概要:
電気回路基礎(2年),電気回路I(3年)で学習した電気回路をさらに発展させ,三相交流,二端子対回路網,ひずみ波,過渡現象,分布定数回路に関する考え方を身につける。これらの電気回路の基礎的な考え方が想起でき,計算することができる力を身につける。
授業の進め方・方法:
「現象」を頭でイメージしながら,計算問題に取り組んで欲しい。本授業には,電気回路Ⅰ(3年),応用数学A・B(4年)での学習内容の理解が必須である。
注意点:
試験の成績を70%,平素の学習状況等(電気回路演習における課題・小テスト・レポート等を含む)を30%の割合で総合的に評価する。学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均、学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお、通年科目における後学期中間の評価は前学期中間、前学期末、後学期中間の各期間の評価の平均とする。技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
三相交流回路[1-7]:対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Δ接続・Y接続)における,相電圧,線間電圧,相電流,線電流とそのベクトル表現,ならびに有効・無効・皮相電力と非対称三相交流回路,また多相交流回路とブロンデルの定理,回転磁界について学ぶ。 |
相電圧,線間電圧,相電流,線電流とそのフェーザ表現が説明できる。
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2週 |
三相交流回路[1-7]:対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Δ接続・Y接続)における,相電圧,線間電圧,相電流,線電流とそのベクトル表現,ならびに有効・無効・皮相電力と非対称三相交流回路,また多相交流回路とブロンデルの定理,回転磁界について学ぶ。 |
対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Y接続)が記述できる。
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3週 |
三相交流回路[1-7]:対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Δ接続・Y接続)における,相電圧,線間電圧,相電流,線電流とそのベクトル表現,ならびに有効・無効・皮相電力と非対称三相交流回路,また多相交流回路とブロンデルの定理,回転磁界について学ぶ。 |
対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Δ接続)が記述できる。
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4週 |
三相交流回路[1-7]:対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Δ接続・Y接続)における,相電圧,線間電圧,相電流,線電流とそのベクトル表現,ならびに有効・無効・皮相電力と非対称三相交流回路,また多相交流回路とブロンデルの定理,回転磁界について学ぶ。 |
対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(ΔY接続の組合せ)が記述できる。
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5週 |
三相交流回路[1-7]:対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Δ接続・Y接続)における,相電圧,線間電圧,相電流,線電流とそのベクトル表現,ならびに有効・無効・皮相電力と非対称三相交流回路,また多相交流回路とブロンデルの定理,回転磁界について学ぶ。 |
不平衡三相交流起電力とインピーダンスの結線法が記述できる。
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6週 |
三相交流回路[1-7]:対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Δ接続・Y接続)における,相電圧,線間電圧,相電流,線電流とそのベクトル表現,ならびに有効・無効・皮相電力と非対称三相交流回路,また多相交流回路とブロンデルの定理,回転磁界について学ぶ。 |
対称三相交流回路の有効電力,無効電力が説明できる。
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7週 |
三相交流回路[1-7]:対称三相交流起電力とインピーダンスの結線法(Δ接続・Y接続)における,相電圧,線間電圧,相電流,線電流とそのベクトル表現,ならびに有効・無効・皮相電力と非対称三相交流回路,また多相交流回路とブロンデルの定理,回転磁界について学ぶ。 |
対称三相交流回路のブロンデルの定理が理解できる。
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8週 |
二端子回路網[8-9]:二端子回路網とインピーダンス,逆回路,定抵抗回路について学ぶ。 |
二端子回路網の数式表現が理解できる。
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2ndQ |
9週 |
二端子回路網[8-9]:二端子回路網とインピーダンス,逆回路,定抵抗回路について学ぶ。 |
二端子回路網の逆回路・定抵抗回路が説明できる。
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10週 |
二端子対回路網1 [10-15]:二端子対回路の行列表現とパラメータ,等価回路について学ぶ。 |
二端子対回路の入出力表現が理解できる。
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11週 |
二端子対回路網1 [10-15]:二端子対回路の行列表現とパラメータ,等価回路について学ぶ。 |
インピーダンス行列,アドミタンス行列が説明できる。
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12週 |
二端子対回路網1 [10-15]:二端子対回路の行列表現とパラメータ,等価回路について学ぶ。 |
縦続行列,ハイブリッド行列が説明できる。
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13週 |
二端子対回路網1 [10-15]:二端子対回路の行列表現とパラメータ,等価回路について学ぶ。 |
縦続接続回路の四端子定数を計算できる。
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14週 |
二端子対回路網1 [10-15]:二端子対回路の行列表現とパラメータ,等価回路について学ぶ。 |
二端子対回路の伝送的性質(反復パラメータ)が説明できる。
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15週 |
二端子対回路網1 [10-15]:二端子対回路の行列表現とパラメータ,等価回路について学ぶ。 |
二端子対回路の伝送的性質(影像パラメータ)が説明できる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
二端子対回路網2 [16-17]:低域・高域・帯域フィルタの特性について学ぶ。 |
低域・高域・帯域フィルタの役割と分類について説明できる。
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2週 |
二端子対回路網2 [16-17]:低域・高域・帯域フィルタの特性について学ぶ。 |
定K形フィルタの特性について計算できる。
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3週 |
ひずみ波 [18-19]:ひずみ波のフーリエ級数展開とその特性,周波数スペクトルについて学ぶ。 |
ひずみ波をフーリエ級数展開で表現することが説明できる。
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4週 |
ひずみ波 [18-19]:ひずみ波のフーリエ級数展開とその特性,周波数スペクトルについて学ぶ。 |
基本的な波形のフーリエ級数展開が計算できる。ひずみの状態を表す諸量について説明できる。
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5週 |
過度現象1 [20-22]:直流RC回路とRL回路の過渡現象と初期条件について学ぶ。 |
回路の過渡現象の考え方を説明できる。時定数を説明できる。
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6週 |
過度現象1 [20-22]:直流RC回路とRL回路の過渡現象と初期条件について学ぶ。 |
回路現象を微分方程式で表現できる。
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7週 |
過度現象1 [20-22]:直流RC回路とRL回路の過渡現象と初期条件について学ぶ。 |
初期条件のもとで,RC回路やRL回路の過渡現象の一般解が計算できる。
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8週 |
過度現象2 [23]:交流回路の過渡現象について学ぶ。 |
回路に正弦波電圧を加えた場合の過渡現象について説明できる。
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4thQ |
9週 |
過度現象3 [24-26]:回路方程式のラプラス変換を用いた解法について学ぶ。 |
ラプラス変換の基礎について説明できる。
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10週 |
過度現象3 [24-26]:回路方程式のラプラス変換を用いた解法について学ぶ。 |
ラプラス変換を用いた過渡現象解析について計算できる。
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11週 |
過度現象3 [24-26]:回路方程式のラプラス変換を用いた解法について学ぶ。 |
ラプラス変換を用いた過渡現象解析について計算できる。
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12週 |
分布定数回路1 [27-28]:分布定数回路の基礎方程式と特性インピーダンスについて学ぶ。 |
集中定数回路と分布定数回路の違いについて説明できる。
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13週 |
分布定数回路1 [27-28]:分布定数回路の基礎方程式と特性インピーダンスについて学ぶ。 |
伝搬方程式と基本解について説明できる。
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14週 |
分布定数回路2 [29-30]:有限長線路における特性と,入力インピーダンス,反射係数と定在波,整合回路について学ぶ。 |
特性インピーダンス,無損失線路,無ひずみ線路の境界条件について説明できる。
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15週 |
分布定数回路2 [29-30]:有限長線路における特性と,入力インピーダンス,反射係数と定在波,整合回路について学ぶ。 |
特性インピーダンス,無損失線路,無ひずみ線路の境界条件について説明できる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 3 | |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 3 | |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | |
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。 | 3 | |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 3 | |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 3 | |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 3 | |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 3 | |
瞬時値を用いて、簡単な交流回路の計算ができる。 | 3 | |
フェーザを用いて、簡単な交流回路の計算ができる。 | 3 | |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。 | 3 | |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | |
網目電流法や節点電位法を用いて交流回路の計算ができる。 | 3 | |
重ねの理やテブナンの定理等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。 | 3 | |
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。 | 3 | |
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。 | 3 | |
理想変成器を説明できる。 | 3 | |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 3 | |
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 3 | |
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 3 | |
電磁気 | 電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。 | 2 | |
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。 | 2 | |
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。 | 2 | |
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。 | 2 | |
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。 | 2 | |
静電エネルギーを説明できる。 | 2 | |
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。 | 2 | |
自己誘導と相互誘導を説明でき、自己インダクタンス及び相互インダクタンスに関する計算ができる。 | 2 | |
電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 3 | |
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。 | 3 | |
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 | 3 | |
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。 | 2 | |
計測 | 電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。 | 2 | |
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。 | 2 | |
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。 | 2 | |
電力量の測定原理を説明できる。 | 2 | |
制御 | 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 | 2 | |
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。 | 3 | |
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。 | 2 | |