符号体系について学ぶ。 数体系について説明できる。
10進数とn進数(2進数含)の相互変換ができる。
2週 数体系:n進数,補数と負の2進数,2進数の四則演算,符号体系について学ぶ。 2進数の四則演算ができる。
3週 数体系:n進数,補数と負の2進数,2進数の四則演算,符号体系について学ぶ。 補数と負の2進数を用いて,2進数の演算ができる。
4週 論理代数:ブール代数,標準展開,論理式の簡素化について学ぶ。 ブール代数,標準展開ができる。
5週 論理代数:ブール代数,標準展開,論理式の簡素化について学ぶ。 論理式の簡素化がでできる。
6週 ゲート回路:ANDゲート,NANDゲート,正論理と負論理,組み合わせ回路について学ぶ。 ANDゲートの動作について説明でき。
7週 ゲート回路:ANDゲート,NANDゲート,正論理と負論理,組み合わせ回路について学ぶ。 NANDゲートの動作について説明でき。
8週 ゲート回路:ANDゲート,NANDゲート,正論理と負論理,組み合わせ回路について学ぶ。 正論理と負論理について説明でき。
2ndQ
9週 ゲート回路[6-9]:ANDゲート,NANDゲート,正論理と負論理,組み合わせ回路について学ぶ。 組み合わせ回路を設計できる。
10週 フリップフロップ回路(FF回路)[10-12]:非同期式FF回路,同期式FF回路について学ぶ。 非同期式FF回路の動作を説明できる。
11週 フリップフロップ回路(FF回路)[10-12]:非同期式FF回路,同期式FF回路について学ぶ。 同期式FF回路の動作について説明できる。
12週 フリップフロップ回路(FF回路)[10-12]:非同期式FF回路,同期式FF回路について学ぶ。 同期式FF回路の動作について説明できる。特徴について説明できる。
13週 カウンタ:カウンタの基本動作,N進カウンタの設計,その他のカウンタについて学ぶ。 カウンタの基本動作が説明できる。
14週 カウンタ:カウンタの基本動作,N進カウンタの設計,その他のカウンタについて学ぶ。 N進カウンタの設計およびその他のカウンタの特徴説明ができる。
15週 シフトレジスタ:基本動作,直列-並列変換,並列-直列変換について学ぶ。 シフトレジスタの基本動作を説明できる。
16週
後期
3rdQ
1週 シフトレジスタ:基本動作,直列-並列変換,並列-直列変換について学ぶ。 直列-並列変換シフトレジスタの動作およびその特徴が説明できる。
2週 シフトレジスタ:基本動作,直列-並列変換,並列-直列変換について学ぶ。 並列-直列変換シフトレジスタの動作およびその特徴が説明できる。
3週 入出力変換回路:エンコーダ,ロータリーエンコーダ,デコーダ,表示回路,マルチプレクサについて学ぶ。 エンコーダ,ロータリーエンコーダの動作およびその特徴を説明できる。
4週 入出力変換回路:エンコーダ,ロータリーエンコーダ,デコーダ,表示回路,マルチプレクサについて学ぶ。 デコーダの動作およびその特徴が説明できる。
5週 入出力変換回路:エンコーダ,ロータリーエンコーダ,デコーダ,表示回路,マルチプレクサについて学ぶ。 表示回路の動作およびその特徴が説明できる。
6週 入出力変換回路:エンコーダ,ロータリーエンコーダ,デコーダ,表示回路,マルチプレクサについて学ぶ。 マルチプレクサの動作およびその特徴が説明できる。
7週 演算回路:加算器,減算器について学ぶ。 半加算器,全加算器の動作およびその特徴が説明できる。
8週 演算回路:加算器,減算器について学ぶ。 半減算器,全減算器の動作およびその特徴が説明できる。
4thQ
9週 演算回路:加算器,減算器について学ぶ。 加算器,減算器を設計できる。
10週 ディジタルIC:半導体素子とゲート回路,ICの特性,出力結合について学ぶ。 半導体素子とゲート回路の特徴について説明できる。
11週 ディジタルIC:半導体素子とゲート回路,ICの特性,出力結合について学ぶ。 ICの特性について説明できる。
12週 ディジタルIC:半導体素子とゲート回路,ICの特性,出力結合について学ぶ。 ICの出力結合について説明できる。
13週 アナログ-ディジタル変換(A/D,D/A変換):演算増幅回路,D/A変換器,A/D変換器について学ぶ。 演算増幅回路の動作およびその特徴が説明できる。
14週 アナログ-ディジタル変換(A/D,D/A変換):演算増幅回路,D/A変換器,A/D変換器について学ぶ。 D/A変換器の動作およびその特徴が説明できる。
15週 アナログ-ディジタル変換(A/D,D/A変換):演算増幅回路,D/A変換器,A/D変換器について学ぶ。 A/D変換器の動作およびその特徴が説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。2
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。2
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。3
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。1
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。1
FETの特徴と等価回路を説明できる。1
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。1
演算増幅器の特性を説明できる。1
反転増幅器や非反転増幅器等の回路を説明できる。3
制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。1
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。1
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。1
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。1
情報整数、小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3
基数が異なる数の間で相互に変換できる。3
基本的な論理演算を行うことができる。3
基本的な論理演算を組み合わせて任意の論理関数を論理式として表現できる。3
MIL記号またはJIS記号を使って図示された組み合わせ論理回路を論理式で表現できる。3
論理式から真理値表を作ることができる。3
論理式をMIL記号またはJIS記号を使って図示できる。3

評価割合

試験課題,小テスト,その他合計
総合評価割合7030100
基礎的能力402060
専門的能力201030
分野横断的能力10010