数理解析

科目基礎情報

学校 高知工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 数理解析
科目番号 1055 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高遠節夫他「新訂 微分積分Ⅱ」(大日本図書)
担当教員 谷澤 俊弘

到達目標

【到達目標】
1.二変数関数の高次偏導関数を求めることができる
2.二変数関数の極値問題を解くことができる
3.陰関数の微分および偏微分を求めることができる
4.条件付き極値問題を解くことができる
5.変数分離形の微分方程式を解くことができる
6.同次形の微分方程式を解くことができる
7.一階線形微分方程式を解くことができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1二変数関数の高次偏導関数の求め方および極値問題の解法を理解した上で,高度な応用問題を解くことができる。二変数関数の高次偏導関数の求め方および極値問題の解法を理解し,基本的な問題を解くことができる。二変数関数の高次偏導関数の求め方および極値問題の解法を理解しておらず,基本的な問題を解くことができない。
評価項目2陰関数形式で表わされた複雑な関数の偏微分を求めることができ,条件付極値問題に関する高度な応用問題を解くことができる。陰関数形式で表わされた関数の偏微分を求めることができ,基本的な条件付極値問題を解くことができる。陰関数形式で表わされた関数の偏微分を求めることができず,基本的な条件付極値問題を解くことができない。
評価項目3変数分離形,同次形,および一階線形微分方程式の解法を理解し,高度な応用問題を解くことができる。変数分離形,同次形,および一階線形微分方程式の解法を理解し,基本的な問題を解くことができる。変数分離形,同次形,および一階線形微分方程式の解法を理解しておらず,基本的な問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (B) 説明 閉じる
JABEE基準1(2) (c) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
偏微分,極値問題,いろいろな微分方程式の解析法の基本的な考え方を理解し,理工学に関する問題を解くことができる力を養う。
授業の進め方・方法:
講義形式で基礎事項を解説し,必要に応じて問題演習を行う。
注意点:
試験の成績を70%,平素の学習状況等(課題・小テスト・レポート等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。学年の評価は前学期中間と前学期末の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 偏微分,高次偏導関数[1-2] 二変数関数の高次偏導関数が計算できる
2週 偏微分,高次偏導関数[1-2] 二変数関数の高次偏導関数が計算できる
3週 極大・極小[3-4] 二変数関数の極値問題の解法を理解する
4週 極大・極小[3-4] 二変数関数の極値問題を解くことができる
5週 陰関数の微分法[5-6] 陰関数定理を理解する
6週 陰関数の微分法[5-6] 陰関数に関する問題を解くことができる
7週 条件つき極値問題[7-8] 条件付き極値問題の解法を理解する
8週 条件つき極値問題[7-8] 条件付き極値問題を解くことができる
2ndQ
9週 微分方程式の解[9] 微分方程式の意味を理解する
10週 変数分離形[10-11] 変数分離形の微分方程式の解法を理解する
11週 変数分離形[10-11] 変数分離形の微分方程式を解くことができる
12週 同次形[12-13] 同次形の微分方程式の解法を理解する
13週 同次形[12-13] 同次形の微分方程式を解くことができる
14週 一階線形微分方程式[14-15] 一階線形微分方程式の解法を理解する
15週 一階線形微分方程式[14-15] 一階線形微分方程式を解くことができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
1元連立1次不等式を解くことができる。3
基本的な2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。2
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
関数のグラフと座標軸との共有点を求めることができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、三角関数表を用いて三角比を求めることができる。一般角の三角関数の値を求めることができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
通る点や傾きから直線の方程式を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。2
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。2
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。2
行列の和・差・数との積の計算ができる。3
行列の積の計算ができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。2
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
導関数の定義を理解している。2
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。2
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。2
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。2
微積分の基本定理を理解している。2
定積分の基本的な計算ができる。3
置換積分および部分積分を用いて、定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。2
いろいろな関数の偏導関数を求めることができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。2
2重積分を累次積分になおして計算することができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。2
基本的な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3

評価割合

試験発表相互評価課題・レポート等合計
総合評価割合700030100
基礎的能力45003075
専門的能力2500025
分野横断的能力00000