概要:
マイクロエレクトロニクスを始めとする電子技術の急速な進歩の中にあって,機械技術の重要性はますます高まりつつあります。この授業では,電気工学を専攻する学生に必要な機械工学の基礎として,特にエネルギー変換に関わる項目についてその概略を学習します
授業の進め方・方法:
教科書の内容を元にした講義ノートを板書し解説をする。区切りごとに演習プリントを配布し自習、回収し、解説を行う。
注意点:
試験の成績80 %,平素の学習状況等を20 %の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均,学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお,通年科目における後学期中間の評価は前学期中間,前学期末,後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1. 熱力学の基礎知識Ⅰ[1-3]:熱量と比熱,閉じた系と開いた系,それぞれの熱力学第一法則の式について学ぶ。 |
熱やエネルギーに関する基本的用語が理解できる。
|
2週 |
1. 熱力学の基礎知識Ⅰ[1-3]:熱量と比熱,閉じた系と開いた系,それぞれの熱力学第一法則の式について学ぶ。 |
比熱の概念が理解でき、移動熱量の計算ができる。
|
3週 |
1. 熱力学の基礎知識Ⅰ[1-3]:熱量と比熱,閉じた系と開いた系,それぞれの熱力学第一法則の式について学ぶ。 |
エネルギー保存則が理解でき、熱力学の第1法則の式(閉じた系)が導ける。
|
4週 |
2. 熱力学の基礎知識Ⅱ[4-9]:理想気体の状態変化 |
エネルギー保存則が理解でき、熱力学の第1法則の式(開いた系)が導ける。
|
5週 |
2. 熱力学の基礎知識Ⅱ[4-9]:理想気体の状態変化 |
理想気体の内部理想気体の概念が理解でき、理想気体の状態方程式を示すことができる。
|
6週 |
2. 熱力学の基礎知識Ⅱ[4-9]:理想気体の状態変化 |
理想気体の状態変化の式(等温、等圧、等容変化)が導け、各変化の式を現象に適用できる。
|
7週 |
2. 熱力学の基礎知識Ⅱ[4-9]:理想気体の状態変化 |
理想気体の状態変化の式(断熱、ポリとロープ変化の式が導け、各変化の式を現象に適用できる。
|
8週 |
2. 熱力学の基礎知識Ⅱ[4-9]:理想気体の状態変化 |
状態変化の過程における授受熱量が求められる。
|
2ndQ |
9週 |
2. 熱力学の基礎知識Ⅱ[4-9]:理想気体の状態変化 |
絶対仕事、工業仕事の概念が理解でき、仕事量が計算できる。
|
10週 |
3. 熱力学の基礎知識の演習[10-12]ここまでの演習問題とその解説 |
移動熱量の計算や簡単なエネルギー保存に関する熱計算ができる。
|
11週 |
3. 熱力学の基礎知識の演習[10-12]ここまでの演習問題とその解説 |
閉じた系や開いた系における簡単な熱計算ができる。
|
12週 |
3. 熱力学の基礎知識の演習[10-12]ここまでの演習問題とその解説 |
各種状態変化における、状態量の変化を計算でき、授受熱量や仕事の計算ができる。
|
13週 |
4. ガスサイクルの基礎[13-15]:サイクルと効率,カルノーサイクル,オットーサイクル |
閉サイクルの効率の概念が理解でき、カルノーサイクルの理論熱効率が導ける。
|
14週 |
4. ガスサイクルの基礎[13-15]:サイクルと効率,カルノーサイクル,オットーサイクル |
オットーサイクルの理論熱効率が導ける。
|
15週 |
4. ガスサイクルの基礎[13-15]:サイクルと効率,カルノーサイクル,オットーサイクル |
ガスサイクルの理論熱効率の求め方が理解でき、具体的な数値を用いた計算ができる。
|
16週 |
|
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
5. ヒートポンプ[16-19]:ヒートポンプシステムに関して学ぶ |
ヒートポンプシステムや動作係数の概念が理解できる。
|
2週 |
5. ヒートポンプ[16-19]:ヒートポンプシステムに関して学ぶ |
ヒートポンプシステムの構成や作動原理が理解できる。
|
3週 |
5. ヒートポンプ[16-19]:ヒートポンプシステムに関して学ぶ |
ヒートポンプシステムの動作係数・成績係数(COP)を与える式が導ける。
|
4週 |
5. ヒートポンプ[16-19]:ヒートポンプシステムに関して学ぶ |
ヒートポンプシステムにおける成績係数を蒸気線図を用いて計算することができる。
|
5週 |
6. ガスサイクルの演習[20-22]:ガスサイクルに関する演習と解説 |
ガスサイクルの綜合演習(サイクル計算)。
|
6週 |
6. ガスサイクルの演習[20-22]:ガスサイクルに関する演習と解説 |
ガスサイクルの綜合演習(サイクル計算)。
|
7週 |
6. ガスサイクルの演習[20-22]:ガスサイクルに関する演習と解説 |
ヒートポンプシステムの綜合演習(サイクル計算)。
|
8週 |
7. 蒸気の性質[23-26]:蒸発過程や状態量の求め方(蒸気表・蒸気線図の利用法)について学ぶ |
水の状態変化や蒸気の蒸発過程を理解できる。
|
4thQ |
9週 |
7. 蒸気の性質[23-26]:蒸発過程や状態量の求め方(蒸気表・蒸気線図の利用法)について学ぶ |
蒸気の熱的状態量を蒸気表から求めることができる。
|
10週 |
7. 蒸気の性質[23-26]:蒸発過程や状態量の求め方(蒸気表・蒸気線図の利用法)について学ぶ |
蒸気の熱的状態量を蒸気線図から求めることができる。
|
11週 |
7. 蒸気の性質[23-26]:蒸発過程や状態量の求め方(蒸気表・蒸気線図の利用法)について学ぶ |
蒸気線図を利用して、各種熱的状態量の求め方や、線図の特徴を理解できる。
|
12週 |
8. 蒸気プラント概要 [27-28]:火力発電所の構成やその基本サイクル(ランキンサイクル) |
発電所の構成やその基本サイクルであるランキンサイクルの概要を理解できる。
|
13週 |
8. 蒸気プラント概要 [27-28]:火力発電所の構成やその基本サイクル(ランキンサイクル) |
ランキンサイクルの理論効率の求め方を理解し、熱効率を与える式を導くことができる。
|
14週 |
蒸気プラントの演習[29-30]:蒸気・蒸気サイクルの演習と解説 蒸気プラントの演習[29-30]:蒸気・蒸気サイクルの演習と解説
|
蒸気の熱的状態量を、それぞれの条件ごとに数値的に求めることができる。
|
15週 |
蒸気プラントの演習[29-30]:蒸気・蒸気サイクルの演習と解説
|
ランキンサイクルの熱効率を蒸気表や蒸気線図を利用し、数値的に求めることができる。
|
16週 |
|
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 熱 | 原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。 | 3 | |
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。 | 3 | |
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。 | 3 | |
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。 | 3 | |
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。 | 3 | |
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。 | 3 | |
気体の内部エネルギーについて説明できる。 | 3 | |
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。 | 3 | |
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。 | 3 | |
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。 | 3 | |
熱機関の熱効率に関する計算ができる。 | 3 | |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。 | 3 | |
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | |